自己点検・評価報告書(浜崎隆司)

報告者 浜崎隆司

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

 本学の附属幼稚園が「保育の質の向上」に関するテーマを掲げて,月に2,3回の頻度で開催されている合同研究会(午前中は実際の保育を観察し,午後に午前中の保育実践に関わる研究会が行われる)に参加し,保育実践野専門家である幼稚園教員との討議を重ねる中で,自らの専門である心理学的視点から,保育者としての資質向上に必要な要因を探り,その研究成果を,附属幼稚園研究紀要に寄稿する。また,その研究成果を大学院の教育実践フィールド研究や学部の保育内容に関する講義で積極的に情報提供する中で,高度な教職の専門性と教育実践力を持つ教員養成に貢献することを目指す。

(2)点検・評価

 ・従来からの研究テーマ(子育て支援、親子関係等)をまとめ、査読審査のある学会誌に2件の投稿を5月に予定している。査読論文ではないが2件投稿済である。親子関係については、国際比較研究を行うため、親子関係尺度を日本、韓国、中国の研究で検討し、本年度調査実施予定まで進んだ。子育て支援については、全国規模の調査研究を企画し、実施した。その結果を今年の日本心理学会で2件発表する予定である。

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

 ・共同研究等を通じて基礎研究の研究数を増やし、科学研究費応募の環境を整え、応募する。・学内研究プロジェクト等に積極的に代表者として参加する。 

(2)点検・評価

 ・共同研究を通じて基礎研究の研究数(5件)を増やし、科学研究費にも共同研究者として1件応募した。

 ・学内共同研究として鳴門教育大学紀要に1件論文投稿した。学内研究プロジェクトに応募したが、採用はされなかった。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

 ・学生の意欲を引き起こし,基礎学力や応用力をしっかりと身に付けさせるために,講義だけでなく、保育現場の映像資料を随時用いて、興味関心を持たせ、自分自身の問題として討論を通じて、実習等でその知識が役立つようにする。

 ・学生の能力や努力を正当に評価し,学生のやる気を引き出すような適正な成績評価を実現するために、出欠の記録を厳格に行い、試験と出席状況の評価点の配分を事業開始時に開示する。

(2)点検・評価

 ・学生の意欲を引き起こし,基礎学力や応用力をしっかりと身に付けさせるために,講義だけでなく、保育現場の映像資料を随時用いて、興味関心を持たせ、自分自身の問題として討論を通じて、実習等でその知識が役立つようにした。発達心理学の講義での学生評価は、おおむね上記の目標が達成された。

  ・出欠の記録を厳格に行い、試験と出席状況の評価点の配分を事業開始時に開示した。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

・査読のある研究雑誌に1件以上投稿する。・全国規模の学会発表を2件以上行う。(日本保育学会もしくは日本発達心理学会での発表を目標とする)

・協同研究グループをつくり、子育て支援もしくは親子関係に関する研究を進め2件以上の論文投稿を目指す。

(2)点検・評価

査読論文 1件

・2009 保育実習生の実習ストレスに関する研究 ストレスコーピングと実習満足感との関連から 応用教育心理学研究 26巻 第1号, 3-11.(寺薗さおり・浜崎隆司・加藤孝士・森野美央)

 

紀要論文

・2010 大学における課外活動が心理的well-beingに及ぼす影響 -鳴門教育大学フィルハーモニー管弦楽団の活動を中心として- (浜崎隆司,田村隆宏,木内陽一,梶井一暁,長島真人,山田啓明,寺薗さおり) 鳴門教育大学研究紀要 25,180-188.

 

学会発表 2件の発表

・2009 子育て期の親の親役割達成感―父親と母親とでは異なるのか― 日本保育学会第62回大会発表(共同発表)

・2009 親子関係が信頼感の形成に及ぼす影響 日本保育学会第62回大会発表(共同発表)

 

・共同究グループをつくり、子育て支援もしくは親子関係に関する研究を進め2件以上の論文投稿を目指す。現在論文投稿2件、投稿準備3件。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

 ・各種の委員会委員として、本学の運営に貢献する。就職員会においては、学生の就職支援のための模擬面接等を行う。・大学院定員充足のための大学訪問、説明会等に積極的に参加する。

(2)点検・評価

 ・各種の委員会委員(就職委員会・大学院入試委員会)として、本学の運営に貢献した。就職委員会においては、学生の就職支援のための模擬面接等を行った。(3回)

 ・大学院定員充足のための大学訪問、説明会を行った。(比治山大学・活水女子大学等)

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

 ・附属幼稚園と連携を図りながら、共同研究等をさらに促進する。

 ・教育支援アドバイザーに登録し、依頼があれば優先して講演等の依頼を受ける。

 ・国外の留学希望者を積極的に受け入れる。

 ・地域の幼稚園との連携を図り、子育て支援の充実を図る。

(2)点検・評価

 ・教育支援アドバイザーに登録し、依頼があれば優先して講演等の依頼を受ける。(今年度は依頼なし)・国外の留学希望者を積極的に受け入れた。(昨年度1名の留学生を指導中)・地域の幼稚園との連携を図り、子育て支援の充実を図った。21年度は鳴門市内の公立幼稚園2園の教育相談を行った。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

 大学院生確保のため、研究打ち合わせや大学院説明会の折にその大学の教員や就職支援課を訪ね、大学院進学を依頼した。21年度は幼年発達支援コースに4名が入学した。また、専修・コース以外の学生から進路や人間関係に関する心理カウンセリングも依頼があれば、実施した。21年度は約10名の学生の相談を受けた。地域貢献として、鳴門市の2幼稚園において、1年間定期的に教員相談活動および教員研修のための活動を行った。