5.社会との連携

1.教育委員会との協議体制

  鳴門教育大学・鳴門市教育実習連絡協議会

  鳴門教育大学において,年2回開催し,鳴門市の協力校での教育実習を円滑かつ,効果的に実施するため,鳴門教育大学,鳴門市教育委員会及び鳴門市立学校等が連携を図り,その運営について協議している。本学の実地教育Ⅶ(協力校実習)は,鳴門市教育委員会をはじめ,鳴門市の小学校・中学校・幼稚園の教職員の理解と協力,さらに適切な指導により,教員としての資質能力,力量の修得のための原動力となっている。

2.公開講座の開設状況

  平成19年度の公開講座は,地域連携委員会で審議され,教育研究評議会の議を経て決定された。現職教員のみを対象とした講座2,現職教員及び一般社会人等を対象とした講座11,教員と教員を目指す学生を対象とした講座1,一般社会人を対象とした講座2,母子保健にかかわる保健師,助産婦等を対象とした講座 1,0歳から5歳までの乳幼児とその保護者を対象とした講座1,現職教員,臨床心理士,及び大学生等を対象とした講座1,小学校英語教育に関心がある方を対象とした講座1,カウンセリングを学び始めた学生,一般社会人を対象とした講座1,小学校5年生から中学生の子どもと保護者を対象とした講座1の合計 22講座が計画どおり実施された。各講座の内容及び受講状況等は,V 資料13 公開講座実施状況に示してある。
  開講した22講座は,延べ日数53日,受講者総数384人に達し,大変好評であった。今後も開かれた大学としての使命のもとに,地域社会のニーズに添った公開講座の実施を目指している。

3.科目等履修生の受け入れ

  科目等履修生は,大学院に2人,学部に6人の入学があった。

4.鳴教大 教育・文化フォーラムの開催

  同フォーラムは,本学が地域に開かれた大学として,社会や教育の現場で生じている問題の解決やそれに対する理解,教育研究の交流などを目的に教員,学生,一般社会人などを対象に実施している。
  第25回「子どもたち一人ひとりの教育的ニーズにこたえる特別支援教育」-個別の指導計画・個別の教育支援計画を通じて-を鳴門市教育委員会との共催で,第26回「道徳教育の深化」-今日,求められているのは何か-を松茂町教育委員会との共催により開催し,それぞれ記録集(合併号)を作成した。
  第25回 平成19年8月 2日(木)  【会場】 鳴門教育大学講堂  【参加者数】 375人
  第24回 平成19年8月28日(火)  【会場】 松茂町総合会館   【参加者数】 153人

5.平成19年度学校図書館司書教諭講習

  学校図書館法の規定に基づき,学校図書館の専門的職務に携わる司書教諭を養成するため,文部科学省からの委嘱を受け,平成19年8月1日~平成19年8月 24日の間(15日間)学校図書館司書教諭講習を実施した。受講者対象者は,教育職員免許法に定める小学校,中学校,高等学校若しくは特別支援学校の教諭の免許状を有する者,又は,大学に2年以上在学する学生で62単位以上を修得した者であり,受講者数は,実受講者33人,書類審査のみの受講者が250人であった。

6.大学開放推進事業について

  平成19年度大学開放推進事業として,以下のとおり実施した。
日程 事業名 講師(代表) 場所
平成19年 8月23日(木)
  ~平成19年 8月24日(金)
風船遊びで知る探求の種 伊東 正貴
教 授
鳴門教育大学内
平成19年 8月 4日(土)
  ~平成19年 8月 5日(日)
「きみがお遍路プロデューサー!」
~「鳴門教育大学 教育と学校を考える会」子ども歩き遍路体験活動~
藤原 伸彦
  准教授
活動内容:お遍路プロデュース会合
活動場所:鳴門教育大学
平成19年10月 6日(土)
  ~平成19年10月 8日(月)
活動内容:子ども歩き遍路
活動場所:三好市池田町~73番札所出釈迦寺(善通寺市)
平成19年10月 6日(土) 算数おもしろ教室 松岡  隆
教 授
鳴門教育大学内
平成19年 9月23日(日) 藍の科学~なぜインジゴは染料となるの?~ 今倉 康宏
教 授
鳴門教育大学内
平成19年11月 3日(土) 地層観察教室
~化石でみる1400万年前の気候-地球は温暖化したか?-~
村田  守
教 授
小豆島
平成19年 7月 1日(日)
平成19年10月21日(日)
平成19年12月 2日(日)
平成20年 3月 2日(日)
N*CAP 美術館と遊ぼう2007 山田 芳明
准教授
大塚国際美術館
平成19年10月13日(土)
  ~平成20年 2月11日(月)
アワー『いきいきリズム運動』教室 安藤  幸
教 授
鳴門教育大学内
鳴門市文化会館

7.平成19年度 サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト

  観察,実験,実習などの体験的・問題解決的な活動を中心とした学習活動を行い,科学的に探究する能力や態度を育み,論理的思考力や創造力を培い将来の科学技術を担う高校生の育成を目指して,鳴門教育大学と近隣の徳島市立高等学校との連携により実施し(平成16年度よりSPP事業を実施),大学における高度で先端的な学問環境に触れる機会を提供し,参加した生徒達の科学技術・理科に対する興味・関心等を高め,科学的に探究する能力・態度・創造力(知的探究心)を育て,総合科学的な自然観(環境教育・情報教育を含む)を身につけることを目的とすると共に,本実験に指導者として参加するTA(学部生・大学院生)と教師が本科学実験を改良し,教育現場への導入のための教育内容や指導方法,科学実験教材の開発等を総合的に推進できる能力と実践をする能力を養成するため実施した。

8.発達障害シンポジウム2007「発達障害児・者の就労・社会への移行支援~社会デビューを視野にいれた特別支援教育~」

  発達障害児・者に対するライフサイクル支援とそれを視野に入れた特別支援教育について,就労に関する現状と問題点,今後の特別支援教育等に生かすべき方策について,医学的立場と社会福祉的立場からの基調講演及び発達障害者支援センター,保護者,事業主らをシンポジストとした,県内の教育・保健・福祉・医療関係者約200人の参加者による,パネルディスカッションを平成19年10月7日に,徳島県との連携により阿波観光ホテルにおいて開催した。

9.教員の学外活動状況

  本学教員の学外活動状況,例えば国の機関,地域教育委員会及び地方公共団体等の事業に参画又は協力した状況は,V 資料1 (1)学外機関からの依頼に示してある。

10.学外からの意見を教育研究に反映させる仕組み

(1)経営協議会

  この協議会では,中期目標についての意見や中期計画及び年度計画に関する事項のうち,法人の経営に関する事項や,給与水準,予算の作成,決算など国立大学法人鳴門教育大学の経営に関する重要事項を審議している。
  大学経験者及び徳島県教育委員会,鳴門市,企業等,地元地域で活躍している有識者を学外委員に委嘱し,それぞれ専門的な見地から教員就職率の向上,広報活動等に関する提言を受け,関係委員会で検討し,大学運営に反映させている。

(2)地域連携協議会

  本学がこれまで蓄積した教育・研究資源を活用し,地域の要請に応え,自治体等と緊密に連携・協議し,双方が一体となって地域の教育・文化及び国際交流等に貢献する事業を推進することを目的とした地域連携協議会を,平成20年3月4日(火)に本学A3会議室において開催した。
  会議では,この趣旨に基づき「地域社会と大学との連携・交流事業の現状について」などをテーマに活発な意見交換が行われた。

(3)鳴門市・国立大学法人鳴門教育大学協力推進会議

  鳴門市と国立大学法人鳴門教育大学との相互協力関係充実強化に関する意向書に基づき,平成19年5月25日(金)に鳴門市において開催した。
  会議では,鳴門市と本学との相互事業,鳴門市から本学への協力事業及び本学から鳴門市への協力事業の報告後,相互協力事業の今後の在り方等について活発な意見交換が行われた。

11.その他の地域貢献

(1)教員の学外における公的活動

  開かれた大学として,教員が学識経験者として地域の教育委員会・公立学校等から委嘱・依頼を受け,各種の委員・講演講師等として招かれる場合など,学外からの要望には可能な限り応じていくこととしている。
  その状況はV 資料1 (1)学外機関からの依頼に示してある。

(2)教育支援講師・アドバイザー等派遣事業

  徳島県内の学校からの要請に応じて大学教員が学校へ出向き,授業や講演を無料で行う「教育支援講師・アドバイザー等派遣事業」を平成13年4月から開始した。教育大学という特性を生かし,学校と連携して学校現場の様々な課題に取り組むことで教育の向上を目指すことが目的である。平成19年度は,派遣が可能な123名の教員(全教員の78.8%)と223件のテーマが登録され,県内各地の学校から派遣要請があり好評であった。
  この事業による派遣状況は,V 資料1 (2)教育支援講師・アドバイザー事業に示してある。

(3)施設開放

  本学は,開かれた大学として常に地域に対して大学施設を開放すべく支障のない範囲内で,附属図書館,児童図書室及び体育施設の野球場,テニスコート等を開放している。
  平成19年度の体育施設の開放状況は,テニスコート45件,野球場9件,陸上競技場3件,体育館(剣道場)13件となっている。

(4)文化講演会

  学内の学生や教職員のみならず,広く地域の文化向上に寄与することを目的として,文化講演会を実施した。
  平成19年度は下記のとおり2回実施し,本学ならではの教育や地域文化についてのテーマを取り上げ,参加者は,それぞれのテーマについて,理解を深め,考えるよい機会となった。
日  程 テ ー マ 講   師 場   所 参加者数
平成19年
6月28日(木)
大村はま先生について 辰野 裕一
(文部科学省大臣官房審議官)
鳴門教育大学
B101講義室
約300人
平成19年
10月19日(金)
「いま,子どもたちは・・・」
-私たちにできること,しなければならないこと-
水谷 修
(元高等学校教師)
鳴門教育大学
講堂
約500人
最終更新日:2010年02月17日

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