令和4年度優秀教員表彰(ベストティーチャー賞)

 

 概要

 

 鳴門教育大学は10月3日、令和4年度の優秀教員として伊藤陽介教授及び前田洋一教授を表彰した。

 

 優秀教員表彰は、教育・学生生活支援、研究等において優秀な教員に対し毎年度実施している制度。伊藤教授は、学校教育学部、旧修士課程及び教職大学院において、小学校、中学校・技術科、高等学校・工業科、情報科の各教員を志望する学生に教育と研究指導を行ってきた。近年では、ICT戦略を担当し、教育研究と事務支援に必要な情報基盤システムを導入・運用することで本学のデジタル化に貢献した。さらに四国5国立大学連携による連携教職課程の設置準備WG委員を担当する等、他大学との連携を推進してきた。前田教授は、教員が働きながら学べる教職大学院と教員研修の高度化について実践的研究を行ってきた。近年では、「教職員支援機構・四国地域教職アライアンス鳴門教育大学センター」において、徳島県教育委員会と連携しながらSchool Leader Management Projectを実施している。さらに、徳島県教育委員会等と本学の連携強化に努めており、「徳島県小中一貫教育推進事業」、「大学連携強化!学校力向上拠点校事業」等に貢献している。これらの実績がそれぞれ評価された。

 

 表彰式では、受賞者から、これまでの謝辞や教育研究への思い、今後の抱負等が述べられた。

 受賞者の業績や教育・研究手法は広く公開し、学内教員の資質向上に繋げていくこととしている。

 

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(左から美馬理事、大石理事、伊藤教授、佐古学長、前田教授、梅津理事、高橋事務局長

 

受賞者の紹介

 

優秀教員表彰(ベストティーチャー賞)

 

氏名 伊藤 陽介 教授
所属専攻

高度学校教育実践専攻

所属コース

技術・工業・情報科教育コース

写真 R4伊藤先生(掲載用).jpg

受賞理由

及び

優れた教育手法

 伊藤陽介氏は、技術・工業・情報科教育コースに所属し、専門は情報である。
 氏は、2001 年4 月に本学に着任以来、学校教育学部、旧修士課程及び教職大学院において、小学校、中学校・技術科、高等学校・工業科、情報科の各教員を志望する学生に教育と研究指導を行ってきた。着任以来、35 名の大学院生に対し課題研究を指導し、近年では、学校におけるプログラミング教育に関する実践的研究に取り組み、書籍刊行(「今こそ知りたい!学び続ける先生のための基礎と実践から学べる小・中学校プログラミング教育」ジアース教育新社)や論文発表等により研究成果を公表している。
 情報基盤センター所長(8 年間)、学長補佐(2 年間)としてICT 戦略を担当し、教育研究と事務支援に必要な情報基盤システムを導入・運用することで本学のデジタル化に貢献した。また、知的財産室副室長として四国産学官連携イノベーション共同推進機構の設置・運営に関わり産学連携活動を促進するとともに、四国5 国立大学連携による連携教職課程の設置準備WG 委員を担当する等、他大学との連携を推進してきた。
 以上のことから、伊藤陽介氏をベストティーチャーとして選定した。

受賞者のコメント

 この度は過分な賞をいただきまして、心より感謝申し上げます。
 私は2001年4月に本学に着任以来、技術分野、特に情報に関わる教育研究に努めて参りました。その間、高等学校・情報科の新設に伴う教員養成に新たに携わるとともに、学校教育における情報教育、特に、情報の科学的な理解を促進するための教育方法や教材の研究開発を行ってきました。また、大学全体を俯瞰した情報環境をより充実したものにするための情報基盤システムの設計・調達・運用等にも関わり、学生、児童生徒、教職員の皆さんにお役にたてるように心がけてきました。連合大学院、知的財産室、連携教職課程の設置準備等を通して、他大学との協働的な活動にも参画でき、幅広い視点で業務を遂行する経験も積むことができました。
 これまで以上に教育研究に邁進するとともに、様々な分野で社会貢献できるように、努力を重ねていく所存です。なお、選定に時間を割いていただきました審査員の先生方、選定準備等でご協力いただきました事務職員の方々には深く感謝申し上げます。

 

 

氏名 前田 洋一 教授
所属専攻 高度学校教育実践専攻
所属コース 学校づくりマネジメントコース
写真 R4前田先生(掲載用).jpg

受賞理由

及び

優れた教育手法

 前田洋一氏は、学校づくりマネジメントコースに所属し、専門は教員の資質向上開発である。
 氏は、これまで文部科学省「教員の養成・採用・研修の一体的改革推進事業」等を活用しながら、教員研修と教職大学院の授業を効率・効果的に連携させることにより、教員が働きながら学べる教職大学院と教員研修の高度化について実践的研究を行ってきた。近年では、教職員支援機構と四国地域の教職大学院の連携による研修の高度化を目指し設置された「教職員支援機構・四国地域教職アライアンス鳴門教育大学センター」の初代センター所長として、徳島県教育委員会と連携しながらSchool Leader Management Project を実施している。
 地域連携においては、長年にわたり、徳島県教育委員会等と本学の連携強化に努めており、「徳島県小中一貫教育推進事業」、「大学連携強化!学校力向上拠点校事業」等に貢献している。
 教職大学院では、遠隔教育のカリキュラム開発やPBL の手法を取り入れたカリキュラムと授業の開発に尽力している。
 以上のことから、前田洋一氏をベストティーチャーとして選定した。

受賞者のコメント

 この度、ベストティーチャー賞という素晴らしい賞をいただき、光栄に感じると同時に、とても恐縮しております。受賞できたことは、今まで多くの方々に支えられた結果だと考えています。
 本学着任以来、学校や教育委員会での勤務の中で、探求したいと考えてきたこと、研究実践したいと思っていたことに取り組んできました。それを行うために多くの人々とつながり、御支援をいただいたことにより実現可能となったことが多くあります。
 学校や教育委員会に在職していたときは、外から大学を眺めていました。そして、本学に着任することができたことで、内側から大学を見ることができました。教員養成大学の成果と課題を検証しながら、教員の力量形成について考え続け、実践してきたことが受賞理由のひとつになっているなら幸いです。
 今の教育に関わる変化は著しいものがあります。そのような時こそ、教員の資質と能力について、不易と流行という視点で熟考し、求められるものに変えていかなければなりません。
 微力ではありますが、今後も様々な形で、本学の発展に取り組んでいく所存です。

 

 

 

最終更新日:令和4年10月19日