令和3年度優秀教員表彰(ベストティーチャー賞)及び特別表彰

 

 概要

 

 鳴門教育大学は10月1日、令和3年度の優秀教員として藤村裕一教授及び石坂広樹准教授を、特別表彰者として内藤隆教授を表彰した。

 

 優秀教員表彰は、教育・学生生活支援、研究等において優秀な教員に対し毎年度実施している制度。藤村教授は、遠隔教育プログラム推進室長として、働きながら学ぶことを希望する全国の現職教員等へ学習の機会を提供してきた。さらに、教育の情報化に関する政府・文部科学省・総務省・特許庁・NHKなどで多数の委員会の座長・座長代理・委員などを務め、国全体の教育の情報化や教育改革に貢献しているほか、地域においては、徳島市をはじめとし、全国の教育委員会で授業改善・教育の情報化を助言している。石坂准教授は、グローバル教育コース(旧国際教育コース)の教員として留学生及び海外での活躍を希望する学生の指導を行ってきた。コロナ禍においては、オンラインと対面の双方での授業実施体制、連絡体制、オンラインチューター制度など、学生がスムーズな学習・研究をできる体制をいち早く確立した。 他方、教員教育国際協力センターの教員も兼務し、海外の大学との交流協定の締結、短期ボランティア派遣事業の実施、草の根技術協力プロジェクトの実施などの国際協力機構(JICA)の様々な事業にも取り組み、国際教育に貢献している。これらの実績がそれぞれ評価された。

 

 特別表彰は、職員の功労等に対して実施している制度。内藤教授は、グラフィックデザインを専門としており、従来よりその思考法・技能を教育で伝えるのみでなく、大学の研究状況発表の掲示物や出版物などにおいても提供してきた。特に、鳴門教育大学「公式マスコットキャラクター」の実用化し、鳴門教育大学の創立40周年記念誌の表紙を制作する等、グラフィックデザインに係る知識・経験・技能を駆使し、事業運営に貢献した。これらの実績が評価された。

 

 表彰式では、受賞者から、これまでの謝辞や教育研究への思い、今後の抱負等が述べられた。

 受賞者の業績や教育・研究手法は広く公開し、学内教員の資質向上に繋げていくこととしている。

 

  

R3ベストティーチャー集合写真.png

 

 

(左から美馬理事、大石理事、石坂准教授、山下学長、内藤教授、佐古理事、尾前局長)

 

受賞者の紹介

 

優秀教員表彰(ベストティーチャー賞)

 

氏名 藤村 裕一 教授
所属専攻

人間教育専攻

所属コース

現代教育課題総合コース

写真 藤村先生(掲載用).jpg

受賞理由

及び

優れた教育手法

 藤村裕一氏は、現代教育課題総合コースに所属し、専門は教育工学・情報教育・授業設計論である。
 氏は、2014年度(平成26年度)以降、遠隔教育プログラム推進室長として、働きながら学ぶことを希望する校長・教頭などの管理職や指導主事、現職教員等への学習の機会を提供してきた。全国から数多くの現職教員等を受け入れており、2020年度には大学院生19名に対し課題研究指導を行った。
 また、氏は、首相官邸(内閣官房)教育再生実行会議初等中等教育ワーキンググループ委員・デジタル化タスクフォース委員、文部科学省ICT活用教育アドバイザー、教育データの利活用に関する有識者会議など、教育の情報化に関する政府・文部科学省・総務省・特許庁・NHKなどで多数の委員会の座長・座長代理・委員などを務めて、国全体の教育の情報化や教育改革に貢献している。
 地域においては、徳島市学びの推進プロジェクト座長を務めるなど、秋田県、宮崎県、高知県、島根県、北海道帯広市など全国の教育委員会で授業改善・教育の情報化を助言している。
 以上のことから、藤村裕一氏をベストティーチャーとして選定した。

受賞者のコメント

 過分なる賞をいただき、心から御礼申し上げます。 
 鳴門教育大学に着任以来、総合学習開発コース、現代教育課題総合コース、現代教育課題総合コース遠隔教育プログラムを担当して参りましたが、それぞれ時代の最先端を行く学際的な研究を大学院生のみなさんとともにしていく機会をたくさんいただきました。 
 私は、教育工学・情報教育・授業設計論を専門としておりますが、そのような学際的な研究のために、多くのことを学ばせていただき、その結果首相官邸や文部科学省・総務省・経済産業省・NHK等で様々な座長・委員長・委員などを務めさせていただくことにつながったものと考えております。 
 大学院における授業やゼミでは、そのような最先端の研究成果や、学力日本一の秋田県教育庁など全国各地の教育委員会・学校の助言に当たる中で学ばせていただいた先進事例を具体的に紹介させていただくなど、即座に授業内容に反映させていただき、できるだけ大学院生のみなさんのお役に立つように心がけてきました。 
 現在は,自分が責任者を務めて立ち上げた、現職教員等が働きながら学ぶことができる大学院遠隔教育プログラムの充実のために全力を尽くしているところです。これからも、支えていただいたみなさんに感謝しつつ、日本全体の教育の質的改善、大学教育のデジタルトランスフォーメーションなどに貢献できるよう精進して参りたいと考えております。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。 

 

 

氏名 石坂 広樹 准教授
所属専攻 人間教育専攻
所属コース グローバル教育コース
写真 R3石坂先生(掲載用).jpg

受賞理由

及び

優れた教育手法

 石坂広樹氏は、グローバル教育コースに所属し、専門は教育政策・学校運営・数学教育協力・国際理解教育である。
 氏は、2011年(平成23年)4月に本学に着任以来、旧国際教育コースの教員として留学生及び海外での活躍を希望する学生の指導を行ってきた。グローバル教育コースに改組されて以降は、指導教員として、増加するJICA留学生・学生を積極的に受け入れ、2020年度には大学院生23名に対し課題研究指導を行った。
 コロナ禍においては、コース内において、オンラインと対面の双方での授業実施体制、連絡体制、オンラインチューター制度などをいち早く確立し、ゼミを問わず、学生のスムーズな学習・研究に貢献した。
 他方、教員教育国際協力センターの教員も兼務し、国際協力機構(JICA)の様々な事業(本邦研修・専門家業務)に取り組んでいる。モザンビーク教育大学と本学との間で交流協定の締結、短期ボランティア派遣事業の実施(ジャマイカ)、JICA草の根技術協力プロジェクトの実施(ボリビア)、技術協力プロジェクトに関する協定の締結(エルサルバドル)などにも貢献している。
 以上のことから、石坂広樹氏をベストティーチャーとして選定した。

受賞者のコメント

 2011年4月に本学着任以来、主に、国際教育協力や国際理解教育に係る研究教育及び社会貢献に取り組んできました。長かったようであっという間の10年の歳月ではりますが、ただただ目の前の課題に取り組んできた日々です。もったいなくもいただいた今回の賞に恥ずかしくない業務ができるように、これまで以上に取り組んでいきたいと願っています。本学の発展とともにある教員人生を誇りに今後も邁進していきたいと願っています。

 

 

 

特別表彰 

 

氏名 内藤 隆 教授
所属専攻 高度学校教育実践専攻(教科系)
所属コース 芸術・体育系教科実践高度化コース 美術科教育実践分野
写真 R3内藤先生(掲載用).jpg

受賞理由

及び

優れた教育手法

 内藤隆氏はデザイン、特にグラフィックデザインを専門としている。従来よりその思考法・技能を教育で伝えるのみでなく、大学の研究状況発表の掲示物や出版物などにおいても提供してきた。
 特に、令和2年度前期より鳴門教育大学創立40周年記念事業に係る「公式マスコットキャラクター」募集の選定委員会に加わり積極的に協力した。応募結果である最優秀作品については、選定委員会の意見に応じて図柄の調節修正を行い、最適な形状を整えた。公式キャラクター選考結果発表後は、実用化に適するように24点に及ぶバリエーションを制作・提案した。
 なお、創立40周年記念事業に係る別の活動としては、40 周年記念誌刊行専門委員会主査より依頼を受け、記念誌の表紙をも制作した。
 以上、氏はグラフィックデザインに係る知識・経験・技能を駆使し、本学の40周年記念事業運営に高く貢献したと評価できる。

受賞者のコメント

 過分な賞をいただき、心より感謝申し上げます。私は1998年4月に本学へ着任して以来、美術の実技分野、特にデザイン分野での研究・教育に努めて参りました。
 この度、本学の創立40周年にあたり「鳴門教育大学創立40周年記念誌」が出版されることとなり、編集の任にあたられた原卓志先生より表紙の制作依頼をいただきました。たまたま以前より、何かの時に使用しようと考えて大学構内の鳥瞰風景を線描データに整え、蓄えてあった素材を基本としました。背景には色をかけていますが、この色は自分が撮影した千畳敷から見た鳴門海峡の写真を、具象性がわからない程度に加工したものを使っています。もうひとつ、創立40周年においては大学の公式キャラクターの公募もなされました。そこで生まれたのが「なる★ワン」です。自分もこの審査に立ち会うことになりましたが、幸い幾つかのコンクールの審査やキャラクターのバージョン制作などといったこれまでの専門の仕事の経験を、具合良く活かす事ができたように思います。なお、選定に時間を割いていただきました審査員の先生方、また選定準備や管理についてお力をお借りした事務職員の方々には深く感謝申し上げます。
 今後もまた大学のため、学生達のために、自分なりの工夫をしながら尽力していきたいと思いますので、皆様方には益々のご協力・ご指導・ご鞭撻を頂けますよう、何卒よろしくお願いいたします。

 

 

最終更新日:令和4年1月 日