実技教育研究指導センター 山田芳明

報告者 山田芳明

1.学長の定める重点目標

1-1.大学の活性化を目指す教育活動

(1)目標・計画

  1. 講義形式の授業では一方的な講義形式から学生参加型のディスカッションを多く取り入れる
  2. 演習形式の授業では,学生が教職への目当てをもてるようこれまで以上に教育現場に即した内容のものを多く取り入れる
  3. 学生が課題意識を明確にもてるように,学生に評価規準を明確に示すようにする

(2)点検・評価

  1.については,少人数の授業はもとより,受講学生75名の授業(図画工作科教育論)でも,グループディスカッションの時間を設定した。
  2.については,学習指導要領の改訂についても扱い,そのなかでも関心が高い「共通事項」等をとりあげるなど教育現場の現状を強く意識させるような構成を行った。
  3.については学生に対して,講義の開始時に評価基準を明確に伝えると共に,最終講義において再度,評価基準について伝えるなど周知を行った

1-2.学生支援、地域連携活動

(1)目標・計画

  1. 鳴門市の小学校図工部の教員と連携を図り,小学校の学習内容の改善に資する研究協力体勢を強化する
  2. 学部4年生に対しては,これまでから行ってきた教員採用試験での指導案作成や模擬授業についての相談に応じるなど,教員採用の合格に向けた支援を行う

(2)点検・評価

  1.については,6月に授業公開をしていただくと共に,10月には鳴門市の図工部からの協力依頼で,実技研修を行うなど協力態勢の基礎づくりができた。
  2.については,18年度も,7月から8月を中心に指導を希望した5名の学生の進路指導(具体的には受験校選択,常勤講師の斡旋,進路相談,及び採用試験対策としての指導案作成及び模擬授業,模擬面接)を行い,うち3名が教員として採用されるなど十分な成果を上げることができた。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. 学生の進路の相談などには積極的に応じることで学生の就職の支援を行う
  2. 大阪府や大阪市などの教員採用に関する情報収集をおこない,教員採用についてのアドバイスに生かす
  3. 授業外での学生の相談にも積極的に応じることで,学生の学ぶ意欲の向上を図る

(2)点検・評価

  1. 教員採用試験が多い8月はもとより,年度末の3月まで,学生の進路相談に応じ,就職支援を行った。
  2. 既に大阪近郊で採用されている本学卒業生と同窓会組織を作り,情報交換を密にとることで,採用試験への対応策などの情報収集を行った。
  3. 授業時には必ず「不明な点や,わからないことなどを相談にくるように」という一言を付け加えた。実際(学部)図画工作科授業論,図画工作科教論,(院)美術科教材開発研究,教育実践研究等の授業と関連して学生が個別に相談に訪れるなど実績があった。

2-2.研究

(1)目標・計画

  1. 従来からの研究テーマである「立体表現分野の子どもの発達」について,学校現場の協力を得て実地調査を行う
  2. 「学生の教育実践力の向上」にむけて,学長裁量経費を申告し,2年間継続しているN*CAPの活動を継続的に行う
  3. 科研課題である「知の統合力を育成する鑑賞学習支援システムの構築」にむけた実践的研究を行う
  4. 上記3の課題をまとめて学会で発表を行う

(2)点検・評価

  1.については,科研費が不採択出会ったことなども影響し,実地調査が十分に行えなかった。
  2.については,学長裁量経費ならびに学校解放事業からの資金的援助もあり,4回の定例ワークショップに加えて,外部からの依頼によるワークショップを2回行うなど,積極的な活動を展開することができた。また,それらの活動の成果をまとめた活動報告書も作成できた。
ただ,紀要や,学会論文にまとめるなどその成果についての検証と報告がを十分に行うことができていない。
  3.については,新たに大阪市の教員の協力も得ることができ,国立国際美術館に於いて鑑賞授業実践を行うなど実践的な研究ができた。
  4.学会発表については,現場の教員と十分に打ち合わせができず,実施を見送った。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  本年度も大学の学術推進委員会の委員として本学の運営に取り組む

(2)点検・評価

  18年度は担当委員会が国際交流推進委員会にかわったが,定例の会議への出席はもとより,委員会内のワーキンググループ「波紋」の主査をつとめるなど,本学の運営に十分に貢献を行った

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 本年度も附属学校の教員の教育力の向上と,学生の教育実践力の向上をめざして,教育研究プロジェクト経費を申請し,附属小学校教員と協力した授業研究プロジェクトに継続的に取り組む
  2. 徳島県下はもとより,全国からの講師派遣に積極的に答えることで,教育現場の教育実践力の向上に貢献する

(2)点検・評価

  1.については,他の研究内容との関係でプロジェクト経費の申請は見送ったものの授業研究プロジェクトは継続して実施し,自身が附属で授業実践を行った(初等中等教科教育実践にともなう大学教員の附属小での授業とは別)。また,附属小図工部からの協力の要請で,附属小を訪問し,研究内容について検討するなど全面的な協力を行っている。
  2.18年度も,徳島県教育センター,高槻市,丹波市,豊中市などの行政から研修依頼や,鳴門市,徳島市,三田市,尾道市,尾張地区等々の図工研究組織などから協力依頼を受けて積極的に教育現場の教育実践力の向上に貢献した。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  特にNCAPでの地域文化財教育活用プロジェクトを通した,鳴門市や,大塚国際美術館とのつながりをもとに,鳴門市からは市政60年記念のワークショップの企画運営の依頼を受け,また大塚国際美術館からは子ども向け教育用の学習シートの開発協力依頼を受けるなど,本学の地域貢献への大いに貢献していると考えている。
  また,秋にはアフガニスタンからの教育視察への協力依頼を受けて授業公開を行ったが,その内容については視察側から高い評価をいただいたと聞いている。
  さらに,教育現場からの養成には積極的に応じ,教育現場の全国規模の研究大会の指導助言や,全国規模の教育研究集会の実行委員を務めるなど,教育現場とつながる様々な場面で鳴門教育大学の肩書きを明示することで鳴門教育大学の教育現場への貢献をアピールすることに大いに貢献したと考えている。
最終更新日:2010年02月17日

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