2020年度(令和2年度)「ジュニアドクター発掘・養成講座」修了式挨拶

  皆さん、おはようございます。
 ジュニアドクター発掘・養成講座の教育プログラムにおける研究基礎コースを無事、修了される40名の皆さん、おめでとうございます。
 皆さんをお祝いし、また皆さんを象徴するかのように、桜のつぼみもふくらみを増し、中には咲き始めている桜も見受けられ、まさに青春を感じるこのよき日に、修了式を挙行できますことは、私にとってこの上ない喜びです。

 

山下
修了式の様子

 新型コロナ禍がパンデミック・世界的大流行となり、ワクチン接種が始まったとはいえ、まだまだ予断を許さない状況です。8月の開講式はオンラインで挙行され、授業もオンラインで行われることもあったという異例の年度でした。しかし、この逆境を撥ね返すかのように、共通科目11回及び専門科目10回を熱心に受講された、と聞いています。また、講師の先生方も、皆さんの熱心さに応えるかのように、たとえオンラインであっても、一人一人の受講者に丁寧に語りかけるかのように授業をした、と聞いています。

 

 この半年間は、皆さんにとって幅広い知識や技術を身につけ、自分にあった自然科学の分野・領域を見つけることができたかもしれません。あるいは自然科学の広い世界を知り、自分の無知さ加減を知ることができたったかもしれません。また、自分と対象を切り離し客観的に考えるだけではなく、自分と他者の感情を主観を尊重しながら論理的に考えることも大事であることを知り、まだまだ自分が青いと思い知ったかもしれません。
 しかし、少なくとも皆さんは井の中の蛙ではありません。大海の存在を知り、挑戦する勇気を持った人間です。皆さんはジュニアドクターの講座を立派にやり遂げ、素晴しい経験を得て、飛躍しようとしています。この経験を糧にして、次のステップでも頑張ってくれることと期待しています。

 

 皆さんの先輩には、ジュニアドクター発掘・養成講座の2年間の研究の成果をまとめ、科学技術政策担当大臣賞を獲得した修了生もあらわれました。
この修了生は、世界75以上の国と地域の、約700万人から選ばれた約1700人の中高生たちが自分の研究を披露する科学研究コンテストで、いわば科学のオリンピックであり、歴代のノーベル賞の受賞者が多数参加している「国際学生科学技術フェア(ISEF:アイセフ)」に参加することも決まっています。
未来の可能性を秘めた皆さんも、焦らず一歩一歩努力を続ける事の大切さを忘れずに、自分の夢に向かって、出来ればノーベル賞を獲るぐらいの夢に向かって大きく羽ばたいていってください。
 
 保護者の皆様に一言申し上げます。お子様が立派に本講座を修了されますことを心よりお祝い申しあげます。修了という一つの節目でありますが、これまでの講座への送り迎え等のご苦労も大きな喜びに変わっていることと存じます。また、お子様達も、きっと保護者の皆様に感謝していることでしょう。
受講者の皆さん、家族の人達に感謝していますか。
 そして、感謝の気持ちを声にして「ありがとう」と言えていますか。ちゃんと伝えなければダメですよ。

 

 閑話休題、話を戻します。本事業への活動に格別のご理解とご協力をいただきましたことを、全教職員とともに感謝いたしております。これからも、お子様が健やかにたくましく成長され、本講座で習得した知識や技術を存分に発揮し、そして自分自身と世のためになる知恵を身につけるように努め、近い将来、社会にイノベーション・革新をもたらす人材に育っていくことを願っております。

 

 結びとなりますが、本講座の連携機関の皆様、そして本学のスタッフの皆様に、この場を借りてお礼申し上げますとともに、受講生の皆さんの輝ける未来に幸多からんことを祈念し,私の式辞といたします。

 

 

 

2021年(令和3年)3月21日

鳴門教育大学長 山下一夫

 

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2021年(3年)3月、ジュニアドクター発掘・養成講座 修了式
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