自己点検・評価報告書(米延仁志)

報告者 米延仁志

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

 全体構想:研究に関しては、これまで進めてきた年輪年代学、古気候学の分野での国際的な研究拠点の一角を担うことを目標としている。そのために日本における環境復元に関する研究を国際的な水準に押し上げ、領域融合的な新しい研究の展開を目指す。教育に関しては、学生の基礎学力のボトムアップを計るために研究成果の現代的意義を教育分野に伝えることを目標としている。
本年度の研究計画:①これまで進めてきた研究をさらに深化させ、現代的な課題に応えうる成果を導き出す。②これまでに得られた研究成果を取りまとめ、査読有り国際誌に論文を投稿する。
本年度の教育計画:H22年度から担当講義数が急増する。H21年10月より着手しているが、4月以降、鋭意、講義内容の精選とテキストの作成を行い、学生からのフィードバックをもとに講義内容に改良を加える。

(2)点検・評価

①古環境科学の分野で国際的な研究拠点の一角として、国際的な共同研究を実施した。また文科省科研費新学術領域研究が採択され、分離融合の巨大プロジェクトを開始した。

②論文を発表した。研究成果が新聞等で報道された。

③新学習指導要領に対応して、ものづくり、とりわけ金属加工に関連する教育内容に大幅な変更を加えた。そのために、本学学生の知識・技能を聞き取り、実演等を通して綿密に調査し、これまでより高い頻度で小学校・中学校の教員と話し合いの機会を持ち、本学での講義を改善した。

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

①科学的に公益性の高い研究を推進する。

②科研費等の研究助成への申請を積極的に行う。

③申請が採択されるためにインパクトファクターのついた査読有国際誌への投稿を行う。

④国内外の共同研究を積極的に進め、研究代表者だけでなく、研究分担者・連携研究者としての立場で予算や研究試料の確保を行う。 

(2)点検・評価

①②上記の結果、科学研究費新学術領域研究(研究領域提案型)に採択された。

③国際誌(Vibrational Spectroscopy)に論文が掲載された。国内誌(考古学と自然科学、査読有)にも論文が掲載された。

④科研費基盤研究(B)海外学術研究の連携研究者、総合地球環境学研究所フルリサーチプロジェクトの研究分担者、英国環境研究助成(NERC)採択の研究プロジェクトの研究協力者を努めた。この一環で国内9研究機関(茨城大学、日文研、東北大、東大、名大等)、国外7研究機関(英・ニューカッスル大、オックスフォード大、フィンランド・トルク大、ドイツ・地球学研究所等)との共同研究を実施した。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

①H22年度は担当する授業の学習内容の精選とテキストの新規作成に取り組む。②学生の相談に随時応じ、自らの課題解決について、学生が自律的・主体的に取り組むことを促す。③本学の学部卒業生、大学院修了生に対する教育・研究活動の支援(アフターケア)を行う。

(2)点検・評価

①材料力学等の講義テキストを作成した。教育現場のニーズや学生の知識・技能を鑑み特に金属加工に関して教育内容を重点的に再編成し、効果的・実践的な指導に取り組んだ。②講義内外で学部生・院生の進路指導や生活相談に随時対応し頻繁にコミュニケーションを持った。また就職委員としての業務に関連して、本学主催の就職支援行事への参加を呼びかけ、事前・事後指導を行った。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

①科研課題、現在進行中の国内外の共同研究を精力的に遂行する。②研究成果を纏め、論文を出版する。③領域融合的・国際的な共同研究を活発に行う。④研究助成の公募に積極的に申請する。

(2)点検・評価

①新学術領域研究の計画研究及び総括班、基盤研究Cに係わる研究活動を精力的に遂行した。

②国際誌(Vibrational Spectroscopy)に論文が掲載された。国内誌(考古学と自然科学、査読有)にも論文が掲載された。また研究分野を代表する国際誌(Journal of Paleolimnology, Quaternary Geochronologyなど2編)へ投稿する論文原稿を完成した(4月投稿予定)。

③古気候学、地質学、年代学、森林科学、マヤ・アンデス・琉球考古学、文明論分野の研究者と国内外での共同研究を実施した。

④新学術採択によるエフォート超過を考慮して代表者としては新たに研究費の申請を行わなかった。基盤研究2件について連携研究者として研究調書作成に参画した。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

①コース・部で割り当ての委員会に積極的に参加し、本学の運営に貢献する。

(2)点検・評価

 就職委員を務めた。就職支援行事に模擬面接官として積極的に参加し、個別に学生への参加をよびかけた。

 コース・部割り当て以外:研究開発検討部会委員を拝命したが、全く貢献できなかった。知的財産室の業務に関連する学外への対応等において、またH20年度に続き利益相反ポリシー策定に関する業務で研究協力係担当者と緊密に連携し、業務遂行に貢献した。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

①研究課題を中心に講演会や研究発表を積極的に行い、地域文化の持つ普遍性、特質などの国内外での位置づけと現代的価値の発見に貢献する。②国際的な共同研究を推進する。③附属学校の教材作成への協力や提供を行う。

(2)点検・評価

①研究課題に関する研究発表を積極的に行った。科研課題に関連して新聞に本学の名前が明記された記事が4編掲載された(沖縄タイムス朝刊2009.09.15、読売新聞朝刊2009.10.23、沖縄タイムス朝刊2009.10.23、河北新報朝刊2009.12.04)。国際的な環境研究の代表的なニュースレターに記事が掲載された(IGBP PAGES Newsletter vol. 17, no. 3, 2009)。新学術領域研究のニュースレターを発行、文科省、国内外の関連機関への配布を行った(編集、執筆(分担)、発行業務を担当)。9月に新学術領域のウェブサイトの運営を本学のサーバで開始した(dendro.naruto-u.ac.jp/ppecc/、文科省ウェブサイトからのリンク有)。

②国際的な共同研究を実施した。

③附属中学校LFタイムでの、講演を行った。新指導要領でのものづくり教育に関して、学校教員等と複数回にわたり協議し、教具(情報用教具、工具等)を提供した。

④(上記目標・計画以外)林野庁四国森林管理局の研究課題評価委員を務めた。科研課題に関連して文科省担当官、学術調査官との緊密な連携を確立した。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

外部予算獲得:文科省第1種科研費(新学術領域)の採択

研究:古環境科学の国際的拠点としての研究活動の実施

広報:本学学名明記での国内外の新聞記事掲載

社会連携:学外での重要な委員活動

 

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