自己点検・評価報告書(山崎勝之)

報告者 山崎勝之

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

 本年度の研究課題は次の3つとなる。1.食教育ならびにいじめ予防を視野に入れた向社会性向上プログラムを発展させる。2.感情と心身の健康の関連についての基礎・応用研究を発展させる。特に、正負感情相対比の問題に焦点を当てる。3.食行動と心身健康の関連の基礎研究を発展させる。いずれの成果も、国際誌ならびに国際学会を中心に発表する。 これらの研究課題においては、学校現場で子どもの健康と適応の寄与に直結する内容を付与したい。

(2)点検・評価

 上記1については、小、中、高校において、予防教育プログラムを開発し、学校で適用した上、科学的な効果評価を実施した。2については、科学研究費を得て、2本の横断研究を実施した。3については、小学児童と中学生徒を対象に、基礎的な調査研究を実施した。これらの研究の成果は、内外の学術誌に発表または投稿し、また、国際学会においても発表した。いずれの研究も、学校現場で子どもの健康と適応の寄与に直結する研究内容とすることができた。

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

 昨秋には基盤研究(C)に応募し、感情と健康・適応の研究のための研究費を確保しようとしている。また、鳴門教育大学が徳島大学医学部と連携してグローバルCOEに応募する予定であり(2月上旬に応募)、その一部を食と健康そして食教育の研究費にあてる予定である。これらの研究費獲得が不調に終わった場合、民間の研究費に応募することを考え、本年度はこれまで以上に外部研究資金の獲得を重要視したい。

(2)点検・評価

 上記のうち、基盤研究(C)には採択され、感情と健康・適応の研究はきわめて順調に進展した。グローバルCOEについては不採択の結果に終わったが、次の3つの研究費をさらに獲得した。

①連合研究科共同研究プロジェクト「健康と適応を守る学校予防教育の国際比較研究」(平成22年4月より実施)

②概算要求特別経費(プロジェクト分)「学校において子どもの適応と健康を守る予防教育開発・実践的応用研究事業」(平成22年4月より実施)

③鳴門教育大学教育研究支援プロジェクト「適応と健康を守るユニバーサル予防教育の現状と課題」(平成22年3月終了)

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

①昨年同様、授業においては、最先端の視聴覚機器を駆使し、最先端の学問内容から構成するが、さらに学生への理解度とニーズを高める方向で柔軟に構成と運営を行う。また今年度は、学生との討議の時間のさらなる確保に努めたい。

②昨年同様、学生のキャリア進路指導には細心の注意と努力を払い、それぞれの学生が抱える多様な進路ニーズに応えたい。特に今年度は、心理関連の資格取得、特に臨床発達心理士への資格取得を強調した指導を展開したい。

(2)点検・評価

①については、最先端の視聴覚機器、最先端の学問内容から授業を構成することができた。また、各種ディベートを適宜取り入れ、積極的な討議を促進した。

②については、教職志望の学生に、採用試験合格に至るよう、研究、勉強計画を順調に指導した。また、臨床発達心理士の資格取得にむけ、その情報を頻繁に提示し、合格への方途を指導した。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

 研究は昨年度も順調に展開されており、今回も同様の目標を設定した。

①一作年度から加速させている海外の学術雑誌への投稿を維持する。

②同様に、アメリカの心理学関係の学会での発表活動を維持する。

③取得できた研究費を最大限に活用し、効率のよい研究活動を展開する。

(2)点検・評価

①については、海外の学術雑誌へ3本投稿した。

②については、新型インフルエンザのため、アメリカでの学会発表は急遽キャンセルとなったが(大学命により)、そのかわり、ヨーロッパでの学会で発表を行った。

③科学研究費や大学の教育研究支援プロジェクトの研究費を活用し、基礎研究ならびに応用研究を実施し、かつ内外の研究者や教育者とのネットワークを構築することができた。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

①何らかの委員会に所属し、本学の運営に貢献する。

②徳島大学医学部とのグローバルCOEが採択されれば、徳島大学と本学との教育・研究上の連携の基盤構築に尽力する。

(2)点検・評価

①については、大学院入試委員会(試験班班長)、学術研究推進委員会(副委員長)、国際交流員会に所属して、大学の運営に貢献した。

②については、グローバルCOEは不採択となったが、その申請過程において、徳島大学との教育・研究連携の基盤構築を模索した。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

 昨年度のこの領域の活動も順調であり、同じ目標を設定したい。

①附属小学校の研究会等での指導助言を行う。

②附属小学校での保健関係の授業の構成と実施について指導助言を行う。

③学校での予防教育の普及のため、日本各地での講演活動を加速させる。

(2)点検・評価

①については、附属小学校での研究発表会の指導助言ならびに講演を行った。

②については、附属小学校の保健関係の授業ならびに保健委員会の活動について指導助言を行った。

③については、徳島県内はもとより、新潟県また台湾においても予防教育の講演を行った。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

 研究においては、多くの研究費を獲得し、基礎から応用に至る研究を順調に展開した。また、予防教育の関連で、附属小学校をはじめ、徳島県の小中高校と連携をとり、社会的貢献を十分に果たした。

 

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