自己点検・評価報告書(金 貞均)

報告者 金貞均

1.学長の定める重点目標

1-1.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

  • 住まいの本質論的接近と社会・環境問題とのかかわりで住生活問題、住教育実践課題を取り上げ考究させる授業を進める。
  • 学生の意欲を引き起こし、基礎学力や応用力をしっかりと身に付けさせるために、課題発見・課題探究・課題解決型の授業方法を取り入れる。
  • 学生の能力や努力を正当に評価し、適正な成績評価を実現するために、ミニテスト(授業理解度)、課題発表(知識の統合化・プレゼンテーション能力)、最終テスト(知識の定着度)により総合的に評価する。

(2)点検・評価

  1. 居住問題は社会・環境問題と深く関わっており、常に社会と環境の視点から住まいを捉える姿勢が求められる。授業では「居住の権利」と「住生活の向上」という住教育の本質論的接近から出発し、生活文化・家族・福祉(高齢者居住)・地域性・環境共生・住民参加等を重要キーワードとして住教育実践課題を設定し、考究させる授業を行った。
  2. 「住居学概論」における「まち探検・調査」、「住生活学」における「課題学習」を通して課題の発見・探究・解決型の授業を実施した。院では授業テーマごとに考えさせるテーゼを準備し、効果的発問を工夫した。学生らは課題と議論を通して断片的で細分化された知識を統合させる能力を培った。
  3. 口頭質問、中間・最終テストによる知識評価、調べたことをまとめる能力と分かったことをプレゼンテーションする能力など、知識の統合・応用力を総合的に評価し、厳正な成績評価に努めた。

 

1-2.大学教員としての社会(地域)貢献

(1)目標・計画

  • 専門領域における知識と経験を生かして、地域社会に必要な提言を行う。 (提言の場:徳島県総合計画審議会における新行動計画の策定等)
  • NPO法人の活動において専門的助言を行う。

(2)点検・評価

  1. 徳島県総合計画審議会委員、徳島市住生活基本計画検討委員会委員として、県の「オンリーワン徳島行動計画」および「徳島市住生活基本計画」の策定に必要な専門的提言を行った。
  2. NPO法人「阿波グローカルネット」のサポーターとして研修会への参加および意見交換やボランティア育成・派遣事業への参加など、専門的活動を行った。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  • 予習・復習の徹底で専門知識の定着と深化をはかる一方、オフィスアワーの積極的活用により学生の教育活動を支援する。
  • 学生の進路や悩み等の相談に随時応じ、大学生活を支援する。
  • 本学の留学生らの教育・生活相談に応じ、支援するとともに、本学に留学を希望する学生らに大学情報を発信する。

(2)点検・評価

  1. 全授業を通して多く取り入れた「課題学習」は、事前調べとまとめる作業が必要で(予習)、授業でのプレゼンテーションおよび議論、授業後の補強(復習)で知識の定着と深化をはかった。 なお、オフィスアワーを利用して調べ学習の相談に随時応じ、学生への教育支援を行った。
  2. 指導学生らの進路や就職相談等に応じ、大学生活を支援した。
  3. 留学生らとの交流を通した教育・生活面での支援と、本学に短期留学の経験のある韓国の現職教員らに国費留学生募集情報と大学院情報を発信し、留学相談に応じた。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

  • 従来からの研究テーマ(ネットワーク居住)をまとめ、日本建築学会誌に投稿する。
  • 海外調査研究(韓国の住宅)を実施する。
  • 学外の研究公募に積極的に申請し、研究資金の調達に努力する。

(2)点検・評価

  1. ネットワーク居住関連研究論文はほぼ完成の段階でデータ分析の手直しがあり、日本建築学会に年内での投稿はやむを得ず見送られた。同研究と関連して日本建築学会住宅小委員会ライフスタイル・住文化WGにおいて講演を依頼され、「日本における居住の特徴-分散居住とネットワーク居住を中心に-」という題で講演を行った(9月7日、建築会館)。
  2. 海外調査として韓国南部地方(全羅南道)における近代韓屋の基礎調査を実施した(8月2日~14日)。本調査は韓国の近代住宅の系譜を再定立し、日本との比較を通して住まいにおける異文化理解に資する研究の一環として行われた。
  3. 平成20年度科学研究費補助金の公募に応募した(研究題目:日本住宅の観点から見た韓国 南部地方の近代韓屋の成立-新興富豪の住宅を中心に-)。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  • 研究開発検討部会(GP会議)委員として,大学の運営に貢献する。
  • 大学の各種委員会委員として、本学の運営に貢献する。

(2)点検・評価

  1. 研究開発検討部会(GP会議)委員として、特色GP1件、現代GP2件、専門職GP1件等の申請とヒアリングの準備等における議論に関わり、大学の外部資金獲得に貢献した。
  2. 学部教務委員会委員および5つの専門部会(GPA制度、授業評価、実地教育、教育コース分け、平成20年度時間割作成)の委員として様々な懸案に関わり、大学の運営に貢献した。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  • 付属の家庭科教員と連携し、教科の教育研究活動を支援し活性化させる。
  • 社会との連携を図るためNPO法人活動を行う。
  • 韓国からの研究者の研究活動等を支援する一方、共同研究を実施する。

(2)点検・評価

  1. 附属小学校の先生と連携して家庭科住居領域の授業支援を行い、教科の教育研究活動を支援した(11月27~28日、 6年生3クラス、6時間、テーマ:「風通しで快適で健康な暮らしを!」)。
  2. NPO法人活動として、県内の「家具転倒防止ボランティア」活動(希望住宅における家具転倒防止作業とアドバイス)を行った。
  3. 今年度は短期滞在の研究者がおらず研究支援などはできなかったが、韓国京仁教育大学校から本学への訪問(12月26日~、資料収集および意見聴取等)および本学から京仁教育大学への訪問(3月26日~、資料収集および付属小における意見聴取等)に際して必要な支援を行った。なお、韓国全南大学校の研究者と民家調査などを実施し、共同研究を行った。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  • 研究開発検討部会(GP会議)委員として、平成19年度申請の現代GP1件(プログラム名称:遍路文化を生かした地域人間力の育成)と専門職GP1件(プログラム名称:教育専門職養成のためのコアカリキュラム-地域との連携を通して院生の授業力向上をはかる大学院改革-)の採択に貢献した。
  • 徳島県小学校教育研究会家庭科部会、家庭科教育研究会の研修講師をつとめ(10月18日、国府小学校)、地域の学校教育を支援したほか、大学院の紹介を行い院生確保に努力した。
最終更新日:2009年03月18日

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