自己点検・評価報告書(伊藤陽介)

報告者 伊藤陽介

1.学長の定める重点目標

1-1.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

  1. 学生の意欲を引き出すために,授業内容に時事的な話題を積極的に入れるとともに,実習などを含む授業科目においては,学生が主体的に学べるような環境を充実する。
  2. 授業方法では,マルチメディアを積極的に活用し,学生の思考時間を確保する。
  3. 適正に成績評価を行うため成績評価方法を授業開始時に示す。また,実習を含む科目においては,学生個々の学習活動を評価するための報告書を提出させて成績評価に含める。

(2)点検・評価

  1. については,主に情報技術に関する授業においてインターネット,新聞記事などから得られた最新の話題を講義中に積極的に盛り込み,講義内容に興味を持たせるとともに,特に学校教育における情報環境に関する内容を取り入れた。実習を含む科目では,パーソナルコンピュータの組み立てなどを学生2名~3名に1組準備し学生が主体的に学べる環境を準備した。本教材を実習に用いたところ学生から特に好評であった。
  2. については,マルチメディアを積極的に使った授業用プレゼンテーション・コンテンツを充実しつつ,プレゼンテーションを使った一方的な講義とならないように配慮した。特に,ディスカッションの時間や演習問題などを課すことによって授業中に学生自身が授業内容について深く考える時間を確保した。
  3. については,すべての授業科目において成績評価方法を授業開始時に示した。また,実習を含む科目においては,学生個々の学習活動を評価するための報告書を提出させて成績評価に含めた。

 

1-2.大学教員としての社会(地域)貢献

(1)目標・計画

  大学と社会との連携活動を積極的に行い,教員研修活動等を通して大学における教育研究活動で得られた成果を社会に還元する。

(2)点検・評価

   大学と社会との連携活動の一環として,主に中学校・技術科担当教員を対象とする研修計画を立案し,独立行政法人教員研修センターに提案した。その後,同センサーからの委託により本学において平成19年8月6日~10日に平成19年度産業・情報技術等指導者養成研修を実施し,その講師を分担した。特に,「プログラムによる計測・制御」に関する研修では,本学における教育研究活動で得られた情報技術に関する教材開発方法を中心とする内容を取り扱った。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. きめ細かな教育指導ができるように,一部の科目においてチーム・ティーチングを実施する。また,ティーチングアシスタントの申請が認められた授業科目においては,効果的に協働して教育に当たる。
  2. 実習を含む授業科目においては,学生が主体的に実施できるように,実習機材などの充実をはかる。
  3. 就職支援における面接指導,模擬授業の指導などを通じて,キャリア教育を行う。
  4. 学生からの相談があれば随時対応し,親身になって相談できる教員を目指す。

(2)点検・評価

  1. については,学部授業科目「情報技術基礎(実習を含む。)」において教員2名体制でチーム・ティーチングを実施し,きめ細かな教育指導を行い学生から好評であった。さらに,同授業科目においてティーチングアシスタントが認められ,協働で教育活動を行い授業内容を充実するとともに,実習時に使用する各種機材の事前準備,実習室の環境整備が円滑に行えた。
  2. については,学生がより主体的に教育を受けることができるように班活動の人数を少なくすることを計画し,主に情報技術関係の授業科目の実習機材であるパーソナルコンピュータの部品を拡充した。さらに,平成19年度教育研究支援プロジェクト「附属学校における教育実践に基づく学部授業内容の開発」が採択され,附属中学校とともに計測・制御関係の教材開発を行い,それに必要な実習機材の拡充をはかった。
  3. については,就職支援委員会委員としての面接指導,模擬授業の指導を行うとともに,研究指導をしている学生には,個別にキャリア教育を実施した。
  4. については,研究室在室中は,学生からの相談があれば随時対応し,就学相談では事務的な対応とならないように親身になって相談にのった。とくに,教員採用試験や奨学金などの申請に必要な「推薦書」の執筆では,依頼者の学生と個別面談し,推薦内容の充実をはかった。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

  1. 情報技術,技術教育に関する研究等に関する研究成果をまとめ,学会誌に論文投稿する。
  2. 論文投稿に加え,学術講演会などに積極的に参加し,研究成果を公表する。
  3. 科学研究費補助金が採択された場合,申請した研究計画に従って実施する。採択されなかった場合においては,申請した研究計画を修正し,可能な限り研究を遂行する。

(2)点検・評価

  1. については,情報技術及び技術教育に関する研究成果として,日本産業技術教育学会誌に2編の論文が掲載され,さらに1編の論文が同学会において査読中である。また,鳴門教育大学研究紀要と鳴門教育大学情報教育ジャーナルに2編の研究論文が掲載された。
  2. については,バルセロナ(スペイン)で開催された国際会議で1件の研究発表を行うとともに,国内で11件の講演発表を行った。
  3. については,科学研究費補助金の基盤研究(C)が継続研究(3年計画の2年目)として採択され,申請した研究計画に従って各種実験,ソフトウェアの研究開発,研究授業の開発・実践などを順調に実施した。得られた研究成果は,そのつど論文及び学術講演会において公表した。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

   各種委員会委員として,本学の運営に貢献する。

(2)点検・評価

  上記については,平成19年度大学院学校教育研究科教務委員会委員(大学院生による授業評価専門部会委員を含む。)及び,就職委員会委員として本学の運営に貢献した。また,自然棟共通電算室を円滑に運営するための自然棟共通電算室運営委員会を組織し,その委員として効率的に同室を管理運営できるようにした。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 附属中学校教員と協力して,技術教育分野における共同研究を行う。(附属学校)
  2. 大学と社会との連携活動を積極的に行い,大学での教育研究活動を社会に還元していきたい。(社会貢献)

(2)点検・評価

  1. については,本学附属中学校より「リモートセンシングを題材とした技術教育」に関する授業内容として大学教員派遣依頼があり,附属中学校教員と共同研究で授業内容を開発し,平成19年9月~12月に研究授業を実施した。
  2. については,本学における教育研究活動で得られた成果を学校教育用教科書の執筆補助,地形情報処理に関する専門的知識の供与などを通じて,社会との連携活動を積極的に行った。とくに,後者の知識については,(財)資源・環境観測解析センターが運用している陸域観測技術衛星(ALOS)用地上システムの構築・運用・改良に貢献し,平成19年度も継続的に行った。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  1. 平成19年度鳴門教育大学教育研究支援プロジェクトとして「附属学校における教育実践に基づく学部授業内容の開発(代表者:伊藤陽介)」が採択され,附属中学校教員とともに計測・制御関係の学部授業で利活用できる教材開発を行った。
  2. 宇宙航空研究開発機構が募集した「陸域観測技術衛星(ALOS)第2回研究公募」において研究テーマ「地球観測技術を題材とする中学校・技術教育の開発(代表者:伊藤陽介)」が平成19年度に採択され,本学における教育研究活動が認められた。
最終更新日:2009年03月18日

お問い合わせ

経営企画戦略課
企画・評価チーム
電話:088-687-6012