自己点検・評価報告書 (自然系(理科)教育講座) 武田 清

報告者 武田 清

1.学長の定める重点目標

1-1.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

  担当科目では実践的内容に加え,初等中等教育の内容を,実験を含めて大幅に取り入れていることから,ミニ理学部からはすでに十分脱却していると考えている。むしろそれに伴い,専門的内容についての習熟度が不十分であるとの認識から,(1)専門性をより高めた内容とし,(2)講義を増加させ,(3)期末試験によってより厳格な評価を行うことを平成19年度の重点目標としたい。

(2)点検・評価

  中等理科(化学分野)において,従来よりも内容のレベルをやや高めに設定した授業を行った。本科目は,理科コースの教科の専門科目に属するが,受講者たちは想像以上についてきていたものと感じられる。また,その他の専門科目でもやや専門性を高めた内容に変更したが,説明方法をより具体的なものにすることにより,十分に理解させることが出来ていたものと感じられる。以上から,本牧表を達成できた。また,今後ともこのような方針で専門科目の授業を進める必要があることも認識した。

1-2.大学教員としての社会(地域)貢献

(1)目標・計画

  • 学会を通じた社会貢献として,日本化学会・中四国支部幹事,および日本熱測定学会・企画幹事および委員,拡大編集委員を担当している。特に後者は学会主催の講習会の企画を行う社会側面の強い役職であることから積極的な貢献をしていきたい。
  • 地域社会への貢献としては,学生のふれあい活動を促進するため,フレンドシップ活動を推進する。また,出張授業などの依頼に対して積極的に応じていく。

(2)点検・評価

  • 日本化学会・中国四国支部幹事および日本熱測定学会・企画幹事を無事務めた。特に,日本熱測定学会・企画幹事としては,第59回熱測定講習会を主催し,各種メーカーの研究開発部員や大学院生を中心とする受講者に効果的な実習の機会を与えることができた。
  • フレンドシップ事業では,学部コアカリキュラムの中で実施することにより,地域貢献とともに,教科内容・教育実践の相乗効果の両立に役立てることが出来た。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  • 教養科目「科学と環境」では,平易な説明をもって科学(史)的内容を概観することにより,学生の理解を図る。
  • 専門科目「中等理科(化学分野)」では,理科年表を使って,その使用方法に習熟し,自ら各種科学的データにアクセスできる能力の育成を目指す。

(2)点検・評価

  • 「科学と環境」における授業は,本来内容が抽象的であることから,受講者にとっては,難解なものとなっている。科学史的内容を含めることがどの程度効果的であったかは現在明らかではない。
  • 「中等理科(化学分野)」では,データの活用能力を育成するために理科年表の使用を奨励し,期末試験では,その利用方法を含めた問いを用意した。その結果,全員が利用方法を理解し,データ活用能力を育成することが出来たものと確信している。

2-2.研究

(1)目標・計画

  • 多価アミン-多価アルコール系の室温におけるレーザーラマン分光測定結果についてまとめ,海外の学術雑誌に投稿する。
  • 溶液におけるガラス転移温度の組成依存性に関する研究成果をまとめ,熱測定学会誌に投稿する。

(2)点検・評価

  • 多価アミン-多価アルコールの測定結果をまとめて投稿するところには到らなかった。早急にまとめるべく鋭意執筆中である。
  • 溶液のガラス転移温度に関する研究成果は,熱測定学会誌に投稿し,すでに掲載された。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  講座内ホームページ管理者として,その内容充実に努める。

(2)点検・評価

  理科講座ホームページの管理者として,教育課題探究の研究成果の報告書をまとめて掲載するなど,充実させることが出来た。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  留学生を積極的に受け入れる。
  • 本学に関連する教員教育の国際協力に積極的に協力する。特に南アフリカやラオスなどからの研修員を積極的に受け入れる。
  • 教育実習生への指導助言を積極的に行う。

(2)点検・評価

  私費大学院留学生を受け入れた。
  • 南アフリカおよびラオスの国内研修に参画した。
  • 附属校実習の研究授業を参観し,研究会にて助言を行った。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  • 実地教育専門部会委員として積極的に活動した。
  • 鳴門教育大学フレンドシップ事業シンポジウムの計画,実施を主導した。
  • 城南高等学校のSSH事業で,「科学英語」担当講師の指導助言を担当し,1年間で9回分の授業の教材研究,教材開発,指導案の作成などにおいて協力した。
  • 全国高校化学グランプリ徳島会場での実施に協力した。
  • 化学系研究設備有効活用ネットワーク協議会委員として予算要求などを行った。
最終更新日:2010年02月17日

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