自己点検・評価報告書 (社会系教育講座) 町田哲
報告者 町田哲
1.学長の定める重点目標
1-1.教育大学教員としての授業実践
(1)目標・計画
- 社会科教育の教材(日本史)に関する担当講義の充実を図る。その際、通史的視点と、その時代の特徴を多角的に捉えるような視点、この2つを養うようにする。
- 授業改善を行い、講義レジュメ・配布資料の充実や、歴史考察の具体的素材の導入(古文書やフィールドワークなど)、時間外での質問の受け入れ等を図る。
- 内容理解度、出席状況、授業態度等から総合的に成績を判断する。
(2)点検・評価
- 社会科教育の教材(日本史)に関する担当講義の充実を図った。特に、通史的な見方そのものの捉え直しを行い、全体史的視点と、地域の社会実態からその時代の特徴を多角的に捉えるような視点を養うことができた。
- 授業改善を行い、講義レジュメ・配布資料の充実だけでなく、歴史考察の具体的素材の導入(古文書やフィールドワークなど)や、画像CD-Rによる近世都市社会に生きる人びとの解説等をおこなった。また、時間外での質問を随時受け入れた。
- 内容理解度、出席状況、授業態度等から総合的に成績を判断することができた。
1-2.大学教員としての社会(地域)貢献
(1)目標・計画
- 「四国遍路八十八ヶ所の総合的研究」プロジェクトに参加し、大学院集中講義「四国遍路と地域文化」・学部「阿波学」等の取り組みに協力する。
- 鳴門教育大学所蔵『後藤家文書』の地域への活用を推進する。
(2)点検・評価
- 「四国遍路八十八ヶ所の総合的研究」プロジェクトに参加し、大学院集中講義「四国遍路と地域文化」の運営に協力した。
また、現代GP「遍路文化を活かした地域人間力の育成」にも協力し、とくに「まるごと博物館構想」の遂行に力を注いだ。 - 附属図書館での特別展「地域に生きる遍路文化」の構成・展示について、専門的立場から指導・助言を行い、講演会の講師もつとめた。 『後藤家文書』にみる四国遍路と地域文化の実態について、広く地域の方々に提示することができた。
2.分野別
2-1.教育・学生生活支援
(1)目標・計画
- 社会科教育で重要な、地域史の方法と実践について、理解を深められるよう授業を進める。具体的には、地域で誠実に生きる人々の営みが歴史を動かしていることの理解が得られるよう努力する。
- 学生の自主・自立を尊重しながら、学生の進路・悩み等の相談に随時応じる。
(2)点検・評価
- 「日本史特論II」「歴史学研究」「歴史学演習」等で、地域史の方法と実践について理解を深められるよう授業を進め、地域に誠実に生きる人々の営みが歴史を動かしていることの理解を深めるよう努力した。授業外でも、現代GP「遍路文化を活かした地域人間力の育成」の一環として、神山町の上一宮大粟神社の文書調査を学生院生と共に行うことで、上記の課題にむけて積極的に活動できた。
- 学生の自主・自立を尊重しながら、学生の進路・悩み等の相談に随時応じた。
2-2.研究
(1)目標・計画
- 鳴門教育大学附属図書館所蔵『後藤家文書』を使った研究を深め、徳島の地域に根ざした歴史研究を継続的に進める。
- 従来から研究している「近世和泉の仲間組織と地域社会構造に関する基礎的研究」を進め、原稿化を目指す。
- 科学研究補助金の新規申請を行い、学外資金の調達を目指す。
(2)点検・評価
- 鳴門教育大学附属図書館所蔵『後藤家文書』を使った研究を継続し、徳島の地域に根ざした歴史研究を継続的に進めた。特に「近世後期における藍師後藤家」と題し、地方史研究協議会全国大会で報告し、あわせて論文化を進めた。
- 従来から研究している「近世和泉の仲間組織と地域社会構造に関する基礎的研究」を進めた。本年は「俗邑録」という16~19世紀の一村の古文書を書写した記録を分析し、「俗邑録について」という史料解題を発表した。
- 科学研究補助金の新規申請を行ったが、補助金を得ることができなかった。来年度も、積極的に申請していく予定である 。
2-3.大学運営
(1)目標・計画
- 講座・Ⅱ部の一員として、所定の各種会議に参加し、職務を遂行する。
- 四国遍路に関する大学企画に参加し、成功させる。
- 鳴門教育大学附属図書館所蔵の『後藤家文書』の地域活用にむけて、附属図書館スタッフと連携しつつ、専門の立場から助言する。
(2)点検・評価
- 大学院入試委員会に参加し、職務を遂行した。
- 国民文化祭の四国遍路歩きに参加し、成功させることができた。
- 2007年3月に公開した『後藤家文書』の画像データベースを活かしながら、5月に行われた附属図書館での特別展「地域に生きる遍路文化」の構成・展示について、専門的立場から指導・助言を行い、講演会の講師もつとめた。『後藤家文書』にみる四国遍路と地域文化の実態について、広く地域の方々に提示することができた。
2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等
(1)目標・計画
- 鳴門史学会等における研究活動を通じて、地域との人的、学術的な交流を図る。
- 附属小中学校の実習・研究会等にできるだけ参加・支援する。
(2)点検・評価
- 地方史研究協議会全国大会で本学所蔵後藤家文書を利用して「近世中後期の藍師後藤家の展開」を報告、また3月には現代GP「遍路文化を活かした地域人間力の育成」のシンポジウムにおいて「まるごと博物館構想」の活動内容を報告、さらに上一宮大粟神社の調査と紹介(徳島新聞、四国放送)などを進め、地域との人的かつ学術的な交流をすすめることができた。
- 附属小中あるいは指導学生の教育実習先を訪問するなどして、実習の支援は行ったが、研究会については、日程が合わず参加できなかった。
3.本学への総合的貢献(特記事項)
- 現代GP「遍路文化を活かした地域人間力の育成」の採択むけて協力し、採択後は現代GP推進委員会の委員および「まるごと博物館構想チーム」のチームリーダーとして、活動の推進に努力した。
- 2007年3月の『後藤家文書』画像データベース公開に関わる、附属図書館特別展「地域に生きる遍路文化」(5~6月開催)について、専門的立場から、構成、展示準備、講演会に全面的に協力し、成功させることができた。
最終更新日:2010年02月17日