自己点検・評価報告書 (社会系教育講座) 原田昌博

報告者 原田昌博

1.学長の定める重点目標

1-1.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

  1. 社会科授業の教材研究に資することを目的に、外国史の講義内容に関して、一方で通史として長期的な視点からマクロに捉える内容、他方で一つの時代を多面的な視点(政治・経済・文化など)からミクロに捉える内容を設定する。
  2. 視聴覚教材や講義資料の充実を図ることで平板的な講義にならないよう心がける。
  3. 出席状況を加味した総合的な評価を行う。

(2)点検・評価

  1. 「外国史概論」においては、「国民国家の形成と展開」をキーワードに、フランス革命から冷戦期に至るまでの西洋近現代史をマクロに捉える講義内容を設定・実施した。他方、「外国史特論」では1930年代から第二次世界大戦に至るまでの短期間の歴史をナチス・ドイツの動向を中心に政治・経済・文化・社会など多様な視点からミクロに捉える講義内容を設定・実施した。
  2. 各回の講義用に詳細な講義レジュメと資料を準備し、学生の授業理解の一助とした。さらに、ビデオ教材や実際のヨーロッパの写真、現物資料(地図・パンフレット・紙幣など)を積極的に活用したが、これらは平面的な言葉だけの授業を立体化させる役割を果たし、学生には好評であった。また、研究室に質問に来る学生には時間の許す限り対応した。
  3. 講義では毎回出席を取り、成績は出席状況と試験・レポートの点数を総合的に評価した。

1-2.大学教員としての社会(地域)貢献

(1)目標・計画

  1. 鳴門史学会での活動を通じて、地域社会との人的・学術的な交流を推進する。
  2. 講演等の依頼に積極的に応じる。

(2)点検・評価

  鳴門史学会の活動として研究大会および例会(4回)を企画・運営し、地域社会との人的・学術的連携を図った。特に、研究大会に関しては、鳴門市ドイツ館にて「板東に生きたドイツ文化」と題して板東俘虜収容所の歴史的意義を考える講演会を企画・実施し、たくさんの一般市民が来場した。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. 進路や日常生活の悩みなどについて学生からの相談があった場合、随時積極的に応じ、適切な助言を行う。
  2. 情報提供や日常の対話などを通じて、指導学生の就職指導を行い、特に教員採用試験の受験または本学大学院への進学に対する動機づけをはかる。

(2)点検・評価

  1. 授業・ゼミ・会議以外は研究室を開放して、ゼミ生や講義受講者などの質問・相談に随時対応した。
  2. 教員採用試験を受験するゼミ学生には大学が行う諸行事・説明会への出席を促し、また研究室にも対策問題集を常設して可能な限りの補助を行った。教員採用試験の大学推薦を希望する指導学生に対しては推薦書の作成や受験指導などを行い、当該学生は大学推薦され、京都府小学校教員採用試験に合格した。同時に、本学大学院への進学に関しても選択肢の一つとして情報提供した。

2-2.研究

(1)目標・計画

  1. 科学研究費補助金の申請を行う。
  2. 従来からの研究テーマ(ワイマル共和国期ドイツにおけるナチズムの労働者政策)の研究を継続するとともに、新しいテーマ(ワイマル共和国期ドイツにおける右翼労働運動の展開)に関して積極的に史料収集を行い、分析を進める。

(2)点検・評価

  1. 科学研究費補助金(若手研究B)に採用され、外部資金調達に貢献した。
  2. 夏期に渡独し、ベルリンの公文書館に保存されている未公刊史料の状況を調査し、従来からの研究テーマ(ワイマル共和国期ドイツにおけるナチズムの労働者政策)ならびに新しい研究テーマ(ワイマル共和国期ドイツにおける右翼労働運動の展開)に関する史料収集を行うと同時に、その分析を進めた。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  学内での委員としての職責を果たし、本学の運営に貢献する。

(2)点検・評価

  大学院教務委員として委員会に出席し、講座会議等では毎回、委員会の結果を資料とともに説明した。また、同委員会内では「大学院生による授業評価専門部会」の主査ならびに時間割作成作業部会に大学院教務委員会代表として出席した。さらに、9月より「大学院コア・カリキュラム運営委員会」の委員となり、2 月にはこの委員会の職務として渡独し、リューネブルク大学およびオルデンブルク大学で大学院での教員養成カリキュラムの実態を調査した。委員会では講座とのパイプ役としての役割を意識し、双方の意見反映に努める一方、講座内での大学院教務委員としての職務(修論中間発表会の準備、名簿作成など)を全うした。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 評価授業の参観や附属学校教員との意見交換などを通じて附属学校での実習指導を支援する(附属学校)。
  2. 鳴門史学会での活動を通じて、地域社会との人的・学術的な交流を推進する(社会連携)。

(2)点検・評価

  1. 指導学生3名の附属小学校での教育実習の授業を参観し、授業終了後、適宜学生への指導と附属小学校教員との意見交換を行った。
  2. 鳴門史学会の活動として研究大会および例会(4回)を企画・運営し、地域社会との人的・学術的連携を図った。特に、研究大会に関しては、鳴門市ドイツ館にて「板東に生きたドイツ文化」と題して板東俘虜収容所の歴史的意義を考える講演会を企画・実施し、たくさんの一般市民が来場した。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

特に以下の3点で貢献した。
  1. 授業の充実(方法・教材など)を積極的にはかり、学生の外国史への理解を可能な限り容易・具体的にするように努め、結果として授業アンケートなどで学生の高い評価を獲得することができた。
  2. 科学研究費補助金を獲得し、本学の外部資金獲得に貢献した。
  3. 大学院コアカリ運営委員としてGP運営に携わるとともに、この委員会の職務として海外調査を行った。
最終更新日:2010年02月17日

お問い合わせ

経営企画戦略課
企画・評価チーム
電話:088-687-6012