自己点検・評価報告書 (言語系(英語)教育講座) 伊東治己

報告者 伊東治己

1.学長の定める重点目標

1-1.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

授業内容に関して

  1. 教育実践への関連性を高める努力をする。

授業方法に関して

  1. パワーポイントなどを活用し、授業内容の提示方法を工夫する。
  2. 学生が主体的・積極的に授業に参加できるよう,授業方法を工夫する。

評価方法に関して

  1. 採用試験を視野に入れ、極力筆記試験を実施する。
  2. 最終評価に当たっては、多様な角度から学生の学力を評価できるようにする。

(2)点検・評価

  • 授業内容に関しては、自身の専門性を生かして、極力、今日の教育課題や学校が抱える課題とリンクさせながら、実践的な内容になるように努力した。
  • 授業方法に関しては、学生間での討論や学生によるマイクロティーチング(授業実演)を取り入れたり、パワーポイントやハンドアウトを活用して、受講生に分かりやすい授業を心がけた。加えて、授業の進み具合に応じて課題を設定し、受講生が授業に積極的に取り組むことが出来るよう工夫した。
  • 評価方法に関しては、学部授業すべてで筆記試験を実施するとともに、最終評価に当たっては、筆記試験の成績に加えて、提出された課題の出来具合や、授業への出席率、授業への参加度などを考慮し、多角的な角度からの成績評価を実施した。

1-2.大学教員としての社会(地域)貢献

(1)目標・計画

  1. 自身の教育・研究成果を,現職教員を対象として実施される各種の研修講座での講演を通して社会に還元する。
  2. 教育委員会や学校長から依頼される各種の委員の仕事を通じて自分の専門性を教育現場で活かす努力をする。

(2)点検・評価

  1. 平成19年度は、香川県、山口県、神戸市、大阪府、徳島県、高知県、松山市等の各教育委員会や複数の学校からの依頼を受けて、現職の英語教員に対して合計12回の講演を実施し、自身の教育・研究成果を社会に還元することができた。
  2. 各種委員の依嘱に関しては、徳島県の富岡西高等学校と名西高等学校、及び奈良県の登美ヶ丘高等学校から、スーパーイングリッシュランゲージハイスクール(通称SELHi)運営指導委員の依嘱を受け、それぞれの学校の教育・研究活動の推進に協力するとともに、恒例の徳島県高等学校教育研究会外国語学会主催の高校生を対象とした英語スピーチコンテストでは、審査員の依嘱を受けている。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. オフィスアワーやゼミ等をフルに活用し、個々の学生の能力に応じた学習支援を行う。
  2. 海外研修や留学に関する相談に随時応じて、学生による国際交流活動を促進する。
  3. 学生海外派遣プログラムを実行し、本学学生に海外生活体験の機会を与える。

(2)点検・評価

  1. 本年度も、オフィスアワー(随時)やゼミ活動等を活用し、学生のニーズに対応した学習支援を展開した。特に、ゼミにおいては教員採用試験対策の一環として、教員採用試験の過去問を使った英語力増強指導を実施した。
  2. 海外留学に関する質問に関しても、随時、対応するとともに、採用試験で海外留学経験の有無が合格・不合格を左右する重要なファクターになりつつあることを踏まえて、学生達には授業や相談活動の中で積極的に海外留学を進めてきた。
  3. 本年度も、本学学生を対象とした海外語学研修(英語コミュニケーションⅤ)を企画、運営し、3月には3週間にわたって本学国際交流協定大学であるオーストラリアのアデレード大学での研修に引率教員として参加した。さらに、ここ数年英語教育講座で実施しているオーストラリアのFaith Lutheran Secondary Schoolへの日本語TA派遣プログラムを本年度も担当し、英語科教育コースの学生1名を1年間、オーストラリアに派遣した。

2-2.研究

(1)目標・計画

  1. 従来からの研究テーマ(英語教育学)をまとめ、学会で口頭発表をする。
  2. 従来からの研究テーマ(英語教育学)をまとめ、学会誌に投稿する。
  3. 学内外の研究助成金の公募に積極的に応募し、学外研究資金の獲得に努力する。

(2)点検・評価

  1. 海外では、マレーシア(19年6月)でとハワイ(20年1月)で開催された国際学会で博士課程の指導学生と協同で口頭発表を行った。国内では、四国英語教育学会(6月)で2本(ともに大学院の指導学生と元指導学生との共同研究)、全国英語教育学会(8月)で3本(1本が博士課程の指導学生との共同発表で残りの2本は元大学院指導学生と共同発表)、小学校英語教育学会(8月)では1本(単独)、の口頭発表を行うとともに、大学英語教育学会(9月)では全体シンポジウムにおいてパネリストの一人として基調提案を行った。
  2. 全国英語教育学会誌(ARELE)に2編、四国英語教育学会紀要に1編、AsiaTEFL に1編、Asian EFL Journal に1編、TELFIN(インドネシアの英語教育学会)に1編(以上、いずれも現役指導学生あるいは元指導学生との共同研究)、さらに連合大学院の『教育実践学論集』に1編(単著)、の論文を投稿し、この内、Asian EFL Journal 以外は、すべて採用になった。
  3. 「日本での教科化を見据えたフィンランド小学校英語教育に関する調査研究」という研究課題で科学研究費補助金(基盤研究(C))に応募し、採用された。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  1. 教育研究評議会評議員として、大学の運営に参画する。
  2. 連合大学院言語系教育講座の議長として、同講座のスムーズな運営に努力するとともに、同講座における本学の存在感を強めることに努力する。
  3. 言語系(英語)教育講座の一員として,講座運営はもちろんのこと,大学運営にも積極的に貢献する。

(2)点検・評価

  1. 教育研究評議会評議員としての職務をつつがなく全うした。
  2. 連合大学院言語系教育講座の議長および言語系教育連合講座の副代表としてとして職務を全うした。なお、本年度、連合大学院への本学からの進学者は自身のゼミからの進学者一人のみであり、本学の連合大学院での存在感を維持する上で少しは貢献できたと思われる。
  3. 言語系(英語)教育講座の一員として、講座運営はもちろんのこと、講座から選ばれた就職委員会委員の仕事を通して大学運営にも貢献することができた。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 附属学校教員と連携し、英語教育分野について協同研究を進める。(附属学校)
  2. 大学と地域・社会との交流・連携を積極的に行い、社会貢献に努める。(社会連携)
  3. 今年度も国際交流協定校をはじめとした海外の教育・研究機関との協力事業に貢献する。(国際交流)

(2)点検・評価

  1. 大学院の授業である教育実践研究をを通して、附属小学校・中学校との連携を図った。なお、附属小学校の教員を1名、研究生として受け入れ、定期的(2週間に1回)にゼミを開催し、研究指導を担当した。
  2. 教育実践研究において、市内の鳴門高校と共同研究を実施し、連携を強化した。教育実践研究での鳴門高校との連携は、同校で進めている高大連携事業の基軸になりつつある。なお、この共同研究の成果は『鳴門教育大学授業実践研究』第7号に掲載予定である。さらに,県内の英語教員有志と鳴門授業研究サークルを立ち上げ、定期的に研究会を本学で開催した。
  3. 11月にFaith Lutheran Secondary Schoolの元校長、日本語主任を本学に招聘し、学部生を対象にオーストラリアの教育と文化についての講演を実施した。また、毎年実施している英語コミュニケーションⅤ(国際交流協定大学であるアデレード大学で実施)には、引率教員として参加し、現地での生活指導等に従事した。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  1. 国際学会での口頭発表(2本)、全国学会での口頭発表(4本)とシンポジウムでのパネリスト、ブロックレベルでの学会での口頭発表(2本)を通して、本学の存在をアピールした。なお、口頭発表の多くが、現役あるいは元指導ゼミ生との共同研究で、学会参加者の中で大学院進学を希望している参加者に対して、本学大学院への進学を間接的にアピールした。なお、本年度(平成19年度)の大学院入試においては、非常勤講師を担当している私学より2名が、および以前教員を対象に実施していたオーストラリア研修講座の参加者1名が、言語系(英語)教育コースの試験を受験し、合格している。
  2. 教育委員会主催の教員研修(計12回)で講師を務めたり、教育委員会からの依嘱委員の仕事を務めることによって、現職教員に対して本学の存在感をアピールし,本学大学院での勉学を勧めるとともに、地域・社会と本学の連携強化に微力ながら貢献することができた。
  3. 評価担当委員として本学教員の教育研究業績を評価するための基準作りと業績評価そのものの仕事に従事した。
最終更新日:2010年02月25日

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