自己点検・評価報告書 (言語系(国語)教育講座) 永田良太

報告者 永田良太

1.学長の定める重点目標

1-1.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

  1. 授業内容に関して,授業における専門的知識の習得に留まらず,実践に際しての当該知識の必要性を受講生が理解することが出来るように努める。
  2. 授業方法に関しては,上記の実践への理解を深めるために,日本語教育の現場における実際の活動を授業の中で取り上げ,意識化を図る。また,留学生との議論の場を設けることにより,日本語学習者の視点からの理解を深める。
  3. 成績評価に関しては,従来行ってきた受講者自身の内省を求めるレポートに加えて,上記の授業内容及び授業方法を踏まえ,授業における活動や議論への取り組みについても評価の対象とする。

(2)点検・評価

  授業に際しては,専門的知識の習得に留まらず,実践に際しての当該知識の必要性を受講生に理解させることに努めた。そのために,日本語教育における指導上の問題点や実際の活動を授業の中で取り上げるとともに,留学生を交えての議論の場を積極的に設け,学習上の問題点を確認することを通して,実践への意識を高めた。
  また,評価に際しては,受講者自身が深化させた問題意識にもとづくレポートに加えて,授業中の活動やディスカッションについても評価の対象とすることで,受講者の学習意欲を高めるとともに,学習の達成度を多面的に測ることが出来た。

1-2.大学教員としての社会(地域)貢献

(1)目標・計画

  日本在住の外国人の数は200万人を超え,それに伴い,日本語や日本語教育の必要性が高まってきている。このような社会的ニーズに応えるために,平成19年度には公開講座を開設し,日本語についての分析的な見方を教授することで,地域の日本語教育に貢献する。また,留学生も含め,県内在住の外国人に対する支援を行うために,関係機関と協力しつつ,支援ネットワーク作りの可能性を探る。

(2)点検・評価

  平成19年6月から7月にかけて,公開講座を開き,日本語についての分析的な見方を教授することで,地域日本語教育の振興に貢献した。また,地域における日本語教育のニーズに応えるために,「平成19年度地域日本語教育支援事業」として文化庁の委嘱を受け,鳴門市国際交流協会と連携して,平成19年9月から鳴門市在住の外国人を対象とした日本語教室を毎週開催した。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  指導学生に対して,大学生活および研究に対する動機づけを行うために,教員採用試験や学会発表などの目標を早期に意識化させる。また,専門的知識に基づいた教育実践力を高めるために,授業の内外で日本語教育の実践に積極的に取り組ませる。同時に,学生との信頼関係を築き,心理的側面の支援に努める。

(2)点検・評価

  教員採用試験,大学院入学試験,学会発表などの目標を指導学生に早期に意識化させて指導を行った結果,学部生に関しては,小学校教員,大学院進学,公務員など,いずれの学生も当初の目標を達成することが出来た。大学院生に関しては,自らの進路を明確化するとともに,学会発表を通じて研究を深化させることができた。 また,鳴門市日本語教室における日本語指導に積極的に取り組ませることで,学生の教育実践力の向上に努めた。

2-2.研究

(1)目標・計画

  現在の研究テーマである「コミュニケーションの観点から見た接続表現」に関する研究結果をまとめ,随時,学会誌に投稿する。また,新たな研究テーマである「対人関係における終助詞の機能」に関する研究についても研究を進める。さらに,科学研究費補助金に応募するなど,外部資金の獲得にも努める。

(2)点検・評価

  「対人関係における終助詞の機能」に関する研究について,研究成果を学会で発表するとともに,学会誌に投稿し,掲載された。また,「コミュニケーションの観点から見た接続表現」に関する研究についても研究をまとめ,投稿を行った。さらに,外部資金の獲得に努めるべく,科学研究費補助金への申請を行った。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  大学運営に関して,各種の大学行事に積極的に参加する。前年度に引き続き,臨床研究倫理審査委員会委員および安全管理委員会委員としての職務を遂行し,本学の運営に貢献する。また,講座における各種行事の運営にも積極的に関わる。

(2)点検・評価

  大学院入試委員会委員,臨床研究倫理審査委員会委員,安全管理委員会委員としての職務を遂行した。特に,大学院入試委員として,県外における大学院説明会や他大学において説明会を行うなど,定員確保に努めた。また,入試の実施に際しては,問題点検班として,円滑な実施に努めた。その他,講座における各種行事の運営にも積極的に関わった。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  附属学校の教員と積極的に情報交換を行い,学生の教育実践力を高めるための指導方法について検討を行う。また,県内在住の外国人および外国人児童生徒への日本語教育支援を行うために,関係機関とのネットワークの構築に努める。さらに,国際交流に関して,協定校等からの留学生を受け入れるとともに,海外の大学の研究者との交流を積極的に行う。

(2)点検・評価

  教育実習の前後に,附属学校の教員と積極的に情報交換を行い,学生の教育実践力を高めるための指導方法について検討を行った。国際交流に関しては,協定校等からの留学生を受け入れるとともに,鳴門市国際交流協会と連携して鳴門市在住の外国人を対象とした日本語教室を開設するなど,学内・学外における国際交流に努めた。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  平成19年度の特記すべき事項として,国際交流の側面が挙げられる。北京師範大学やシーナカリンウィロート大学といった協定校等からの学生の受け入れに加えて,専門職GPに関する調査として京仁教育大学校を訪問し,交流を行った。
  近年,大学における留学生の受け入れと国際交流の必要性は一層高まりつつあるが,このように協定校の学生および教員と積極的な交流活動を行うことが出来たことは平成19年度の成果として挙げられる。

最終更新日:2010年02月25日

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