自己点検・評価報告書 (教育臨床講座) 小坂浩嗣

報告者 小坂浩嗣

1.学長の定める重点目標

1-1.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

  1. 授業内容については,模範事例の提示と解説,教育実践や心理臨床実践事例を内容に組み入れる。
  2. 小グループによるディスカッションや事例検討等の演習形式を授業展開に組み入れる。
  3. 授業時間単位で小レポートを課し,授業内容の定着化を図るとともに定期試験と合わせて適正な成績評価を行う。

(2)点検・評価

  1. 現場経験がない学部生に実践事例を提示して問題理解やその対応策について解説することにより実践的見地で現象を捉える眼を養うことができた。
  2. 大学院授業において小グループでの討議を導入したことにより,受講者が積極的に発言する場面が多く見られ,受講者の主体性を発揮させることができた。受講者全員でのシェアリングの時間確保に問題が残った。
  3. 各授業回で感想・意見を求める小レポートを課したことにより,授業内容についての疑問を次時の授業でフォローアップでき,理解の定着化に功を奏した。また,成績評価については,小レポートによる授業内容の観点別評価を導入したことにより,多面的,総合的に評価することができた。

1-2.大学教員としての社会(地域)貢献

(1)目標・計画

  1. スクールカウンセラーとして,学校現場における心理臨床的課題に直接援助する。
  2. 教育支援アドバイザーとして,学校現場の生徒指導・教育相談に関わる課題解決に支援する。
  3. 臨床心理士資格取得を目指す修了生に対するスーパーヴィジョン等の卒後指導に取り組む。

(2)点検・評価

  1. 鳴門市内中学校1校に,週1回,1回に4時間出張し,児童生徒や保護者,教職員のカウンセリングやコンサルテーションを行った。
  2. 石井町内の小学校教諭を対象に,「児童理解のための教育相談法」と題してグループアプローチによる児童理解の方法について研修講師を務めた
  3. 3名の修了生に対して,1年間,月に1回,1回に60分~90分のスーパーヴィジョンを行ったことにより,資格取得を目指す2名の心理臨床業務をバックアップしたり心理臨床技能の向上に指導助言した。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. 学生が主体的に授業参加できるように,グループ討論を取り入れる。
  2. 学生からの生活や進路等の相談が受けやすいように,オフィス・アワーの明示と研究室の敷居を下げる雰囲気作りに努める。
  3. 教員と学生,学生間の交流を図るため,学生主体の研究会や行事の立案・計画・運営を推進する。

(2)点検・評価

  1. について大学院授業では,小グループによる演習形式で展開し,学生が多くの意見を交流させる機会を作ること,グループを学校現場等の経験を持つ学生とそれ以外の学生との組み合わせで構成することにより,実践的及び多角的に事例内容を検討させることができた。テーマ設定に関して授業者主導であったので,学生からの意見聴取に基づいた課題設定も検討する必要があろう。
  2. 研究室内の環境整備とオフィス・アワーの掲示をして,学生が入室しやすい雰囲気を作り,訪問した学生からも好評を得た。
  3. 教育や心理臨床に関するテーマで,継続型と集中型の2型で研究会を開催した。また,学生が主体となってスポーツや音楽活動等のレクリエーションを立案・計画・運営したことにより,連帯感を醸成するとともに実行力や協働力を養うことができた。

2-2.研究

(1)目標・計画

  1. 「家族関係の改善を目指した心理教育的アプローチについての実践的研究」について,研究分担者として資料を整理し論文にまとめる。
  2. 学校現場における生徒指導・教育相談に関わる実践的知見の体系化について,実践事例等の資料収集をする。

(2)点検・評価

  1. 研究会での討議内容,事例検討会の資料等の収集に手間取り,それらを整理しまとめることができなかった。
  2. 授業での受講者による生徒指導・教育相談に関わる実践事例を中心に,約50件の資料収集ができた。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  1. 精神保健相談員として,教職員や学生のメンタルヘルスに努める
  2. 心理・教育相談室の相談員として,相談室の運営に貢献する。

(2)点検・評価

  1. 精神保健相談員として,1名の大学院生に対して週1回の個人カウンセリングを1年間実施し,大学生活への適応を修了まで支援した。
  2. 心理・教育相談室長として,相談員間や相談員と大学院生との良好な関係維持を図り相談室を円滑に運営した。年間の活動内容をまとめた心理・相談室紀要第3巻を発刊した。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 平成16年度から継続して,スクールカウンセラーとして地域の小・中学校に出向き積極的に地域貢献に努める。
  2. 心理・教育相談室の相談員として,学外の来談者を積極的に受けていく。
  3. 日本生徒指導学会理事として,学会運営に寄与するとともに学校教育における生徒指導の発展に努める。

(2)点検・評価

  1. 鳴門市内中学校1校に,週1回,1回に6時間勤務し,児童生徒や保護者,教職員のカウンセリングやコンサルテーションを行った。また,校区内の小学校にも出向き不登校児童への訪問面接を行った。
  2. 相談員として,受理面接と6名の来談者に継続面接を行った。
  3. 日本生徒指導学会理事として再任され,今年度より2年任期を務めることになった。また,年次大会の運営や機関誌の査読など学会運営に努めた。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

以下の3点において貢献した。

  1. 教育支援アドバイザーとして,生徒指導や教育相談に関する教職員の研修会に講師として出張し,大学と学校現場との協力・連携に努めた。
  2. 教職大学院設置準備室室員として,大学運営に努めた。
  3. 心理・教育相談室長として相談室運営に努めた。

 

最終更新日:2010年02月15日

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