鳴門教育大学年次報告書(平成14年度版) 社会との連携

1.公開講座の開設状況

  平成14年度の公開講座は,公開講座委員会で審議され,運営評議会の議を経て決定された。現職教員を対象とした講座4,現職教員及び一般社会人を対象とした講座7,現職教員,一般社会人及び小・中学生又は大学生・大学院生を対象とした講座4,小・中学生を対象とした講座3,一般社会人を対象とした講座4の合計22講座が計画されたが,応募者が少なく開講されなかった2講座を除き,20講座が計画どおり実施された。各講座の内容及び受講状況等は,(11) 資料12(資料省略)に示してある。
  開講した20講座は,延べ日数70日,受講者総数255人に達し,大変好評であった。今後も開かれた大学としての使命のもとに,地域社会のニーズに添った公開講座の実施を目指している。

2.鳴教大 教育・文化フォーラムの開催

  同フォーラムは,本学が地域に開かれた大学として,社会や教育の現場で生じている問題の解決やそれに対する理解,教育研究の交流などを目的に教員,学生,一般社会人などを対象に実施している。
  鳴教大 教育・文化フォーラムの開催と記録集の作成
  第15回「みんなで考えよう!子どもたちの叫びを-人生を切り拓いていく力をひきだそう-」を徳島市教育委員会との共催で,第16回「学校週5日制をめぐる問題」を鳴門市教育委員会との共催により開催し,それぞれ記録集(合併号)を作成した。
  第15回 平成14年7月20日(土)【会場】大塚ヴェガホール 【参加者数】 165人
  第16回 平成14年8月20日(火)【会場】鳴門教育大学講堂 【参加者数】 347人

3.社会人の受入状況

(1)平成14年度学校図書館司書教諭講習

文部科学省の委嘱を受け,教育職員免許法に定める小学校,中学校,高等学校,盲学校,聾学校又は養護学校の教諭の免許状を有する者及び大学に2年以上在学する学生で62単位以上を修得した者を対象に,学校図書館の専門的職務を掌る司書教諭の資格を取得させることを目的として,平成14年7月31日(水)から平成14年8月29日(月)の20日間にわたり,平成14年度学校図書館司書教諭講習を実施した。実受講者は59人で,書類審査のみの受講者は125人であった。

(2)徳島県教育職員免許法認定講習

徳島県教育委員会の依頼(指導大学)を受け,徳島県下の中学校の現職教員で二種免許状で授業を行っている者を対象に,上位免許状(一種免許状)を取得する機会を提供するとともに,教育職員の資質の向上を図ることを目的として,平成14年7月22日(月)から8月9日(金)のうち18日間,徳島県教育職員免許法認定講習を受け入れた。今年度は,社会及び技術の中学校免許教科に関する「教科に関する科目」を各4科目(各1単位)の計8科目(8単位)を開講し,受講者は計14人であった。
た,同教育委員会の依頼(指導大学)を受け,徳島県下の障害児教育諸学校の教員で盲学校・聾学校及び養護学校教諭1種・2種免許状取得希望者並びに小・中学校教員で障害児学級を担任している者を対象に,盲学校,聾学校及び養護学校,及び高等学校実習担当教諭の普通免許状を取得する機会を提供するとともに,教育職員の資質の向上を図ることを目的として,平成14年8月25日(月)から28日(水)にかけて,徳島県教育職員免許法認定講習を受け入れた。今年度は,「視覚障害児指導法」(1単位)他計3科目(3単位)を開講し,受講者はのべ153人であった。

(3)科目等履修生

科目等履修生は,大学院に9人,学部に5人の入学があった。

4.教育委員会との協議体制

(1)鳴門市教育委員会との連携協力に関する覚書の締結

平成12年6月21日に鳴門市との間で締結した「相互協力関係の充実強化に関する意向書」に基づき,鳴門市の教育及び教員養成に関わる諸課題への対応並びに教員の資質・能力の向上を図るため,本学は鳴門市教育委員会と連携協力して実践的な研究及び活動を推進し,教育の充実発展に資することを目的とする「連携協力に関する覚書」を平成14年10月16日(水)に締結した。

(2)鳴門市・鳴門教育大学協力推進会議

「相互協力関係の充実強化に関する意向書」に基づき,教育,文化,スポーツ及び国際交流等の分野における協力を計画的,継続的かつ積極的に推進し,具体的な協力事業に協議することを目的とした「鳴門市・鳴門教育大学協力推進会議」が平成15年2月4日(火)に鳴門市役所で開催された。
会議では,鳴門市との相互協力事業についての現状報告が行われた後,今後の相互協力事業の在り方等について意見交換が行われ,鳴門市側からは,鳴門ウチノ海総合公園の利活用にあたっての協力依頼,及び鳴門市に対する本学のシンクタンク的役割について要望があった。

(3)鳴門教育大学・鳴門市教育実習連絡協議会

鳴門教育大学のもとに,年1回開催し,鳴門市の協力校での教育実習を円滑かつ,効果的に実施するため,鳴門教育大学,鳴門市教育委員会及び鳴門市立学校等が連携を図り,その運営について協議している。本学の実地教育Ⅶ(協力校実習)は,鳴門市教育委員会をはじめ,鳴門市の小学校・中学校・幼稚園の教職員の理解と協力,さらに適切な指導により,教員としての資質能力,力量の修得のための原動力となっている。

5.教員の学外活動状況

本学教員の学外活動,例えば国の機関,地域教育委員会及び地方公共団体等の事業に参画又は協力した状況は,(11) 資料3(資料省略)教員の学外における公的活動状況の項に収録してある。

6.学外からの意見を教育研究に反映させる仕組み

(1)運営諮問会議

国立学校設置法第7条の2の規定に基づき,運営諮問会議が設置されている。この会議は学外の有識者の立場から本学の教育研究上の目的を達成するための基本的な計画や教育研究活動等にかかる本学が行う評価など,運営に関する重要事項について,学長の諮問に応じて審議し,学長に対して助言または勧告を行うという組織である。
第4回会議(11月18日(月))では,「鳴門教育大学の内部充実」等について貴重な意見を寄せていただいた。

(2)地域連絡協議会

本学では,多様な生涯学習ニーズに応え,教育研究資源を積極的に地域に開放し,地域に貢献する専門教育機関として社会に開かれた大学を実現するため,広く意見を求めようと徳島県下の学識経験者,民間団体から14人の委員を委嘱し地域連絡協議会を設置している。
本年度は,平成15年2月5日(水)に本学において13人の委員の出席を得て「地域社会と大学との連携・交流について」,「連携・交流に関する地域からの要望」,「連携・交流に関する大学からの要望」などをテーマに活発な意見交換が行われた。

7.地域から本学への期待度とその内容把握

(1)地域の委員会から委員委嘱(委員会名簿等)

地域の委員会等から,本学教官への委員の委嘱の状況は,(11) 資料3(資料省略)に示してある。地域社会への貢献は,開かれた大学として大学改革への重要な課題の一つである。

(2)各種講演会等への講師派遣(場所,日時,名称等)

開かれた大学として,教官が各種講演会等へ講師として招かれる場合など,学外からの要望には可能な限り応じていく用意がある。
本学教官が講師として参加した講演会等の状況は,(11) 資料3(資料省略)に示してある。

(3)教育支援講師・アドバイザー等派遣事業

徳島県内の学校からの要請に応じて大学教官が学校へ出向き,授業や講演を無料で行う「教育支援講師・アドバイザー等派遣事業」を平成13年4月から開始した。教育大学という特性を生かし,学校と連携して学校現場の様々な課題に取り組むことで教育の向上を目指すことが目的である。平成14年度は,派遣が可能な110名の教官と182件のテーマが登録され,県内各地の学校から派遣要請があり好評であった。
この事業による派遣状況は,(11) 資料3(資料省略)に示してある。

(4)施設開放

本学は,開かれた大学として常に地域に対して大学施設を開放すべく支障のない範囲内で,附属図書館,児童図書室及び体育施設の野球場,テニスコート等を使用してもらっている。児童図書室,テニスコートは好評である。
平成14年度の体育施設の開放状況は,テニスコート61件,野球場3件,体育館(競技室)1件となっている。

最終更新日:2010年03月19日

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