教職大学院設置記念式典式辞(2008.5.31)

  皆様、こんにちは。学長の高橋でございます。本日は鳴門教育大学の教職大学院設置記念式典を開催いたしましたところ、文部科学省、徳島県選出の国会議員 の各位、飯泉徳島県知事様をはじめ、多数の方々のご臨席を賜りまして、大学としてこの上ない喜びであるとともに、深く感謝申し上げます。
  また、教職大学院の設置にあたり、共に手を携えて多大なご尽力をいただきました徳島県教育委員会をはじめ、各県・各市町村の教育委員会、それから協力学 校からも多数の方々のご臨席をいただき誠にありがとうございます。この場をお借りいたしまして、厚くお礼を申し上げます。

  鳴門教育大学は、新構想の教育大学としまして、今から20数年前、1981年(昭和56年)に創設されました。あと3年もすれば、創立30周年の一つの節目を迎えるという、若い春秋に富んだ大学でもございます。
  本学は創設以来、教育大学として何よりも確かな力量と、教師としての豊かな人間性を備えた教員を育成することを何よりも最大の使命と心得て、これまで努力を重ねて参りました。
  法人化後においても、本学は“教育の一番札所”という言葉を合い言葉にして、頑張っております。“教育の一番札所”というキャッチフレーズは、鳴門がご 存知のように弘法大師ゆかりの四国八十八ヵ所(「いやしの道」)のふりだしの土地であるように、日本のこれからの教育は私たち鳴門教育大学から始まるのだ という、私たちの願いや意気込み、大学としての自己主張を込めたものでございます。
  そうした中で、平成18年(2006年)に文部科学省は中央教育審議会の答申を受けまして、教員養成に特化した専門職大学院、いわゆる教職大学院制度を 明らかに致しました。教職大学院制度の創設にあたっては、現在の学校教育が抱えている様々な問題や課題に対して的確に対応することのできる、そういった幅 広い教育実践力や問題解決能力を備えた教員の養成をどのように実現していくかという、教員養成教育が抱えている切実な課題があったかと思います。
  こうした重い課題を背負って、教職大学院はこの4月にスタートした訳ですが、教職大学院制度の意図するところは、本学の向かうところの理念や目標に合致するものでもあります。
  そのため、私たちは大学の持てる力を結集し、また、学校現場や教育委員会と密接に連携を保ちながら、本学独自の教職大学院を創り上げるべく、努めてまいりました。
  本学の教職大学院の中身に関しましては、後ほどのシンポジウムにおきまして、専攻長の佐古教授から説明があろうかと思いますが、学生一人ひとりが生きた教育実践力を自らのものにするために、教育実習をはじめ、教育内容の面において様々な創意と工夫をこらしております。
  また、教授スタッフには教育実践学に実績のある教員を、学内だけではなくて学校現場や教育委員会において優れた実践を積んでこられた方を、いわゆる実務家教員としてお迎えしております。
  こうした恵まれた体制のもとで、この春、鳴門教育大学の教職大学院は待望の船出をすることが出来ました。設置に至るまでの長い苦難に満ちた道のりを振り返ってみた時に、本当に感慨一入のものがございます。
  今後、兵庫教育大学、上越教育大学など、他大学の教職大学院とも密接に連絡を取りながら、現代の学校教育や地域社会が求める高度な専門性と実践的指導力 を持つ教員の養成と研修の拠点大学としての重責を果たすことが出来ますように、日々努力を続けていきたい。そういう思いを新たに致しているところでござい ます。
  本日、ご出席いただきました皆様方には、どうか今後の本学教職大学院の歩みを注意深ぶかく見守っていただき、ご支援・ご協力と厳しいご叱声を下さいますようにお願い申し上げます。
  言葉が足らず、十分に意を尽くすことが出来ませんけれども、本日ご出席いただきました皆様方に心からの謝意を表しながら、私の挨拶に代えさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

最終更新日:2010年01月04日

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