学習指導力・ICT教育実践力開発コース

コース概要

これからの社会を支える児童生徒を育てる教員になる

 
高度な授業実践力・開発力をもった教師を育てます
 学習指導要領で求められる「個別最適・協働的な学び」「主体的・対話的で深い学び」を実現するための,教育方法の開発・改善に加えて,教科等横断的な資質・能力育成に向けた確かな授業実践力・開発力を有する教師の育成を目指します。そのために,本コースでは,教科教育,教科の枠を超えた教育の授業設計,授業実践,教育評価などについて,理論的・実証的研究を行います。

ICTを活用した学校教育の未来を創る教員を育てます
 GIGAスクール構想によって配備された 1人1台端末を活用し,児童生徒の資質・能 力を育成するために,ICTを活用した学校 教育の可能性や課題についての考察力 や知識・技能を持ち,ICTを活用した教育 を実践できる教師の育成を目指します。
 教師は「授業で勝負する」と言われ続けています。ご自身の実践経験を省察して課題を発見し,先行理論や先行実践を収集・分析しながら実践仮説を設定し,課題解決のための手立てを考えていきましょう。本コースでは以下のような先生方のキャリア形成をサポートします。
・ 自らの学習指導のあり方に課題を見出し,学習指導力を向上させようとされている先生
・ 中堅教員として学習指導をリードされている先生
・ 学習指導と生徒指導を充実させた学級経営を念頭に管理職を目指されている先生

 【 専門科目の例 】
学習者の心理とアクティブラーニング
校種間連携に視座した教材教具の演習
教育評価の実際と事例分析
教科・研究主任の力量形成
総合的な学習の時間のカリキュラム開発
ワークショップ型研修の技法
学校教育におけるICT活用と情報デザイン
1人1台タブレット時代の授業改善・教育改善
 

 

担当教員紹介(令和5年4月1日現在)

氏 名 藤原 伸彦
職 名 教授
専門分野 認知心理学,教育工学
詳細データ
研究内容 ICT活用,プログラミング教育
授業科目 学校教育におけるICT活用と情報デザイン,学習指導要領と教育課程A・Bなど
メッセージ

 専門は認知心理学・教育工学です。コンピュータやタブレットといったICT機器をどのように活用すれば学びが深まるかについて研究しています。特に最近では,プログラミング教育について興味があり,プログラミングを通して児童生徒はどのような力を身につけるのか,児童生徒の学びを深めるために教師はどのように振る舞えばいいのか,といったことを考えています。その中で感じるのは,プログラミングの授業を実践する力は,実はすべての教科の授業実践力に通じる,ということです。いずれも,児童生徒の考えや思いを引き出し,共有し,試行錯誤しながら形作っていくものであり,そのプロセスを支援することが教師の役割です。そんな授業を実践できる力をみなさんが身につけることができるよう,お手伝いができればと思っています。

氏 名 藤村 裕一
職 名 教授
専門分野 教育工学,教育方法学,情報教育
詳細データ
研究内容 授業設計,ICT活用
授業科目 Society5.0に向けた教育の情報化・情報教育 ,1人1台タブレット時代の授業改善・教育改善など
メッセージ

 公立学校教員・教育委員会指導主事を経験し,教育工学(教育方法学)と情報教育を専門としています。現在は,首相官邸(内閣官房)教育再生実行会議初等中等教育ワーキングループ委員,デジタル化タスクフォース委員として,大所高所から我が国の教育改革・授業設計改革等について大臣たちと議論しています。また,文部科学省教育データの利活用に関する有識者会議座長代理,ICT活用教育アドバイザー,日本教育情報化振興会「ネット社会の歩き方」情報モラルセミナー検討委員会委員長,NHKティーチャーズ・ライブラリー編集委員会委員長などを務め,研究成果の社会還元を図っています。さらに北海道から沖縄まで全国の教育委員会・学校の助言も行っていますので,教育現場の実態を踏まえた指導が可能です。

氏 名 皆川 直凡
職 名 教授
専門分野 教育認知心理学,学習科学,教育実践学
詳細データ
研究内容 学習意欲の向上,学び方の改善,メタ認知能力の育成,対話型授業,真正の評価
授業科目 教育評価の実際と事例分析,学習者の心理とアクティブ・ラーニングなど
メッセージ

 教育認知心理学・学習科学の理論と方法にもとづいて,動機づけ・学習方略・メタ認知・思考・言語・表現などの「学習者の心理」について研究し,学力形成や人間形成に資する教育と真正の評価を探究しています。学習者の最近接発達領域を考慮しつつ自律的で協同的な学びを支援する教育実践研究に取り組み,俳句や紙芝居といった日本の文化を題材とする教育にも携わっています。小・中学校の先生方との研究会が私の教育研究活動の支えとなっています。子供たちの「主体的・対話的で深い学び」を実現する授業を,ICTの活用を視野に入れつつ構想します。教科横断的な視点に立ち,総合知の形成をはかります。次代を担う子供たちに求められる資質・能力とは何か,それらをいかにして育むかについて,一緒に考えてみませんか。

氏 名 泰山 裕
職 名 准教授
専門分野 教育工学,情報教育
詳細データ
研究内容 思考力育成,探究的な学び,情報活用能力
授業科目 学習者の心理とアクティブ・ラーニング,校種間連携に視座した教材・教具の開発演習など
メッセージ

 「もっと深く考えてみよう。」考えることが難しい子供についつい言ってしまう言葉です。果たして,この言葉は考えることが難しい子供にとって支援になるのでしょうか。私は思考力育成を目指した授業実践について研究をしています。そこで,わかってきたのは私たちが「思考力」という言葉をとても曖昧に使ってきたということでした。思考力とは具体的にどのような力を指すのでしょうか。私はそれを比較や分類などの具体的な思考スキルに落とすことで授業設計する方法を研究しています。授業で子供に求める思考を具体化し,それを支援するためのシンキングツールを用いて授業中の子供の思考を支援し,育成するための学習環境をどのようにデザインすればいいのか,これから求められる授業の在り方を一緒に考えてみませんか。

氏 名 竹口 幸志
職 名 准教授
専門分野 社会情報学,教育実践学
詳細データ
研究内容 情報教育,情報モラル教育
授業科目 1人1台タブレット時代の授業改善・教育改善など
メッセージ

 研究分野は,社会情報学,教育実践学です。社会情報学と教育実践学を両輪として情報教育の方向性や在り方について研究しています。近年の研究成果に「情報政策にみるデータ利活用の現状と教育分野への応用」(単著,2020:研究紀要),「情報技術の進展に伴う情報モラル教育内容の再考 : 初等教育段階における情報モラル教育実施体系の分析を通して」(単著,2020:学校教育紀要)等があります。
 様々な情報技術やツールが登場しており,学校や子どもたちを取り巻く情報問題も多様化しています。ゼミでは,文献調査,フィールド調査等の手法を取り入れながら,現状と問題をシステム的に捉え,解決方策を検討していきます。

氏 名 阪東 哲也
職 名 准教授
専門分野 情報教育,教育工学
詳細データ
研究内容 情報活用能力の育成,小学校プログラミング教育,ICT活用
授業科目 授業の理論と実践など
メッセージ

 専門分野は情報教育,教育工学です。「身近な情報技術について考える」をテーマに,情報活用能力の育成,小学校プログラミング教育・ICT活用に関する研究を行っています。ICTの効果的な活用は学びのユニバーサルデザインの実現に不可欠です。老若男女問わず,自分自身のワクワクを大事にして,学び続けることを大切にしています。主な論文に「小学校低学年におけるプログラミング的思考のプロセス評価」日本産業技術教育学会誌,63(1),111-119 (2021)「, Trial practices of programming education using problem-solving strategy in elementary school」Journal of Technology and Engineering Education, 50(1/2),14-26(2020)「, 学校現場におけるマルチメディアDAISY教科書の活用に向けた特別支援教育コーディネーター向け教員研修と課題」教育情報研究,36(1),63-73(2020)などがあります。

氏 名 石川 勝彦
職 名 講師
専門分野 教育心理学
詳細データ
研究内容 教育評価,道徳心理と社会性の関連性,援助要請,学生アスリート支援
授業科目 教育課題探求,幼児・学校教育リフレクション,教職協働力実践演習Ⅰ・Ⅱなど
メッセージ

 現代ではヒトは孤立しがちです。困った時ほど周囲の人に助けを求めるべきなのですが,恥ずかしい,相手に迷惑をかける,一人では何もできないと思われるなどの不安から助けを求めることをせず,孤立してしまうようです。ヒトのこうした自分に厳しすぎる性質を十分に理解した上で,手遅れになる前に助けを求められる環境づくりの研究をしています。皆さんはどのように相互支援的な人間関係を形成・維持していますか。ぜひ教えてください。

氏 名 長井 映雄
職 名 講師
専門分野 情報教育
詳細データ
研究内容 中学校技術教育,高等学校情報教育
授業科目 1人1台タブレット時代の授業改善・教育改善,教職協働力実践演習Ⅰ・Ⅱなど
メッセージ

 専門分野は情報教育です。特に,中学校の技術・家庭科の技術分野,高等学校の教科「情報」を対象とした研究を行っております。
 学習指導要領において「情報活用能力」が学習の基盤となる資質・能力として示されました。情報手段の基本的な操作の習得や,プログラミング的思考,情報モラル,情報セキュリティ,統計等に関する資質・能力等は,これからの社会を生きる上で必須の力と言えます。また,小学校や中学校,高等学校においては一人一台端末の整備が進み,その活用等が進んでいます。そのような中,重要性が高まっている情報教育について,皆さんと一緒に探究していきたいと思います。

氏 名 西村 公孝
職 名 客員教授
専門分野 教科教育学
研究内容 生活科,社会科,公民科,総合的な学習の時間のカリキュラム開発
授業科目 教科・研究主任の力量形成,校種間連携に視座した教材・教具の開発演習など
メッセージ

 専門分野は教科教育学です。生活科,社会科,公民科,総合的な学習の時間のカリキュラム開発及び授業づくりに取り組んでいます。児童・生徒の自尊感情を高める連携教育や一貫教育にも関心があります。18歳選挙権時代及び18歳成人時代を迎え,グローバル社会に生きる資質・能力育成に関して,主権者教育やキャリア教育の分野からも研究課題を探究しています。
 県立の高等学校や附属学校での勤務経験を活かして,理論と実践の往還を実践研究の課題として,ミドルリーダーを育てる学校・学級改善の手法や教科指導力の向上を院生と共に探究していきたいと思います。人間形成や学力形成に携われる教職の魅力と楽しさをもう一度しっかりと見つめ,未来の形成者を育てる意欲のある若者や現職に出会いたいと思っています。

 

お問い合わせ

教務部入試課広報係
電話:088-687-6460