学校づくりマネジメントコース

コース概要

「児童生徒を幸せにする学校づくり」を実現する

 
実践に根ざしたマネジメント理論を学ぶとともに,実習を通して実践力を高めます
 本コースには①学校リーダー養成分野,②ミドルリーダー養成分野,③カリキュラム・マネジメント分野,④地域学校協働分野が含まれています。今学校の内外には複雑化・多様化した課題が山積しています。それらを解決し,子どもたちに必要な資質・能力を育んでいく「チームとしての学校」が必要です。そのためには,教職員一人一人がリーダーシップを発揮し,学校のマネジメントを強化して「チーム学校」になるとことが必要です。そのためには,教職員の組織化を促し,課題解決に導いたり,危機に対応したりできる能力が求められます。

子どもの幸せに繋がる実践力を高めるために,コースの教員が組織的にサポートします
 「マネジメント」という言葉を広めたのは,P.ドラッカーだといわれています。彼はマネジメントの目的は,「関わる人を幸せにすること」と言っています。お互いが,自分たちの価値を育み高めあい,人を幸せにすることといえます。といってもマネジメントはそう簡単にできるものではありません。
 本コースでは,学校や家庭・地域を含め教育に関わるすべての人を「幸せにする」 マネジメントを,組織マネジメント,カリキュラム・マネジメント,地域連携等の理論をもとに,いろんな経験値を持った現職教育院生の方々と考えていきたいと思っています。

 そして,その中で磨かれたリーダーシップを発揮しながら「児童生徒を幸せにする学校づくり」をしてみませんか。
 
 

 

担当教員紹介(令和6年4月1日現在)     

氏 名 久我 直人
職 名 教授
専門分野 学校経営実践論・学級経営実践論
詳細データ
研究内容 子どもの意識と行動の構造の可視化,効果のある学級・学校づくり
授業科目 学校組織マネジメントの理論と実践,学校ビジョンの構築と教職員の組織化など
メッセージ

 専門分野は学校経営実践論・学級経営実践論です。「子どもの意識と行動の構造」を可視化し,その構造に適合した「効果のある指導」を組織的に展開することによって,「効果のある学級・学校づくり」を進めています。具体的には,子どもの「自分への信頼」(自尊感情)を高めるボイスシャワーの取組を組織的に展開することによって,信頼をベースとした「潤いのある学級・学校づくり」を具現化しています。また,学校業務改善アドバイザー(文部科学省)として,「チーム学校」を基盤とした学校の機能強化の在り方を明示し,「次世代の学校づくり」を提案しています。子どもと教職員の「幸せの最大化」に資する実践的な研究を目指しています。

氏 名 葛上 秀文
職 名 教授
専門分野 教育社会学,教師教育
詳細データ
研究内容 学力問題,教師の専門性向上
授業科目 教職協働力実践演習
メッセージ

 専門分野は教育社会学で,特に,教師の専門性を学校現場でどのように高めていくか,ということに関心を持っています。また,教職員支援機構が実施している中央研修の改善プロジェクトに関わっており,特に管理職の育成指標とそれに対応する教員研修のあり方について,研究を進めています。

氏 名 藤田 完
職 名 教授
専門分野 特別活動,生徒指導
詳細データ
研究内容 学校マネジメント,人材育成
授業科目 チーム総合演習,教職協働力実践演習Ⅰ・Ⅱなど
メッセージ

 私は,小学校で教諭として21年間,管理職として5年間,県教育委員会事務局で12 年間勤務しました。若い頃から,子どもの自主的・実践的な活動を重視する「特活の魅力」に惹かれ,実践を進め,中堅教員時代には,鳴門教育大学大学院で,生徒指導の観点から研究を深めました。
 県教育委員会では,特活や教職員研修,人材育成,GIGAスクー ル構想,働き方改革等の施策に携わる中で,教職員が「子どもが学校で学ぶことの意味や意義」について自問し,学びや生活の場としての学校の在り方を考え続ける姿勢をもつことこそが,新たな日本型教育の展開には重要であることを再認識しました。
 「学校マネジメント」を進めていく上で,学校と行政それぞれの視点から,課題を見いだし,熟議し,多様な方策を考えていく人材の育成に貢献したいと考えています。

氏 名 阪根 健二
職 名 特命教授
専門分野 学校危機管理
詳細データ
研究内容 学校危機管理,社会的リテラシー
授業科目 学校危機管理の実践など
メッセージ

 昨今,学校を取り巻く環境は,多くの課題を抱えており,対応に苦慮している現実があります。そうした教育現場だけに,「笑顔あふれる学校づくり」は目指すべきゴールだといえるでしょう。「学校危機管理」とは,児童・生徒が思い切って学び,教師が思い切って教えるために不可欠な要素です。また,様々な事件が起きる現代社会の中で,課題を解決していくことのできる資質・能力である「社会的リテラシー」の育成は,生徒指導の最終目標といえるでしょう。こうした理念や手法を,教職大学院で学びませんか。あなたの未来を支えるものになることを確信しています。

氏 名 藤井 伊佐子
職 名 特命教授
専門分野 地域の核となる学校づくり,チーム学校
詳細データ
研究内容 教育行政,政策,法・制度に位置づいた学校のあり方
授業科目 地域の教育課題と教育行政の実務など
メッセージ

 私は,中学校理科教諭,併設型中高一貫校における中学校教頭,小学校長及び徳島県教育委員会事務局での実務経験があります。
 校長として赴任した小学校が,児童数減によりその年度末に休校するという現実に触れました。その1年が児童や地域の皆さんの素晴らしい思い出となるものにしようと企画した行事や記念誌作成などの取組を通して,地域コミュニティの中心としての学校の意義を再認識しました。
 このような地域活性化の核となる魅力的な学校づくりや,教育課題への対応に向けた「チーム学校」の在り方について,教育,行政,政策,法・制度等の社会的文脈に位置付けて把握する視点を身に付け,ともに考えていきたいと思います。

氏 名 大林 正史
職 名 准教授
専門分野 教育経営学,教育行政学
詳細データ
研究内容 家庭,地域,学校の連携,学校運営協議会のマネジメント,
児童生徒による地域での課題解決学習,学校改善に関する研究など
授業科目 家庭・地域・学校の連携構築,学校組織マネジメントの理論と実践など
メッセージ

 主な専門分野は教育経営学です。家庭,地域,学校の連携構築のマネジメントや,学校の組織マネジメントについて研究しています。とくに,学校運営協議会が児童生徒の学習の質に与える影響を中心に研究しています。また,現職院生とともに,鳴門教育大学大学院が長年研究・開発してきた学校組織マネジメントの理論を活用して,院生の置籍校の教育の質の改善を図ると同時に,その実践の結果を踏まえた理論の改善にも取り組んでいます。近年では,児童生徒の市民性を向上させる地域の課題解決を通した学習にも関心をもっています。
 個々の教員が誠実にがんばることは確かに大事ですが,それだけでは,学校全体の教育の質の向上は限定的にならざるを得ません。学校全体,あるいは地域全体の教育の質を高めることに問題意識や関心をもたれているあなたの入学を心よりお待ちしております。

氏 名 芝山 明義
職 名 准教授
専門分野 教育社会学,教育経営論
詳細データ
研究内容 教師教育,人権教育,教育・学習環境
授業科目 教職員の人材育成と校内研修など
メッセージ

 主な専門分野は教育社会学です。大学院で担当する授業科目の主な内容のキーワードは「校内研修」「教師教育」「人権教育」「教育・学習環境改善」です。
 大学(学部)では主に社会学を専攻して,家庭や地域の生活文化やその社会集団・階層との関係,あるいは教育と社会との関係を,理論と実証の両面で考えてきました。この頃,厳しい指導教官のもとで,社会学に関連する人文・社会科学者(教育研究者を含む)の考え方やものの見方について考えるというゼミに参加し,理論的な文献や実証的な資料の読み方・見方についてとことん鍛えられました。大学院では教育研究を専門として,社会の不平等や差別の問題と学校教育の課題や可能性について考えていくなかで,とくにフィールドワーク(現地調査)の機会を通じて,現実から学ぶことの大切さや多様な立場の人との出会いの大事さを学んだように思います。
 近年は,家庭・地域との連携により成果を上げている「力のある学校」の研究から,とくに「教育的に不利な環境にある子どもたち」の課題と支援について研究するとともに,これから教員となる人たちや現職教員がこうした子どもたちの課題に対処できる力量を形成・向上するための教師教育の進め方についても課題として取り組んでいます。

氏 名 田中 義人
職 名 准教授
専門分野 教育経営学
詳細データ
研究内容 学校経営,地域・社会連携
授業科目 教育課題フィールドワーク,教育実践研究Ⅰ・Ⅱ,カリキュラムマネジメントの理論と実践など
メッセージ

 公立小学校で,教諭・主幹教諭・教頭・校長と36年間,現場一筋で勤務してきました。平成20年に本学に設立された教職大学院の1期生として学校・学級経営コースに学び,以後地域・社会連携を中心に追究しています。  
 現場の必要感から「実践を理論化」することで「(助成)金」を引き出し,よりダイナミックな学校経営につなげることにも興味がありました。
 マスコミからは厳しい状況ばかり伝えられる学校現場ですが,学校づくりの醍醐味を皆さんと一緒に創造できることを楽しみにしています。

氏 名 竹内 敏
職 名 特任教授・チーフコーディネーター
専門分野 教育行政,学校経営
詳細データ
研究内容 教育施策,学校運営,人材育成
授業科目 地域の教育課題と教育行政の実務など
メッセージ

 私は県・市教育委員会で通算12年間,中学校で25年間勤務しました。県教育委員会では,小中学校人事業務や様々な施策 に携わり,市町村教育委員会や関係機関等と連携し,各学校の運営や組織の充実に寄与できるよう努めてきました。
 中学校長時代は,ビジョンの明確化と共有化を図り「メンター制研修」を中心にした人材育成と組織の活性化に取り組みました。
 私は,教育行政と学校経営という視点で教育について考える中で,未知の世界を生きていく子どもたちにとって,これからの学校はどうあるべきかについて模索しました。子どもは未来をつくる人です。教員は,子どもを育てることで未来をつくることに貢献できる素敵な仕事だと実感しています。

氏 名 村川 雅弘
職 名 客員教授
専門分野 教育工学
詳細データ
研究内容 カリキュラム・マネジメント,総合的な学習の時間
授業科目 学校におけるカリキュラムマネジメントの推進 ,ワークショップ型研修の技法 など
メッセージ

 専門はカリキュラムマネジメントや総合的な学習,教育工学(授業研究,ワークショップ型研修)です。多くの学校とかかわり,子どもが自己のよさを見出し,様々な力を伸ばすお手伝いをしてきました。授業では,具体的な事例紹介と共に,学習指導要領改訂の背景や趣旨などもお伝えしたいと思います。
 鳴門教育大学には32年勤めました。平成29年度より甲南女子大学で教員養成にかかわっています。授業の時だけでなく,時折大学に出没していますので,皆さんの研究や実践の相談をお受けすることができます。お会いするのを楽しみにしています。