技術・工業・情報科教育コース
コース概要
ものづくりと情報の専門性と教育実践力を養う
技術・工業・情報科教育コースでは,科学技術,高度情報化,環境等の諸要素に関して専門的かつ総合的に捉えて学校教育の実践に活かせる力量をもつ教員を送り出すために,「ものづくり」と「情報」を二本柱として教育研究に取り組んでいます。「ものづくり」では,森林資源の有効活用と学習者の想像力の喚起に繋がる木材加工,樹木年齢からの古環境復元,エネルギー変換の仕組みとエネルギー教育,CADと3Dプリンタによる自動加工,イオン電子装置の開発などを研究しています。「情報」では,情報機器の変遷,音の情報処理,情報倫理教育,ロボット制御と遠隔計測,プログラミング教育,地域環境解析,ネットワークセキュリティなどの研究課題に取り組んでいます。
学習環境・社会の変化に対応できる教育実践力を養います
Society5.0時代を見据え,学校では教育の情報化が推進されています。小学校でのプログラミング教育や中学校技術・家庭科での「情報の技術」,高等学校情報科など教科での利用や,それらを支えるGIGAスクール構想による端末の整備などが進められています。これらの学習環境の変化に対応すべく,本コースでは研究課題の学校教育における応用を目指して,附属学校園や協力校での教育実践を行ないながら,関連する多様な教材開発等の教育研究を行なっています。例えば,令和3年度の学修成果発表会や構想発表会で報告された研究で扱われたキーワードは「計測・制御」,「双方向性」,「プログラミング教育」,「プログラミング的思考」,「情報セキュリティ」,「災害対策」などがあります。
また,本コースでは各種のものづくりや情報に関わる競技会やコンテストも支援しています。これらの活動を通じた教育実践も行なっています。
担当教員紹介(令和6年4月1日現在)
氏 名 | 伊藤 陽介 |
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職 名 | 教授 |
専門分野 | 情報工学 |
詳細データ | |
研究内容 | 地球観測情報処理,自律型ロボットの開発と教育利用 |
授業科目 | ICT教育(情報)の教材開発演習A,教職基礎力開発演習I(技術・工業・情報)など |
メッセージ |
専門分野は情報,担当科目はICT教育(情報)の教材開発演習A及びB,ICT教育(情報)の学習指導と授業デザインA及びBなど。プログラミング教育や計測・制御教育,地球観測技術を題材とする教育内容・方法に関する研究開発,問題解決能力や創造力を育成するための情報教育に関する研究などを行っています。主な著書・論文に「イノベーション力育成を図る中学校技術科の授業デザイン」ジアース教育新社,pp.207-214(2016)「,小学校における地形変動画像を用いた防災教育の提案と学習効果」日本産業技術教育学会誌,第59巻,pp.9-18(2017),「高等学校共通教科『情報』における問題解決学習の提案並びに主観的及び客観的学習調査に基づく評価」日本産業技術教育学会誌,第59巻,pp.209-217(2017),人型ロボットを用いた中学校技術の計測・制御学習における班の人数による学習効果の違い」日本産業技術教育学会誌,第59巻,pp.281-288(2017)," Development and evaluation of science and technology education program using interferometric SAR ", DOI: 10.5194/isprs-archives-XLI-B6-123-2016 (2016)などがあります。 |
氏 名 | 曽根 直人 |
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職 名 | 教授 |
専門分野 | 情報工学 |
詳細データ | |
研究内容 | ネットワークセキュリティ,情報システムの運用 |
授業科目 | ICT教育(情報)の学習指導と授業デザインB,学校支援のための教科教育実践演習Ⅱ(技術・工業・情報)など |
メッセージ |
情報応用演習などを担当しています。研究分野は情報セキュリティ,ネットワーク,システム運用技術です。情報基盤センターも兼任しており,学内のネットワーク構築やシステム運用に研究成果を応用しています。情報基盤の重要性はますます高まっており,安全・安心してシステムを利用できるよう研究に取り組んでいます。 |
氏 名 | 宮下 晃一 |
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職 名 | 教授 |
専門分野 | 機械工学 |
詳細データ | |
研究内容 | ディジタルものづくり,エネルギー変換教材の開発 |
授業科目 | 技術・工業・情報教育の基礎演習,学校支援のための教科教育実践演習Ⅱ(技術・工業・情報)など |
メッセージ |
専門分野は機械工学,担当授業は「ものづくり教育(技・工)の学習指導と授業」A及びB,「教職基礎力開発演習」Ⅰ及びⅡ,「数・理・技・工・情・家 教科横断型単元の構成」など。研究室では,ものづくり教育の高度化に取り組んでおり,特にデジタル技術を使ったものづくり,IoT学習のためのものづくり,電動工具を多用した効率的な木材加工,設計力の向上などを通して,生徒の創造力をかき立てるような授業開発の研究を行っています。 |
氏 名 | 宮本 賢治 |
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職 名 | 教授 |
専門分野 | 電気工学 |
詳細データ | |
研究内容 | 核融合等におけるプラズマ理工学 |
授業科目 | 学校支援のための教科教育実践演習Ⅰ(技術・工業・情報),ものづくり教育(技術・工業)の学習指導と授業デザインBなど |
メッセージ |
専門分野は電気工学,プラズマ理工学,数値シミュレーション,技術・工業・情報教育です。担当予定の科目は「ものづくり教育(技術・工業)の学習指導と授業デザイン」や「ものづくり教育(技術・工業)の教材開発演習」など。 |
氏 名 | 米延 仁志 |
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職 名 | 教授 |
専門分野 | 材料加工 |
詳細データ | |
研究内容 | 樹木年輪を用いた古環境復元 |
授業科目 | 学校支援のための教科教育実践演習Ⅱ(技術・工業・情報),ものづくり教育(技術・工業)の学習指導と授業デザインAなど |
メッセージ |
大学院の教育では木材を使ったものづくりを担当しています。技術科では,技術 の見方・考え方を働かせ,ものづくりなどの技術に関する実践的・体験的な学修活動を通して,技術によってよりよい生活や持続可能な社会を構築する資質・能力の育成が求められています。大学院の講義では,中学校技術,高等学校工業科で実際に実践されている製作品を基礎として構想,設計,製作,評価など一緒に学んでいきたいと考えています。ものづくりに取り組むことは,まさにアクティブラーニングです。既存の教材を発展・改善させ,技術を工夫し創造することを目指しましょう。 |
氏 名 | 阪東 哲也 |
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職 名 | 准教授 |
専門分野 | 情報教育,教育工学 |
詳細データ | |
研究内容 | 小学校プログラミング教育,ICTを活用した授業づくり |
授業科目 | ICT教育(情報)の学習指導と授業デザインA,ICT教育(情報)の内容構成演習Aなど |
メッセージ |
専門分野は情報教育,教育工学です。Society5.0時代に誰もが安全で安心な生活を送るためには,技術の適切な評価・活用,技術の開発・改善に関する資質・能力である「技術リテラシー」が重要であると考えています。最近では,「身近な情報技術について考える」をテーマに,情報活用能力の育成,小学校プログラミング教育・ICT活用に関する研究を行っています。 |
氏 名 | 美井野 優 |
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職 名 | 講師 |
専門分野 | 情報工学 |
詳細データ | |
研究内容 | 力学シミュレーション,Webアプリ開発 |
授業科目 | ICT教育(情報)の学習指導と授業デザインB,ICT教育(情報)の内容構成演習Bなど |
メッセージ |
研究テーマは非線形力学,カオス理論といったコンピュータを用いて答えを導き出す問題で,Society 5.0 で注目されているCyber Physical Systemにも関係する基礎研究です。研究のノウハウを活かし,力学理論の学習支援を目的としたWebアプリケーションの開発にも着手しています。 |