心理・教育科学領域の魅力 〜Q&A〜

目次

・「心理・教育科学領域」に適した受験生のみなさん

・教員採用試験と教員免許

・心理学の学びの広さと資格

・心理学の学習経験と研究

・入学試験 

・大学院の学生生活

・大学院の授業

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「心理・教育科学領域」に適した受験生のみなさん

Q1 なぜ、心理学ならこの領域がよいのですか?

A ・この領域には、心理学の基礎研究と応用研究の両方全般にくわしい教員が多いからです


Q2 なぜ、教育の科学的な実施を学ぶのによいのですか?

A ・この領域には、科学的なデータや理論から教育方法を開発し、実施している教員が多いからです。


Q3 なぜ、進路や就職のサポートがこの領域では手厚いのですか?

A ・この領域では個々人の進路を大切にしています。一人ひとりの進路や就職希望に応じた個別のサポートが充実しています。

Q4 なぜ、ゼロから学校の先生を目指すのによいのですか?

A ・長期履修のプログラム(3年間在籍、授業料は2年分)を利用して、学校教員免許を取得できます。
・学校の先生を悩ます「子どもの心理・行動上の問題」を解決する方法を学べます。
・現職の先生といっしょに学べます。


Q5 なぜ、留学生にとってよいのですか?

A ・留学生がたくさん在籍しています。
・ゼロから心理学を学び、研究できます。
・最初は日本語が不得手でも、だいじょうぶです。すぐに上手くなります。


Q6 なぜ、学校の先生にとって、学びの場としてよいのですか?

A ・いじめ、不登校、暴力など、学校での難問について、 解決への理解が深まります。
・学校の先生自身が受けるストレスを自分で解消する方法を学べます。
・この領域で開発した、日本で唯一の予防教育を学べます。
・小学校の先生はもちろんのこと、中高の教科の先生、養護教諭、栄養教諭など、学校の先生にはたくさん来ていただいています。 幼保関連施設の先生がたにも適しています。



教員採用試験と教員免許

Q1 教員免許をもっていますが、修士課程の1年目から採用試験を受験できますか?

A 受験できます。多くの自治体では、合格後修了まで就職を猶予してくれます。


Q2 大学院に在籍中に、教員免許を専修免許に上げることができますか?

A 必修科目等をとれば、無理なく自動的に上げることができます。


Q3 こちらの領域では、正規の教員採用率が高く、また1年生のうちに正規採用が決まる学生がおられるようですが、何か特別な教員採用試験の対策をとっておられるのでしょうか?

A  修士課程の1年生のとき(長期履修生は2年生)から、大学での対策とは別で、領域独自に採用試験の筆記試験対策と面接試験対策を行っています。これを何度も実施しますので、合格する実力がついていくようです。これに、適切な質と量の学校での実習体験が加わります。






Q4 教員志望ですが、在学中に学校で経験を積む機会はありますか?

A こちらの領域では、予防教育で多くの学校とつながりがあります。そのため、必須の実習の他、希望により、多くの学校で研修を積む機会を提供します。研修機会は多ければ多いほどよいというものではありません大学院で、学校に必要な真の教育を学び、研究し、これからの学校教育を先導できる教員としての力を培うことが大切です。それに、良質な研修や実習を積み重ねれば万全です。



心理学の学びの広さと資格

Q1 心理学検定(一般社団法人日本心理学諸学会連合実施)の指導はしていただけますか?

A こちらの領域では、心理学に基づく教育や研究が本学で最も充実しています。希望者には、心理学検定の指導も、もちろん実施します。


Q2 発達心理学を学びたいのですが、こちらで学べますか?

A  学べます。心理学なら多くの領域を得意としますが、なかでも発達心理学は中心的な位置をしめる1つの学問領域です。整然と進む発達の実に美しいプロセス、その歪みから来るいじめや不登校、基礎から応用までしっかり学べます。


 


心理学の学習経験と研究

Q1 大学のとき、心理学を学んだことはありません。
それでも、こちらの領域で研究することができますか?

A  もちろん、できます。入学生の半数ほどは、大学で心理学をほとんど学んでいません。それでも修了時には、心理学に関して立派な修士論文を書き上げています。基礎から、丁寧に、効率よく学ぶことができる指導を心がけています。


Q2 入学後は、入学願書に書いた研究計画どおりに研究を進める必要がありますか?

A  いいえ、入学後に研究テーマをかえることができます。実際、多くの学生は入学後の勉強で研究テーマがかわり、修論につなげています。


Q3 実際に研究を行う場合、どのような方法をとることになりますか?

A  心理学は科学です。科学では誰もが再現できる方法で事実を探ろうとします。そこでは、質問紙で調査を行う、より健康で適応的な方向に介入的な操作を行う、そして実験室で実験を行うなど、多様な方法が展開されます。みなさんの研究テーマに合った方法が選択できます。


Q4 3年コースで教員資格をとることを考えています。1年目は学部で授業をとることになり、修士の研究はスタートできないと言われましたが、こちらの領域でもそうですか?

A 心理・教育科学領域では、他のコースや領域とは異なり、本人の希望により研究を進めることができます。修士課程のゼミにも参加できます。ただ、学部の授業が多いので研究の進め方は本人に任され、自由度が大きく設定されています。つまり、学生さんの希望が最優先されます。



入学試験  (過去の入試問題はこちら

Q1  大学院の入試について教えてください。筆記試験はどのような内容でしょうか?

A  筆記試験も面接もそれほどむずかしいものではありません。筆記試験は、心理学や学校教育の分野から計2題、記述式で出ます。少しでも関連あることなら含めて紙面を埋めるようにしてください(部分点を重ねることも大切です)。ほとんど書かれていないと、加点をすることもできませんので。その他、英語の試験はありません。


Q2 面接の試験はどのような内容でしょうか?

A  面接は、入学後の研究計画を中心に聞きますが、回答の内容というより、人物的に大学院での教育・研究に適応できるかどうかを重視します(ハードルはそれほど高くはありません)。
 受験願書で入学後の研究計画を少し書きますが、この計画の内容を入学後に行う必要はなく、受験時のものと考えていただいて結構です。


Q3 筆記試験のためには、どのような勉強をすればよいでしょうか? 読んでおいた方がよい本などありますか?

 まず、この本を読めばよい、という特定の本はありません。設問はどこから出題されるかわかりませんが、Q1で回答したように、領域として設問内容に範囲はあります。
 心理学では、発達心理学や教育心理学が関係します。この意味では、発達心理学や教育心理学の薄めの教科書を各1冊ほど読まれておくのもよいと思います。学校教育では、いじめ、不登校、暴力など学校における現代的な課題に関することが出題されることが少なくありません。この点では、現代の学校教育の課題について、広く(そして浅く)書かれている書籍を1,2冊読むのもよいと思います。
 出題問題は、専門性の高い用語を用いて記述されていることはありません。問題の意味は分かりやすいと思いますので、それに関して知っていること、考えることをたくさん書く必要があります(解答用紙には広いスペースがありますい)。この点では、日頃から教育問題等に関して日記などで書くことになれておくと良いでしょう。また、過去問とまったく同じ問題は出ません。
 筆記試験も、面接試験と同様、修士課程で教育を受け、修士論文として研究を結実させることができる力があるかどうかを見ます。



大学院の学生生活



Q1 学生のみなさんは楽しそうに大学院生活を過ごしておられるようですが、研究や教育でなにかイベントがあるのですか?

A  大学院では研究と進路のための活動が中心ですが、それだけでは息がつまりますね。そこで、年に何度か季節の節目には、みんなでバーベキューをしたり、コンパをしたり、小旅行に出かけて息抜きをしています。学生にとっては、このような活動がよい潤滑油になっているようです。


Q2 大学の中でアルバイトができますか?

A  はい、できます。この領域の教員は多くの外部研究資金を得ています。また、予防教育科学センターでは運営予算が用意されています。これらの予算を使って、研究の補助をしていただくアルバイトが用意されています。また、留学生のチューターや授業でのティーチング・アシスタントなど、多くのアルバイトの機会があります。このようなアルバイトは、研究や教育面で自分の知識やスキルを高めることにも役立ち、一石二鳥です。


Q3 学生には、現職の先生もおられますか?

A 所属している学生は、大学からストレートに来られた学生、小・中学校の現職の先生、海外からの留学生など様々です。このことから、日々の学生同士の交流により、多くのものが学べます。


大学院の授業


Q1 こちらの領域では、どのような授業がありますか。その特徴を簡単に教えてください。

A 授業によって特徴は大きく違いますが、代表的な授業の特徴を紹介します。

「心の発達・教育創造研究」
心の発達の特徴や健全な心身の発達を保証する教育などについて、最新の理論や科学的発見について講義します。

「予防教育開発・実施演習」
心身の健康と適応、それに学習上の問題までも予防する教育とは何か。その開発のために、具体的な方法を実習を通して学びます。授業実践力や教材作成力が身につきます。

「心理教育科学研究」
本学で開発された予防教育プログラムへの理解を通じ、ユニバーサルな心理教育を行う際の基礎的な知識や態度が身につきます。講義のほか、授業者が教師役、学生さんが児童・生徒役となり、授業を体験しながら理解を深めます。

「課題研究(ゼミ)」 
週に一度数時間、修士論文研究のためのゼミがあります。お茶を飲みながら、じっくりと勉強し、討議し、研究を進めていきます。


Q2 一般的に言うと、1週間ではどれほどの授業が入りますか。

A 最終学年になると、全員ほぼ授業はなくなります。もちろん、資格取得のため、あるいは希望により自由に授業はとれます。今年度(2019年度)授業の履修状況の実例を見てみましょう(あくまでも例です)。

2年コースの1年生 
(月)3コマ (火)1コマ (水)1コマ (木)なし (金)1時間+ゼミ
*授業数は少なくなりますが、修士の研究や進路成就の準備に時間がとれます

3年コースの1年生
(月)4コマ (火)1コマ (水)3コマ (木)2コマ(金)3コマ 
*資格取得プログラムを利用して大学院から教員免許をとるため、学部の授業を多く履修しています

3年コースの2年生 
(月)2コマ (火)2コマ (水)4コマ (木)1コマ(金)ゼミ
*2年コースの1年生より授業が多くなるのは、まだ免許に必要な科目が残るからです

*その他、3年コースの場合(教員免許を取得する場合)は教育実習等があります。