家庭科教育実践分野 - 国立大学法人鳴門教育大学

コース専任教員

さかもと ゆか

坂本 有芳(家庭経済学、消費生活)

私たちは消費者として、事業者が用意した商品・サービスを,、銭を通じて購入することで日々の生活に必要なものをまかなっています。 必要な物を自分で用意する自給自足とは対極の生活です。

消費生活を送るためには、金銭を適切に使う力、商品・サービスを選択する力、そして購入という取引のルールを理解することが必要となります。 商品・サービスを選択するには、情報が必要となりますが、事業者が用意した物の背景を知ることは簡単なことではありません。 知らないうちに、地球環境に大きな負荷をかけていたり、社会的不公正を背景として出来上がった商品を手にしているかも知れません。 ですが、大量消費社会のほころびが様々なところに現れ始め、持続可能性が危ぶまれています。

消費に支えられる自らの生活を上手にやりくりする力を備えた、持続可能な社会の担い手を育成することは、現代の大きな課題です。 持続可能な社会の主役をいかに育成するか、共に考えてゆきましょう。

鳴門教育大学消費者教育推進プロジェクトのリーダーとして、多面的に考え主体的に判断する消費者の育成を目指し、研究と実践の両面から様々な活動を行っています。

現在の研究テーマ

金銭・物・空間といった生活資源の有効利用、基本的生活習慣に関する行動変容を基本とし、消費生活や消費者教育に関わる幅広いテーマを扱っています。 18歳成年に対応し、日常生活の様々なことに対して主体性や判断力を備えた若者を育てられるよう、教育内容と方法を検討しています。

研究手法は、社会調査を通じたデータ収集と、データの統計的分析を中心に用いています。 これまで数十にのぼる学術調査と政府の調査研究を実施し、様々な規模・手法の調査を手掛けてきました。 アンケート調査を通じて検討課題をいかに数量化するかにこだわり、良質な実証的エビデンスを得る手法を追求しています。

統計ソフトやインターネット調査の普及により、手軽にアンケート調査を実施し、分析できる環境が整ってきましたが、手に入れられるデータの質は玉石混交です。 良質なデータを収集するためには、研究課題がアンケート調査に適しているかどうかを見極めた上で、課題に適した標本を抽出し、研究目的に合致した概念を測定できるようになっていなければなりません。 さらに回答者が簡単に答えられ、かつ理論枠組みから導き出した仮説を検証できるようになっている必要もあります。

1つ1つのテーマに応じて、時間をかけて信頼性・妥当性の高い調査票を作成できるようします。 統計分析手法についても、基礎的なものから共分散構造分析やパネル調査分析(イベントヒストリ分析等)など、高度な内容まで指導します。

卒論・修論のテーマ

  • 若年者のキャッシュレス決済利用状況と金銭管理
  • 小学生の望ましい消費行動について―計画的な金銭管理に着目して
  • 大学生の低価格志向と商品選択に関する調査
  • 情報通信機器の利用時間が小中学生の日常生活に及ぼす影響に関する研究
  • 小学生の頃の家族とのかかわりとコミュニケーション能力に関する調査

など

その他

働き方の変化、ワークライフバランス、就業者のモチベーション、企業のCSR活動を扱った卒論・修論を多く指導してきました。 社会学がベースですが、心理学、経営学、経済学、工学など様々な分野での調査研究経験をふまえ、日常生活の質向上を常に念頭に置いた実証的検討を行います。

主な研究業績

著書

論文

最新の研究業績は、以下に掲載しています。

担当授業科目

学部

消費生活論、家庭経営学演習、家庭経営学概論、初等中等教科教育実践Ⅰ、初等中等教科教育実践Ⅱ、初等家庭

大学院

生活経営学研究、生活経営学演習、教育課題探究、家庭科授業・教材開発研究、教育実践研究

所属学会

社会的活動