国立大学法人 鳴門教育大学 高橋 眞琴 研究室 / 田中 淳一 研究室 / 大学院学校教育研究科 心理臨床コース障害科学領域2024

国立大学法人 鳴門教育大学 高橋 眞琴 研究室 / 田中 淳一 研究室 / 大学院学校教育研究科 心理臨床コース障害科学領域2024

研究内容の紹介

発達障害支援における生理学的指標評価に基づく支援モデルの構築:
(科研費:22K02463)

 本研究では,発達障害支援プログラムの内容や方法などについて,生理学的指標を用いた評価を行っていきます。

障害のある外国人幼児児童生徒の多感覚を活用した発達支援モデルの開発:
(科研費:22K02436)

 本研究においては,障害のある外国人のお子さんがおかれている現状を把握した上で,多感覚を活用したリラクセーションプログラムや発達支援のモデルを提示することを目的としています。

困難を抱える子どもを包摂する多重感覚発達支援環境の実証的研究:
日英米の環境比較(科研費:19K02614)

 英国,米国における多重感覚発達支援環境の調査事例を踏まえ,地域の学校園や発達支援事業所に在籍する困難を抱える子どもたちを包摂する多重感覚発達支援環境の実証的研究を行います。子どもたち本人による所感を踏まえ,国内でも実践可能で有効性がある多重感覚発達支援環境を提案し,地域の子どもたちや保護者のエンパワメントを目指しています。
 現在,複数の事業所との共同研究に着手しています。研究の一環で,2019年10月に,UCLA(University of California, Los Angeles:カリフォルニア大学ロサンゼルス校)を訪問しました。

 「困難を抱える子どもを包摂する多感覚を生かした活動」〔困難を抱える子どもを包摂する多重感覚発達支援環境の実証的研究:日英米の環境比較(科研費:19K02614)報告書〕が発行されました。


重複障害における生涯学習支援に向けた感覚を生かした活動の実証的研究:
日英比較研究(科研費:18K02442)

 「障害者の生涯を通した多様な学習活動の充実」(文部科学省,2017)が地域で求められています。特に重複障害のある方やお子さんは,中枢神経に起因する日常生活上介助の必要性より,地域住民やボランティアを介した学習支援が促進しにくい状況があるといえます。一方,特別な教育的ニーズに応じた教育が先行している英国では,学び方の違いに着目し感覚面も活用した多様な学習活動が地域で整備されています。この研究では,英国における感覚面も活用した先進的で多様な学習活動の調査を行い,重複障害のある方やお子さんの生涯学習支援に向けた感覚を生かした活動の実証的研究を生理学的指標に基づいて行っています。現在,複数の事業所との共同研究に着手しています。研究の一環でロンドン地区の学校園及びUCL(University College London:ロンドン大学)のUCL Centre for Inclusive Educationを2019年3月に訪問しました。

 「重複障害における感覚を生かした活動」〔重複障害における生涯学習支援に向けた感覚を生かした活動の実証的研究:日英比較研究(科研費:18K02442)報告書〕が発行されました。


『地域連携を基盤とする気になる子どもの支援』
地域連携を基盤とするグレーゾーンの子どもたちの支援:
日米比較を追求する(科研費:16K01870)報告書

 地域における気になる子どもの支援を行っている事業所関係者,保護者,研究者がそれぞれの立場で支援について論考を加えた報告書です。2019年2月開催のシンポジウムで,子どもたちの発達支援を様々な立場の人たちで議論した内容も収録しています。

報告書ご希望の場合には,高橋研究室へご連絡ください。

通常学校における多感覚を活用した指導方法に関する実証的研究:
(公益財団法人 日本教育公務員弘済会:本部奨励金)

 日本の通常学校の教室での学習形態では,一般的に「前を向いて静かに着席する」といった一斉授業の学習形態がとられ,その学習形態が効果的に実施されるために,ユニバーサルデザインが検討されています。
 一方,英国の通常学校では,協同学習や多感覚を活用した指導が行われ,時間割で明記されています。本研究では,日本国内の学校園で多感覚を活用した指導について実証的な研究を行っていきます。

多様な子どもたちを包摂する
スクールソーシャルワークのあり方について

 今日の学校教育では,教科指導だけではなく,虐待,障害,貧困,不登校など多様な子どもたちを包摂するために,子どもたちの生活や環境に働きかける「スクールソーシャルワーク」の知見が必要だと考えられます。
 現在,児童虐待における多職種連携,スクールソーシャルワークにおける発達障害の支援についてシンポジウムや講義DVDの作成を通して,スクールソーシャルワークのあり方について研究を行っています。

DVDご希望の場合には,高橋研究室へご連絡ください。

交通バリアフリーにかかる福祉教育授業モデル動画コンテンツの作成
(公益財団法人 交通エコロジー・モビリティ財団:ECOMO交通バリアフリー研究・活動助成)

 本研究では,地域で様々な人々が利用する交通場面を設定し,地域での生活に基づいた障害のある児童・生徒ご本人の声や意見を取り入れ,交通バリアフリーに係る福祉教育授業で使用できる短時間の動画制作を行いました。
 DVDでは,電動車いすを街の中で操作する肢体不自由のある生徒さんの声,発達障害のあるお子さんの送迎車両の乗車場面,内部障害のある学生さんの声などが収録されていますので,学校での福祉教育での導入部分や地域の事業所の研修などでも活用が望めます。

DVDご希望の場合には,高橋研究室へご連絡ください。

アニマルセラピーに関する研究

 動物と触れ合うことは,心理的な安定やストレスの解消,認知症の予防などにつながるといわれています。障害科学領域では,ブリーダーと連携しながらアニマルセラピーの研究を進めています。アニマルトレーニング施設での見学や演習も予定しています。