厚紙で作る極小型ブーメランの軌道

言語
日本語
教科
物理

作り方

学年 セカンダリースクール低学年(11~13歳)
単元 Practical Activityとして実施
時間数 80分
ねらい 飛行機が飛ぶ原理(ベルヌーイの定理)を理解したうえで,応用編としてブーメランが戻ってくることを自作し実験させる。様々な形のブーメランを作り実験を繰り返すことでブーメランが戻ってくる原理の必要条件を考えさせる。
対象概念 ベルヌーイの定理
必要な材料 ・厚紙(お菓子などの箱,ティッシュ等の箱など) ・はさみ ・ペン
教材の作り方 1.厚紙を横6cm、縦5cm程度の長方形に切り取る。あくまでも目安。
2.ペンで厚紙にブーメランの形を描く。描いたブーメランを切り取る。
3.切り抜いたブーメランをアーチ型(山型)になるように折り目をつける。
教材の使い方
授業の流れ
1.握りこぶしを作り、握りこぶしの甲にブーメランをのせる。ブーメランを端が少しはみ出るようにのせるとよい。
2.甲にのせたブーメランのはみ出した端を人差し指で強く弾く。
3.ブーメランが小さい軌道を描いて戻ってくる。
4.様々な形、折り目のブーメランを作成させる。
5.各自作成したブーメランや、実験結果をレポートにまとめさせる。
6.考察:ブーメランの軌道に関して、折り目の角度はどういう影響を与えるのか?ブーメランの形(星型、勾玉方etc)はどういう影響を与えるか?など自由に考えさせる。
指導時のポイント ・ベルヌーイの定理の理解が前提。
・工作自体は簡単なものなので、必ず生徒一人ひとり実験を探検させること。
留意点  
出典  
対象地域 セントビンセント
作成者・所属 青年海外協力隊員(セントビンセント) 青山将
コメント 本来の任国におけるカリキュラムにない実験である。しかし、任国では実験教育というものが極度に不足している。理科は暗記科目として板書主体の授業が行われている。
また実験器具も乏しいため、身の回りで作成できる簡単な実験器具が必要とされているのが現状。そこで、理科嫌いが多い生徒に理科工作を通じて”作って、遊んで、考える”という授業を行うようにした。このブーメランはその一例である。生徒の反応は上々であり、授業後自ら厚紙を集め自作する生徒もいた。
また、夏休みなどを利用して地元コミュニティーで開催されている子供のためのサマープログラムでも「Science Craft」と称して同様の工作実験を実施した。
対象年齢層は広く3~15歳、大人も含め皆、厚紙ブーメラン作りに没頭していた。
任国ではScience嫌いの子供を減らすために、Scienceをまず楽しむ段階からの普及活動が求められている。