令和4年度学位記授与式の動画配信について

2023年4月4日

各位

 令和5年3月17日(金)開催の令和4年度学位記授与式の様子は,
鳴教公式YouTubeチャンネルで,限定公開いたします。

 なお,視聴用URLの第三者への提供及び,配信する動画の録画,編集,再アップロードなどは,
お断りさせていただきます。

 

 また,学部生代表,大学院生代表による答辞の動画は一般公開いたします。

 学部生代表答辞 :https://youtu.be/8-OHK4vKHYk

 大学院生代表答辞:https://youtu.be/fEVBut41oBE

 

  尚、答辞原稿は以下の通りです。

学部生代表答辞 :https://youtu.be/8-OHK4vKHYk

答辞

 

頬を伝わる風が和らぎ、開花を待つ桜の蕾の息吹が感じられる季節となりました。このよき日に、私たち107名は無事卒業の日を迎えることができました。本日は、新型コロナウィルス感染拡大防止の状況の中、私たち卒業生のためにこのように心温まる式典をご用意くださり、誠にありがとうございます。また、ご多忙の中、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様、先生方に、卒業生一同、心より御礼申し上げます。

 

思い返せば、鳴門教育大学で過ごしたたくさんの思い出が、心の中によみがえってきます。

期待と不安を胸に、本学の門をくぐり抜けた4年前の入学式。慣れない履修登録に戸惑いながらも新しい仲間と協力した宿泊研修。ここで、大切な友だちと出会うことができました。夜遅くまで準備した文化祭。一人暮らしやサークル活動と、1年生はたくさんの「初めて」に挑戦しました。2年生の春、心細い自宅待機が続き、周りの人とつながることの大切さを感じました。感染対策をしながらも、指導案の書き方から始まった模擬授業では、理想の授業ができず悔し涙を流すこともありました。しかし、一緒に悩み考えることのできる仲間、温かく見守ってくださる先生方とより良い授業づくりをするなかで、学ぶことの面白さに改めて気付くことができました。3年生での教育実習では、子どもたちとの温かい関わりを通して、共に成長を喜び、先生になることを強く決意しました。不安も吹き飛ばしてくれるまっすぐで素敵な子どもたち、一人一人の個性を大切にされる先生方との出会いは一生の宝物です。そして、将来の目標に向け走りぬいた4年生。試験勉強では、焦りやプレッシャーに押しつぶされそうなときも、楽しくなる勉強方法を考え、励まし合い頑張る日々が、とても大切な時間でした。

こうして思い出の詰まった4年間があるのは、素敵な出会いがあったからです。学校教育実践コースの仲間は、得意なことや考え方が様々でも、違いを認め合うからこそ、互いを尊重でき、ひとつになることの良さに気付かせてくれた大切な仲間です。最後に全員で撮った集合写真には、そんなみんなの魅力があふれています。私が選択した国語科や家庭科コースのみなさんや先生方も、他コースの私をいつも優しく迎え入れてくださいました。そのことがとても嬉しく、居心地がよく、どの授業も本当に楽しみでした。ゼミでは、いつも笑わせてくれ、居場所になってくれる仲間、辛いときも嬉しいときも一緒になって泣き笑ってくださる、一生の目標である先生と出会い、大切な心を受け継ぎました。そのほかにも教育実習をはじめ、図書館司書や部活動、教員採用試験対策、たくさんのつながりで出会ったすべてのみなさんのおかげで、今の私があります。「頑張りをわかっているよ」といつも背中を押し、支えてくださった先生方、かけがえのない仲間に、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

そのような先生方や仲間との別れは辛くもありますが、本日をもって、私たちは、それぞれ新しい道を歩み始めます。これから先、道の途中、迷い立ち止まることもあるでしょう。しかし、鳴門教育大学で学んだ、強さと優しさを自身のちからに変え、様々な人との出会いや経験を大切にして、一歩一歩前進し、社会の一員として貢献してまいります。

 

最後になりましたが、今日まで私たちに数多くの温かいご支援、ご指導をくださいました佐古学長先生をはじめとする大学の諸先生方、附属学校園の先生方、職員の皆様、そして、いつも温かく見守ってくれた家族に心より御礼申し上げます。また、後輩の皆様方の今後のご健闘とご活躍を祈り、わが母校鳴門教育大学の益々のご発展を願いまして、答辞とさせていただきます。

 

令和5年3月17日

令和4年度

卒業生代表

学校教育学部 学校教育教員養成課程

小学校教育専修 学校教育実践コース

高重紗和

大学院生代表答辞:https://youtu.be/fEVBut41oBE

答辞

 

大学の桜のつぼみも色付きはじめ、高島の風も日に日に暖かさを増し、春の訪れを感じる季節となりました。

本日はご来賓の皆様、本学教職員の皆様の御臨席の下、このように盛大な学位記授与式を挙行いただき、誠にありがとうございます。佐古秀一学長先生からのご祝辞を賜りましたこと、私ども鳴門教育大学大学院第三十八期修了生   名一同、心より感謝申し上げます。

 

私たちは新型コロナウイルス感染症が流行する中、本学大学院へ入学しました。感染症拡大防止のため、活動の制限がある中でも充実した学びができましたことは、ひとえに先生方が熱心に指導してくださったからに他なりません。先生方のご厚情に、心から感謝いたしております。

 

本学には、教職の道を目指す者、教育や心理的な課題に取り組む者、そして私のように現職教員の立場で入学し、自らの教育力向上を目指す者たちが、国内外より集い、学んでまいりました。私たちは経歴も立場も異なりますが、子どもたちを育て、一人一人に寄り添い、共に歩みながら社会に貢献するという使命を胸に、日々研鑽を積んでまいりました。今、修了生それぞれが、入学から今日まで過ぎし懐かしい日々を思い出しながら、さまざまな思いが去来していることと思います。

 

私は養護教諭です。小学校の保健室では、自己肯定感が低く、不安に苛まれる児童を前に、自己の経験から受容的な態度を大切にして対応をしていました。しかし、まわりからは単なる「甘やかし」と捉えられ、もどかしい思いを抱えていました。そんな時、本学にはいじめなど学校における問題を未然に防ぐために、自己肯定感の育成などを実践する予防教育を全国で推進している心理・教育科学領域があることを知りました。経験則に基づく自己流のアプローチが学術的にはどのように説明でき、また修正されるのかを究めるため、本学での学びを希望しました。

 

修士研究では、自己肯定感を高める一歩として、子どもたちのコミュニケーション力の向上を目指しました。そして、その基礎である「あいさつ行動」スキルの向上を目的とした教育プログラムを開発し、小学校低学年を対象に介入研究を行いました。先生方のご助言や同輩からの励まし、何より子どもたちのあふれんばかりの笑顔に大きな力を得ながらプログラムの改善を重ねました。そして、科学的な教育効果が認められた際には、大きな喜びとやりがいを感じました。さらに私は、これらの活動を通して新たな知識が増えることに幸せを感じながらも、いつの間にか自分自身の自己肯定感が向上していることに気がつきました。入学前に比べ、多くのことへチャレンジできる力を培った今、研究の成果に関する学会発表にも挑戦する予定です。学校現場に復帰後も研究を継続しながら、子どもたちの健やかな成長に寄与できればと考えております。

 

また、本学で尊敬し合える仲間に出会えたことは私にとっての財産です。同じ領域の学友とはともに励まし合い、ディベートやTEDを模したスピーチ課題などにも取り組んでまいりました。そこで培われた未知を開拓する創造性と切れのある発信力は、今後の教員生活の基盤となるものと確信しています。また、授業で知り合った心理臨床コースの現職教員の方々とグループを作り、同じ目標に向かって勉強を教え合う中で交流を深めた時間は、私にとって夢のような時でした。心理学初学者だった私が公認心理師試験に合格することができたのは、領域の先生方のサポートをはじめ、仲間の支えがあったからだと思います。

 

多くの子どもたちにアプローチすることができる学校教育の力は無限です。今後の教員生活では、公認心理師の資格と養護教諭の職務の特質を活かし、心の健康教育を充実させるとともに、子どもたちの自己肯定感を高める多くの方途を探求したいと考えています。そのためにも、まずは全国の学校現場へ予防教育を広めるとともに、子どもたちへのあいさつ行動の促進などを通して、コミュニケーション能力の育成、ひいては「本当の自己肯定感」を育みたいと考えています。これからも大学院での学びを生かし、さらなる研鑽を重ねていくことをお誓いいたします。

 

最後になりましたが、学長先生をはじめ、親身にご指導いただいた諸先生方、職員の皆様、共に学んだ学生の皆さん、お世話になった全ての方々に、修了生一同、心より感謝申し上げます。そして皆様のご健康とご多幸、鳴門教育大学の益々のご発展を祈念して、答辞といたします。

 

令和五年 三月十七日

 第三十八期 修了生代表 

 学校教育研究科 人間教育専攻 心理臨床コース 心理・教育科学領域

 原口 さとみ

お問い合わせ

教務部入試課広報係
電話:088-687-6135