学長メッセージ 学生並びに保護者の皆様へ(IV)

2020年6月29日

「学部新入生研修会において、学生の皆さんに期待すること」

 

2020新入生合宿研修1

 学校教育学部新入生111名の皆さん、おはようございます。そして、鳴門教育大学へのご入学おめでとうございます。
 新型コロナウイルス感染症がパンデミック・世界的大流行となり、入学式が挙行できないという、本学始まって以来の事態となりました。さらに、授業はオンラインで行われ、やっと今週の月曜日(6月22日)から対面での授業が開始されました。そして、例年、この「学部新入生研修会」は入学式の翌日一泊二日で行ってきましたが、宿泊を取りやめ本日(6月27日)一日だけの研修会となりました。
 それでもこのような特別の形ですが、皆さんとお目にかかることができ、とても嬉しく思います。改めまして、ご入学、おめでとうございます。

 新型コロナ禍は収束したわけではありません、昨日、徳島県で久しぶりに感染者が出ました。66日ぶり6人目とのことです。まだまだ注意を怠ってはなりません。
 まさに、新しい生き方、働き方が模索されています。教育の世界においても、大きな変化の時です。皆さんがこの2ヶ月、体験したように、オンライン授業やICTを活用した新しい教育が、一気に加速し、現実のものとなりました。
 ノートパソコンやタブレットが当たり前のように使われる時代となり、それらを使いこなせるだけでなく、より積極的に活用できることが、教師の力量の一つとなりました。

2020新入生合宿研修2

 新入生の森下駿之介さんの入学式の宣誓の内容はとても素晴らしく、私は感動しました。ICTを教育現場に導入し子ども達の心のケアをするという各地の取組を紹介し、「子ども達の心に寄り添える臨機応変な対応ができる教員になりたい」と森下さんは述べています。
 今後、対面授業とオンライン授業を如何に組み合わせ、新しい学び方、新しい教育方法を築いていくか、この鳴門教育大学において皆さんと大学教員とが一緒になって考えていきましょう。

 教育においてそして人間関係において、新しいことだけでなく、変わらず大切なことがあります。
 それは、3密に気をつけながらも、大いに語り合ってほしいのです。例えば、この後の阪根健二教授の「教師ほど素敵な仕事はない!」を聞いて、どのように思ったのか、感想で良いのです、是非、話し合って下さい。
 このように話し合い、一緒に授業を受けたり、一緒に食べに行ったりして、徐々に気心が知れてくれば、お互いが相手を尊重し、深い話し合いもできるようになります。それは、教師としての力量と言うより、人間としての力量と言えるものです。

 教員養成大学の4年間はあっという間です。世界の多くの国では、教員養成は大学院の修士課程も入れて6年間が標準となっています。
 どうか、皆さん、焦らずに、しかし時間をあまり無駄にせず、4年間あるいは6年間で、心地よい対話のできる相手を見つけて下さい。

 最後になりますが、ご報告したいことがあります。
 皆さんご存じのように、鳴門教育大学では新型コロナ禍の影響で生活に困窮している本学学生のため、「緊急経済支援」を行うことにしました。そして、この5月中に、政府から10万円が支給される前に、354名に3万円を支給することができました。
 浄財をいただいた一般の方々、鳴門教育大学同窓会、鳴教後援会、そして本学の教職員の皆様に、「鳴門教育大学基金」の代表者としてこの場を借りてお礼申し上げます。
 学生の皆さんも、支援を受けたことを忘れないようにしてください。お金は大事ですが、「相互支援の輪」を大事にしてください。人間は独りぼっちじゃないこと、助け合って生きていることを忘れないでください。
 将来、家計に余裕ができたとき、困っている人に支援の手をさしのべて下さい。もちろんお金に限らず、できることで良いのです。
 例えば、7月6日12時30分から16時30分まで、大学会館前・食堂前で、献血を行います。私からも、是非、献血をお願いします。

 以上、皆さんに期待を込めてあれこれお願いしましたが、これで私の挨拶といたします。

 

2020年(令和2年)6月27日

鳴門教育大学長 山下一夫

 

アメリカデイゴ

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