学生,大学院生の皆さんへ 理事(入試・社会連携担当)メッセージ
遠隔授業,届いていますか?

鳴門教育大学では,5月16日から遠隔授業を行っています。学部生,大学院生の皆さん,遠隔授業は届いていますか?
皆さんは,鳴教の教室で授業を受け,仲間と合える日が来ることを待っておられることと思います。特に今年度入学された方は,その思いを一層強く持っておられると思います。
私たちは,そのような思いを強く感じつつ,皆さんの感染防止や安全な大学生活を確保するために,そして皆さんがそろってキャンパスでの学びと生活ができることを重視して,当面,遠隔授業で大学教育をお届けすることにしました。
すでに多くの大学で遠隔授業は実施されていますが,鳴教は特に次のことを基本方針として遠隔授業を実施することにしました。「全ての学生に鳴教の教育を届ける」ことです。遠隔授業に動画を多く用いた場合にはネットワークの容量がオーバーして止まってしまうことが考えられます。また皆さんの通信環境も多様です。そのようなことを考慮して,本学ではあえて動画の使用を抑制しています。そして皆さんが混乱しないように,Moodleを授業共通のプラットフォームとして用いることにしました。鳴教の教育を皆さんに確実に届けることを第一に考え,このような方式にしています。
皆さんは,すでにMoodleにアクセスして授業を受けておられることと思いますが,使い心地はいかがでしょうか?
さて教室での授業を期待していたのは,大学の先生方も同様です。教室で受講生と対面してその反応を確認しつつ授業を進めていくことが,これまでは当たり前でした。その当たり前ができなくなったのですから,先生方の戸惑いも大きかったのです。
しかし鳴教の先生方は,皆さんに教育を届けるべく,慣れない遠隔授業に懸命に取り組んでいます。「これで分かってくれるだろうか?」,「どのような工夫をすれば理解が進むだろうか?」,「ちゃんと受講してくれるのだろうか?」など,悩みつつ模索しつつ教材を作成しMoodleに乗せています。先生方同士で自主的に,遠隔授業の進め方や方法について検討しアイデアを共有しあうこともなされています。
私は,さまざまな場所で学んでいる受講生に思いをはせながら,遠隔授業に取り組んでおられる先生方の姿にしばしば接しています。そのたびに,鳴教の先生方を心強く感じています。
皆さんもMoodleの向こうで懸命に取り組んでいる先生方の姿をちょっと想像してみて下さい。
新型コロナ感染症は,学校教育にも大きな影響を及ぼしています。
子どもが来ることができない学校は,何をなすべきなのだろうか? 何ができるのだろうか? また,遠隔授業などの教育におけるICT活用の可能性と課題はどのようなものだろうか? などなど。
新型コロナの問題は,これからの学校教育を考える大きな契機となると思います。遠隔授業の合間に,このようなことも考えてみて下さい。
遠隔授業の受講について,相談したいこと,困ったことがあれば,Moodle上の「事務局からのお知らせ」から問い合わせができるようになっています。なお,Moodle上のページには,教務課全係が登録しているので,質問に対して即時に対応できる体制が作られています。
もうすぐ,皆さんとキャンパスでお会いできる日が来ます。くれぐれも体調の管理には留意して下さい。
2020(令和2)年6月3日
理事・副学長(入試・社会連携担当)
佐古 秀一