英語科教育コース

院生によるコース・分野等紹介を、インタビュー形式で紹介しています。

※収録当時の所属で記載しています。

 

高度学校教育実践専攻
教科実践高度化系
言語・社会系教科実践高度化コース
英語科教育実践分野
久保田 菜穂さん
上智大学 法学部出身
2021(令和3)年度入学

英語科教育コースでは,英語教育におけるカリキュラム・教材・指導法を開発するための理論的な基盤を修得することができます。また,本コースには小学校外国語教育や英語教育学,英語学などを専門とする先生方がいらっしゃり,様々な視点から指導を受けられます。先生方の講義を通じて,英語の言語的な面白さに触れたり,英語教育のこれからのあり方を考えさせられたりと,多くの発見があります。先生方だけではなく,院生同士で議論したり,現職院生から実際の学校現場の話を聞いたりすることもできます。先輩,後輩関係なく気軽に話ができるフレンドリーな雰囲気があるのは,英語科教育コースの魅力の一つだと思います。その他にも,年に1回,全員がTOEIC-IPテストを受験し,自分の英語力を確認したり,英検準一級受験者は,試験対策の講座に参加したりすることができます。

2022(令和4)年8月収録

  • 合格のための秘訣を教えてください。
  • まずは「大学院で何をしたいか」を明確にし,言葉にできることが大切だと思います。私は,学部時代は教育とは関係ない学問を研究していました。そこから「なぜ英語なのか」「どんな経験に裏付けられているのか」「その経験から英語教育を学びたいとして何に課題を感じるのか」「なぜそれが課題なのか」「その課題をどうしたいのか」など自分自身に問いかけ,「大学院で何をしたいか」を考えました。これに加え,英語での口述試験に備えて,英語での会話の練習をしました。当日は相当緊張していたので,納得できるようなやり取りはできませんでしたが,「大学院で何をしたいか」の核の部分はしっかり伝えるように努力しました。オンラインでの大学院の事前説明会も行っているので,聞きたいことや不安に思うことがあれば参加するのもいいと思います。
  • 英語科教育実践分野に進学した動機・きっかけは?
  • もともと,教育とは関係ない分野で進学しようと思っていました。しかし,研究室訪問をしたり,周りの影響を受けて就職活動もしたりして,「本当にこれがやりたいのか」「自分にできることなのか」など疑問が生じました。そこで,もう一度自分の今までの経験や強みなどを振り返りました。振り返りの中で,小学生の頃に父の転勤で数年間海外の英語教育を受け,帰国後に日本で英語教育を受け,子どもながらに双方の違いを感じていたことを思い出しました。また,もともと英語が好きで,塾講師のアルバイトで英語を教えていたこともあり,より相手にわかりやすく教えられる英語力と指導力を磨きたいという想いがありました。そのため,海外の英語教育と日本の英語教育を受けた経験を活かしながら,一から英語教育の理論を学び,実践によって力をつけ免許取得を目指し進学を決めました。
  • 入学しての本学の印象はどうですか?
  • 学部以上にいろんな人がいて面白いという印象を持ちました。社会人経験がある方や現職の先生など今まで関わってきたことのない方々に囲まれ,日々刺激を受けています。また,様々な地域の人たちが在籍しているので,言葉や文化の違いを感じることもよくあります。長期履修生1年目では,学部の学生たちと授業を受けることがほとんどのため学部生との交流もあり,院生とは異なる視点の意見を聞くことができます(※1)。様々な価値観に触れる機会があるので,発見の多い日々を過ごしています。
  • おすすめ授業科目について教えてください。
  • おすすめの授業科目は,「英語科教育論Ⅰ」です。私は,英語教育については素人だったので,本授業でその基礎,基本を学びました。中学校・高等学校英語科授業を実践するのに必要な基本的な,目的論や教材論,能力論,指導論などについて,専門用語を学んだり,それを用いて学校英語教育の現状や課題について受講生同士で議論をしたりします。免許取得のための必修科目ですが,院生の中には免許を持っている方や現職の方も受講,聴講しているので,改めて英語教育の基礎,基本を学びたい方にもおすすめの科目だと思います。
  • 大学院へ進学するメリットを教えてください。
  • 時間があることです。社会に出ていたら,自分に使う時間はほとんどなかったのではないかと思いました。時間に余裕があるので,自分と向き合ったり,自分の専門性を高めるための研究や,資格試験の勉強をしたりすることができます。反対に,時間がある分,悩みが生まれたり,不安に思ったりすることもあります。しかし,そうした時は,周りに様々な経験をしてきた先輩や同期がいるので相談にのってもらっています。大学の頃とは異なり,在籍している学生の年齢や経歴が様々なので,多様な見方・考え方に触れる機会があり,視野が広がり,大学院進学のメリットの一つだと思います。
 

                  

久保田さんの1年次前期(前半)の時間割(2021(令和3)年度)(※1)
時限
  情報メディアの活用   基礎情報教育  
教職論 基礎情報教育 英文講読   米文学史
人間形成原論   英語科教育論Ⅰ 教育課程論(校種間連携を含む)(後半)  
教育制度・経営論   ホームルーム   教育相談論
特別活動指導論 英語科教育論Ⅲ 学校経営と学校図書館    

集中講義:英文学史(学部授業科目)

大学院授業科目
学部授業科目
その他(長期履修学生支援センター講義)

※1 学校教員養成プログラム受講生のため1年次は学部開設教職課程科目を履修。