国語科教育コース

 

高度学校教育実践専攻
国語科教育コース
山口 万結さん
早稲田大学 教育学部出身
2023(令和5)年度入学

国語科教育コースの魅力は、理論と実践をバランス良く学べる点にあります。教材分析や教育法の研究だけでなく、模擬授業やフィールドワークを通じて、実践的な学びを深められるのが特徴です。研究内容をもとに目標を設定し、授業を実行。その後、フィードバックを受けて改善を重ねる一連のプロセスに丁寧に取り組むことができます。このように、じっくり授業改善について考えるプロセスを繰り返すことができるのは、大学院ならではの学びだと思います。さらに、国語科の先生方は親身に相談に応じてくださるため、自分の課題を掘り下げながら、実践と理論を行き来する学びを進められる環境が整っています。

2025(令和7)年2月収録

  • 合格のための秘訣を教えてください。
  • 国語科教育コースの受験において最も大切なのは、自分のビジョンを明確に持つことです。「なぜ教員になりたいのか」「なぜ国語科を選ぶのか」「自分は国語科教員として何を実現したいのか」といった問いにしっかりと向き合い、自分なりの答えを言葉にできる準備が、面接においても筆記試験においても最も重要だと感じました。文献を読んで国語科の現状を把握することも役立ちますが、それはあくまでビジョンを補強する材料や、大学院入学後の研究テーマを考える際に生きてくるものです。私は試験に向けて知識を詰め込もうとして文献をあさっていたのですが、実際に受けてみて、知識を詰め込むよりも、自分の思いを深め、将来像を明確に描くことが大切でした。なお、入試準備として読む本は、先生曰く、現状分析の文献よりも、小説や古典作品など、国語そのものへの理解や愛着を深められるものがおすすめらしいです。不安があれば、説明会などで色々先生や先輩に聞いてみるのが一番だと思います。
  • 本学大学院に進学した動機・きっかけは?
  • 大学入学当初は教師を目指していなかったものの、研究を進める中で国語科の教師になりたいという思いが芽生えました。しかし、出身専攻では社会科の教員免許しか取得できず、どこかで国語科の免許を加えて取得する必要がありました。通信教育での取得も検討しましたが、より実践的な学びを重ね、現場で生かせる力を養いたいと考えていました。出身校のカリキュラムは学問的な要素が強く、実践的な経験が不足していると感じていたことも、その一因です。そうした中で、この大学院の国語科教育コースの環境が自分に最適だと思い、進学を決意しました。地元ということも大きいです。
  • 入学しての本学の印象はどうですか?
  • 入学して最初に感じたのは、学生の人数がとても少ないことです。そのため、ゼミや授業では自分の興味や課題にじっくり取り組むことができます。また、人数の少なさからか、学生同士や教員との距離が近く、授業づくりや教材研究について悩みがあれば、いつでも気軽に相談できる環境が整っています。特に印象的なのは、発表や模擬授業の事前指導が充実している点です。授業の計画段階から具体的なアドバイスをいただけるので、不安を解消しながら実践力を高めていけます。先生方の豊富な経験や考えを直接学べるこの環境は、他ではなかなか得られない貴重なものだと感じています。
  • おすすめ授業科目について教えてください。
  • 「教職基礎力開発演習」は、必修科目ではありますが、特におすすめしたい授業です。この授業では、50分間の模擬授業を行い、その後に国語科の先生方全員と学生から具体的なアドバイスやフィードバックを受けることができます。模擬授業中は、国語科の先生方が全員並び、自分の授業を真剣に見てくださるという緊張感がありますが、それ以上に得られる学びが非常に大きいです。一時間半が自分のために使われるこの機会は、とても贅沢で貴重だと感じます。また、他の学生の模擬授業を見たり、それに対する先生や学生のコメントを聞いたりすることで、多くの視点から授業づくりを学ぶことができる点も、この授業の魅力だと思います。
  • 本学大学院への進学を検討している人にアドバイスをお願いします。
  • 教員を目指す方にも、現役の教員の方にも、本学大学院は魅力的な環境だと思います。教員採用試験に向けたガイダンスや面接練習が充実しているため、これから教員を目指す方は安心して準備を進めることができます。一方で、現場経験を持つ教員の方にとっても、自分の実践を振り返り、深める絶好の機会となります。授業やゼミでは、模擬授業や教材研究にじっくり取り組み、自身の課題を見つめ直す時間が確保されています。また、少人数制のため、指導教員や他の学生と密に議論を重ねながら、自分のペースで研究や実践を深めることができます。是非。
 
山口さんの1年次前期(前半)の時間割(2023(令和5)年度)(※1)
時限
  情報メディアの活用      
学校図書館メディアの構成 国語科教育特論 中等国語科教育論 国文学Ⅱ  
  国語学Ⅱ      
    HR    
読書と豊かな人間性 国文学 書写Ⅰ 語学・文学総合演習Ⅰ  

集中講義:「語学・文学総合演習Ⅲ(漢文学)」 「国語学概論(音声言語・文章表現を含む)」

通年講義:「書写Ⅰ」 「ふれあい実習」

大学院授業科目
学部授業科目
その他(長期履修学生支援センター講義)

※1 学校教員養成プログラム受講生のため1年次は学部開設教職課程科目を履修