「鳴門生徒指導学会」は、1991(平成3)年に、生徒指導に関する研究と研究者の協力を促進することを目的として設立されました。事務局は鳴門教育大学教職大学院「教職実践高度化コース」に置かれ、研究会・講演会等の開催や、機関誌「鳴門生徒指導研究」の発行を行っています。

生徒指導支援センターの研究活動は、鳴門生徒指導学会と連携しながら展開していくことになります。

1981(昭和56)年に開学した本学には、大学院学校教育研究科(修士課程)に学校教育専攻「生徒指導コース」が設置されました。鳴門生徒指導学会は、このコースの教員・院生を中心に設置され、現在に至るまで活動を続けています。

ちなみに、生徒指導コースは、「教育臨床コース」等への名称変更を経て、2008(平成20)年に、心理分野については修士課程における「臨床心理士養成コース」となり、教育分野については専門職学位課程(教職大学院)における「学校臨床実践コース」となりました。なお、学校臨床実践コースは、平成25(2013)年度の教職大学院コース再編により、「学校・学級経営コース」「授業実践・カリキュラム開発コース」と統合され「教職実践力高度化コース」となりました。

鳴門生徒指導学会の詳細については、http://www.naruto-u.ac.jp/course/clinical/naruto-top.htmlをご覧ください。

参考までに、鳴門生徒指導学会のこれまでの大会での講演・シンポジウムの主な演題と、機関誌の巻頭言の一覧をご紹介します。

鳴門生徒指導学会講演・シンポジウム等の主な演題

◆第3回(1993年・平成5年)
「今,日本の教育に求められるもの」  沖原豊(元広島大学長,日本教育会会長)
◆第10回(2000年・平成12年)
「教育改革の展開-心の教育の充実-」  溝上泰(鳴門教育大学長)
◆第13回(2003年・平成15年)
「学校における危機管理」  元村直靖(大阪教育大学教授)
◆第14回(2004年・平成16年)
「発達障害のある児童生徒に対する教育臨床的アプローチ」  橋本俊顕(鳴門教育大学教授)
◆第15回(2005年・平成17年)
シンポジウム「生徒指導・教育臨床コースを修了して~今後のコースに求めるもの~」
◆第16回(2006年・平成18年)
「『臨床心理学』のテキストをめぐって」  森谷寛之 (京都文教大学授 )
◆第17回(2007年・平成19年)
「いじめ問題の課題と解決への道-教師はどう対応すればいいのか-」  阪根健二(香川大学教授)
◆第19回(2009年・平成21年)
「被虐待の子どもに学ぶ-こころの問題への応用-」  二宮恒夫(徳島大学教授)
◆第20回(2010年・平成22年)
「今,あらためて“いじめとは何か”を問う」  森田洋司(日本生徒指導学会会長)
◆第21回(2011年・平成23年)
シンポジウム「東日本大震災での救援・支援活動から学ぶ」  フォーラム「生徒指導にスクールカウンセラーをどう活かすか?」
◆第22回(2012年・平成24年)
シンポジウム「教育現場におけるコラージュの理解と活用」
◆第23回(2013年・平成25年)
「大津いじめ事案の第三者調査委員会の調査を終えて」  桶谷守(京都教育大学教授)
◆第24回(2014年・平成26年)
シンポジウム「つながりを大切にする生徒指導-これからの社会と生徒指導-」
◆第25回(2015年・平成27年)
鼎談「学校におけるいじめ~その特徴と予防のための戦略~」
◆第26回(2016年・平成28年)
シンポジウム「いじめ研究の最先端~ピーター・K・スミス『学校といじめ』を読んで~」
◆第27回(2017年・平成29年)
講演「いじめ対応を考え直す時」「子どもの心と大人の知恵」
◆第28回(2018年・平成30年)
シンポジウム「生徒指導コースがめざしていたもの」

機関誌「鳴門生徒指導研究」巻頭言一覧

  • 創刊号(1991年・平成3年)「第1号発刊に寄せて」倉戸ヨシヤ
  • 第2号(1992年・平成4年)「生徒指導あれこれ」田中雄三
  • 第3号(1993年・平成5年)「生徒指導の確立をめざして」山下一夫
  • 第4号(1994年・平成6年)「やって,見て,考える教育研究の推進を」氏家治
  • 第5号(1995年・平成7年)「心のきずなを考える」七條正典
  • 第6号(1996年・平成8年)「論文指導について-現場のアイデアと大学の指導力-」森谷寛之
  • 第7号(1997年・平成9年)「人生に対して傍観者とならないために」冨士貴志夫
  • 第8号(1998年・平成10年)「楽しくなければ研究ではない」徳永悦郎
  • 第9号(1999年・平成11年)「生徒指導という言葉」阪武彦
  • 第10号(2000年・平成12年)「しつけの責任は誰に」藤枝博
  • 第11号(2001年・平成13年)「隣国・中国の幼児教育一瞥」淺野弘嗣
  • 第12号(2002年・平成14年)「指導とガイダンス」井上和臣
  • 第13号(2003年・平成15年)「二回生まれ」小坂浩嗣
  • 第14号(2004年・平成16年)「私の経験をもとに」葛西真記子
  • 第15号(2005年・平成17年)「生徒指導を回想する」今田雄三
  • 第16号(2006年・平成18年)「転換期を迎えた生徒指導」葛上秀文
  • 第17号(2007年・平成19年)「私と子どものふれあい」中津郁子
  • 第18号(2008年・平成20年)「孤独に生きた時間」吉井健治
  • 第19号(2009年・平成21年)「本当にこれでいいのか」兼松儀郎
  • 第20号(2010年・平成22年)「進化する学会をめざして」田中雄三
  • 第21号(2011年・平成23年)「少年鑑別所での経験」佐藤亨
  • 第22号(2012年・平成24年)「私と生徒指導」粟飯原良造
  • 第23号(2013年・平成25年)「水底に花を咲かせるために」末内佳代
  • 第24号(2014年・平成26年)「エビデンスに基づいた生徒指導」古川洋和
  • 第25号(2015年・平成27年)「生徒指導とこころ」小倉正義
  • 第26号(2016年・平成28年)「分けてしまうと魂を飛ばしてしまう」阿形恒秀
  • 第27号(2017年・平成29年)「『一生皆苦』に想うこと」中津郁子
  • 第28号(2018年・平成30年)「研究を続けるために」阪根健二