中根真美さんの「Z型椅子」。

今回の曲げ加工では曲げ材の強度が高まったため、その強度にチャレンジするようなデザインを
意図的に選んでみました。

実際に座面に重量をかけてみると、やはり人が座れるほどの強度は確保できませんでした。
しかしデザインや部材への改良へ具体的示唆を与えてくれる作品です。
形体的にはリートフェルトのジグザグチェアへのオマージュ的作品とも言えます。

当初、3mmの曲げ材を2枚重ねにすることを計画しましたが、接着が上手く加工できなかったため、
尾崎研究室の大学院生 新井野 拓 氏 の協力を得て、6mmと7mmの厚さの曲げに挑戦し、ようやく完成しました。

4枚の板を曲げ材だけで接合した形体で、それぞれの板は軽量化のために穴をあけてあります。

曲げ材と板の接合はやはりスリットによる形式です。

出来上がった姿が非常にシンプルで美しい作品です。

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