山本満代さんの「小物入れ」。

円筒形のボックスが2段、後方の軸を中心にスライドする仕組みです。

小さな角材を三本立て、上下に円形の板を二枚固定し主構造を作り、これに乾燥済みの曲材を接着して
円筒形の一つの容器を作っています。
円筒の上部に来る円盤にはD字型の開口部を大きく作ってあります。

これを上段用と下段用の2個制作しました。
これらの角材、板材もカツラ材です。

曲材は5mm厚のRT方向(繊維に対し横方向)のカツラ材を使用し、圧力釜で煮沸する方法で曲げました。
作品の主構造の円筒と同じ内径のジグをベニヤを重ねて作っておき、これに煮沸して柔らかくなった材を巻き付けて乾燥させました。


このジグの接着に一度失敗し、ジグ用の円盤材を大量に作り直す事となりました。大変でしたが、今となっては良い思い出です。

上段と下段は、ボルトとナットで回る余裕を残して固定してあります。
また蓋は、短い丸棒材を取り付け、これを本体に挿してスライドできる様にしてあります(蓋は取り外し出来ます)。

アイデアの基となった山本さんのデザインスケッチはこちらを御覧ください。

 

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