グローバル教育コース

院生によるコース・分野等紹介を、インタビュー形式で紹介しています。

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人間教育専攻
グローバル教育コース
国際教育協力分野
M.Tさん
早稲田大学 文化構想学部出身
2022(令和4)年度入学

本コースの魅力は、主に2つあります。1つ目は留学生とともに1日を過ごすことにあると思います。グローバル教育コース国際教育協力分野には、日本人を除いて約30名の留学生が在籍しています。出身はアフリカ、ラテンアメリカ、中東、オセアニア、アジアなどで、世界各国からその国の教育を背負ったスペシャリストたちが真剣に勉学に励んでいます。授業や日常会話はすべて英語で行われるため、英語の会話能力は2年間あれば飛躍的に向上すると思います。言語面について、コースの共通言語は英語ですが、留学生の会話を聞いているとフランス語、スペイン語、アラビア語、など様々な言語が飛び交っています。2つ目は様々な地域に精通する先生たちから、色々な教育的視点を学べることにあると思います。私の写真は、この夏のもので、日下先生が主催のインドネシアの大学との共同研究の発表の際の写真です。私は現在長期履修2年目ですが、この1年半の間に、ジャマイカでの算数教育研究、エルサルバドルでの現地研究、インドネシアの大学との共同研究、など様々なプログラムに参加してきました。先生は学生に対して本気で向き合ってくれる方ばかりで、こんな私でもこの11月に国際学会での発表を掴み取ることができました。

2023(令和5)年8月収録

  • 合格のための秘訣を教えてください。
  • 私はとにかく学部の研究と、大学院での研究に一貫性を持つことを意識していました。先輩の中にも、学部時代の研究の続きをしている人もいます。そのほかは、例えば「世界の教育ってどんなだろう」「世界で今何が問題になっているのだろう」といったような、日本を含めた様々な事象に対する知的好奇心を持って日々を過ごすことが重要ではないでしょうか。こういった考えをできている人は、それだけでいい受験勉強になっていると思います。またコースの共通言語である英語の話す能力を少しずつ鍛えておくと、入学後に楽だと思います。
  • グローバル教育コースに進学した動機・きっかけは?
  • 私は学部時代平和学を研究していて、暴力の根源を教育から見出すことに興味がありました。一方で教育には少し離れた学部時代を過ごしてきましたが、学部3年時あたりに将来のキャリアを考えた際、国際協力の中で教育を軸に研究をしたいと考えるようになりました。このような中で鳴門教育大学のグローバル教育コースの教授陣はJICAの教育専門家でもあること、実際に現地に渡航するプログラムがたくさん用意されていることを知り、国際教育協力の研究はこの大学が一番だなというきっかけから入学を決意しました。また徳島は私が生まれ育った地でもあるので、将来に教育という側面から徳島に対して自分自身を貢献したいと考えていたこともきっかけの一つになっていたと思います。そしてグローバル教育コースは分野に関わらず授業を取ることができ、今年国家資格になった日本語教師の資格も副専攻として取得することができることも進学のきっかけになりました。
  • 入学しての本学の印象はどうですか?
  • 私は小学校教諭免許取得を目指し長期履修生(3年間の在学)として入学しました。最初の1年間は小学校教諭免許に関わる全ての単位をできる限り取得するための1年間ですが、がっつり教職の世界に入っていくので、学部時代からのギャップを少なからず感じる瞬間もありました。しかし教職の世界の仕組みや、義務教育に感じていた数々の疑問が少しずつ解かれていくため、将来小学校教諭として働きたいと考えている私にとって、教職の現場をより自分ごととして捉えることができた、そんな年になったと思います。修士課程が本格的に始まった2年時からは、本当に毎日忙しくて、気づいたら前期が終わっていたというような印象です。この2年時からは授業でも留学生とペアになって統計分析したり、自分の研究を英語でプレゼンしたり、魅力的なグローバル教員養成プログラムがあったりなど、とても充実した修士課程を過ごすことができているため、きっとあっという間に卒業を迎えるんだろうなと思います。
  • おすすめ授業科目について教えてください。
  • 日下先生の数学教育協力研究は、算数・数学の国際協力の現場を学ぶことができます。例えば「(足し算などにおいて)世界にはなぜ一から数えてしまう児童がいるのか?」といったテーマや、他の留学生の国で算数や数学がどのように指導されているのか、各々のプレゼンを通じて知ることができます。その他には石坂先生の教育研究・調査の授業では、教育を研究する上で必要不可欠な統計分析を学ぶことができます。記述統計はもちろんのこと、T検定を学んだり、留学生にインタビューしあってコーディングマップを作ったりします。また、グローバル教育コースの中でも日本語分野の授業を私はとっていますが、宮部先生の言語習得・発達論は、言語を習得する過程についてを様々な観点から学ぶので、日本語教師の資格を目指していない人にとっても面白いと思います。
  • 本学大学院への進学を検討している人にアドバイスをお願いします。
  • グローバル教育コースに進学を検討している人は、きっと世界の教育や国際協力に関心があったりする人が多いと思います。他には、鳴門という日本の中でも田舎で自然豊かな場所であるにも関わらず、まるで海外に留学しているかのような日常を過ごすことができることにも魅力を感じている人がいるのではないでしょうか。これらの印象は正しくて、国際協力の教育分野の現場を学ぶことができることはもちろんのこと、「ここって日本だよね?」と感じる瞬間が多々ある、そんな日常を過ごすこともできると思います。ただ、やはり修士課程なので、自分の研究の軸はきちんと持って入学した方が、実りある2年間を過ごすことができると思います。グローバル教育コースは本当に自由に自分の研究テーマを設定することができます。選ぶ国も、分野も、言語も。私はボリビアの脱家父長制教育について研究していますが、先輩方は例えば外国につながる子どもを取り巻く環境を研究している人、スポーツを軸に研究している人、校長先生のマネジメント力を軸に研究している人、難民問題を研究している人など、本当に多様な先輩方がいます。きっと期待以上の修士課程を過ごすことができると思います。入試に向けて頑張ってください。
 

            

 1年次前期(前半)の時間割(2022(令和4)年度)
時限
      日本語教育法研究  
  石坂ゼミ 日本語教育学研究   国際教育授業開発
初等社会 数学教育協力研究   言語習得・発達論  
生活B       国際教育総合セミナー
日本語音声表現研究 教育研究・調査 主免事前事後指導(初等)   日本語文法研究
日下ゼミ(オブザーバー)        

集中講義:国際教育協力研究、国際教育協力演習、主面教育実習(初等)、ふれあい・附属校園観察実習(初等)

その他:課題研究Ⅰ

大学院授業科目
学部授業科目
その他