学生にとっての意義


 四国の文化アイデンティティの遍路を体験的に学ぶことができます。教員になろうとする者にとって,地域の文化を理解・尊重する態度は重要です。子どもの遍路ウォークへの参加は,学校や自治体と協働する力,プログラムを企画・運営する力を鍛えるチェンスとなります。当日は子どもを引率して歩くことにより,実践の場で指導力を磨き,子ども理解も深まります。以上の実践は,社会と協働できる地域の教育リーダーとしての教員資質形成に活きます。


 子ども・学校にとっての意義


 地域文化を活かした情操教育の意義をもちます。遍路は「歩き」と「お接待」に特色があります。子どもが地域の文化や自然と親しみながら歩き遍路を体験し,地域の方々とも交流する経験は,@自身を律し,やりとげる姿勢,A友人との助けあいの心,B地域の文化や伝統を尊重する態度を養う機会となります。学校が単独でこのような機会を提供することは大変です。教員志望の学生と一緒に,子どもにおけるいたわりの心や他者を尊重する心の育成を支援します。


 地域の方々にとっての意義


 地域には,地域の方々が大切に継承してきた文化もあれば,あたりまえの生活の中で忘れられてきた文化もあります。遍路地域「まるごと博物館」構想では,こうした地域文化を地域の方々と共に掘り起こすことで,一つは実在したその地域固有の歴史文化を継承・発展させる上での素材や筋道を提供します。今一つには,学生との交流により,何ものにも代え難い「人と人とのつながり」による共同,つまり本当の意味での活力を提供します。


                        

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