「先生になりたい」その夢を抱いて鳴門教育大学(鳴教大)に集まった、3人の学部3年生たち。
彼らが過ごした時間は、パンフレットに書かれている言葉だけでは伝えきれない、驚きと発見の連続でした。
小学校(技術)、中学校(数学)、幼児教育。異なるコースで学ぶ3人の先輩が、学びの裏側からプライベートな悩みまで、NGなしで語り尽くすスペシャル鼎談。受験生のあなたが一番知りたい「リアルな声」をお届けします。
どこにも書かれていない、ここだけの「鳴教Stories」。はじまりです。
入学してわかった「鳴教大の『実は......』」
教員就職率が高いことで知られる鳴教大。「真面目そう」「勉強ばかり?」そんなイメージを持っている人も多いはず。
でも、学部3年生の3人に話を聞いてみると、そこには意外な「発見」と、ここだけの「学びのリアル」がありました。
「教員になるなら鳴教!」―鳴教大を選んだ理由
西:僕がこの大学を選んだのは、両親が徳島で教員をしていて、その姿に憧れていたからです。県内で教員になるなら「支援が充実している鳴門教育大学がいい」という話を周りから聞いて、ここしかないなと。
大島:私はやっぱり「少人数教育」であることと、何より教員採用試験の合格率が高いことかな。子どもと関わることが好きで、ずっと学校の先生になりたかったから、この大学に入れば夢に一歩近づけると思って。
安福:私は地元だから車で通えるのと、先輩から「実習が多い」って聞いてていいなと思って。実は私、恥ずかしがり屋で人前に出ることが苦手なので、実践を通して自分の力を磨いていけるんじゃないかと思って鳴教を選びました。
入学して驚いた鳴教生の「リアル」
西:入学して驚いたことといえば、「卒業要件」に含まれている「自由選択科目」1かな。14単位くらいあって、それも上手く使って、自分の所属コース以外の教員免許が取れるっていう仕組み。
※1「自由選択科目」:卒業要件128単位に含まれる、必修・選択必修科目を除いた科目のこと。自身の興味のある科目を履修するほかに、所属する専修・コース外の教員免許取得に向けて必要科目を履修することも可能。
安福:幼児教育専修でも、幼稚園と保育士の資格、小学校二種免許は必修だけど、それにプラスして、みんな小学校の一種免許を取ってるかな。
大島:えー、みんなすごいなあ。私は「数学一筋」でいってる(笑)。
西:数学だけで卒業要件はいけるの?
大島:中学校教育専修に所属してるから、数学の専門的な必修科目以外もとってたら結構埋まるんだよね。あとは私も小学校の一種を取りたいと思っているから、西くんが言ってた自由選択科目をそこで補えるかなと思ってる。
あと、私は1年生の時から学校現場に行けることにも驚いたかな。
西:あー、確かにそれは早いよね。
大島:入学してすぐ、6月の『教職論』2の授業で実際に児童の前に立って授業ができたのは衝撃だった。1年から実習があるとは聞いてたけど、こんなにすぐに子どもと触れ合えるなんて思わなかったから、すごく良い経験になったよ。
※2シラバス検索ページ:https://lc-nue.naruto-u.ac.jp/lcu-web/SC_06001B00_21/init
安福:私はキャンパス内の「自然」に驚いたかな(笑)。
大島:確かに自然が多いと落ち着くよね。
安福:木がいっぱいで、昆虫もたくさんいて。最初は「なんでこんなに?」って思ったけど、幼児教育の授業で附属幼稚園や周辺の子どもたちが来たとき、その自然の中でたくさん遊べたんだよね。そのために、あえて多くの自然を残しているのかなって気づいたかな。
西:四季の変化を楽しめる、良いキャンパスだよね。
授業の「実は」―印象に残った学びの「リアル」
西:授業もユニークだよね。技術科コースは、新しい情報を常に取り入れるためにアンテナを張っておく必要があるから、先生たちも面白くて。学生と教授という堅苦しい関係じゃなく、対等にフラットな感じで楽しく話ができるのが魅力だと思う。
安福:私は『乳児保育』の授業で、実際に赤ちゃんのミルクを飲んでみたのが印象的。牛乳とは違って「変な味というか、思った味とは違う」って感じで(笑)。 離乳食も月齢に合わせて違っていて、柔らかいものから固形のものまであるんだよね。1年間でこんなに成長があるんだってことが離乳食からもわかって、すごく面白かった。
大島:数学コースは『幾何学』が大変だった。「なんでこんなのやってるんだろ」って(笑)。高校までみたいに計算するんじゃなくて、「定義・定理・証明」を通して論理的に理解していくんだよね。テストも証明ばっかりで、最初は大変だった。でも、幾何学の授業は『幾何学Ⅰ』『幾何学Ⅱ』『幾何学Ⅲ』『幾何学特論』まであるんだけど、やっていくうちに「定義・定理・証明」の必要性に気づけて、自分の中で苦には思わなくなったかな。結果的に、3年次後期からは幾何学担当の先生のゼミに入って、「定義・定理・証明」を体系的に考えるために勉強してます(笑)。
安福:結構、実践的な授業なんだね。実践的な授業といえば、ある授業で行った『遊びのポケット』も楽しかったな。近くの保育園にお邪魔して、手遊びとか影絵クイズをするんだよね。事前準備でスライドを作る時も、子どもが楽しいと思える音をつけたり、難易度を考えたりするのが難しくて。でも実際に行ってみると、子どもたちが「こんな感じ?」って真似し始めて、教えなくてもできちゃう姿に感動しました。
大島:私もスイミングのバイトで子どもと関わるから分かる!子どもの成長って嬉しいよね。
西:授業で学んだことが、そのまま子どもの反応や学習につながるというのはいいよね。
自転車・渡船・マイカー事情と、ナルトの休日
地方大学への進学で気になるのが「生活環境」。
車は必要?遊ぶ場所はある?先輩たちの赤裸々な「衣食住&アソビ」トークをお届けします。
1年次の交通手段―「渡船」を活用!?
安福:大学までの交通手段は何?私は実家から車で20分から25分くらいで通学してるかな。
西:自分は徳島出身だけど、実家から車でも1時間かかるから、大学から徒歩3分くらいのアパートに住んでます。一回寝坊しかけたことがあって、授業の10分前に起きたのに5分前には大学に着いてた(笑)。大学の近くに住んだらいいことがあります。
安福:実家から1時間もかかったら、やっぱりこっちに住みたくなるよね。
大島:私は大学へは基本的に自転車で通ってるかな。5分くらいで着くから、快適に過ごしています。1年次前期は免許も持っていなかったから、当時してた塾のアルバイトに行くときは「渡船」を使っていました。
安福:渡船便利だよね。
大島:そう(笑)。行きは船でいいんだけど、アルバイトが終わるのが夜の10時で、渡船の最終に間に合わないから、帰りは自転車で小鳴門大橋を渡って戻ってた。
西:それは遠いしハードすぎる(笑)。
大島:運動が好きだから苦痛には思わなかったかな(笑)。今は車を持ってるから、スイミングスクールのアルバイトに車で行ってます。
鳴教生の交通事情
安福:車の話題が出たので、2人は自動車免許はいつ取った?
西:僕は2年の夏休みに教習所の集中コースで取ったかな。3週間くらいで取得できたからすごく楽だった。教習所によっては大学まで迎えに来てくれる送迎バスがあって、1年の時に空きコマを活用して取る人も結構いたね。
大島:私は1年の時に夏休み・冬休み・春休みにかけて、地元に帰って少しずつ教習を進めて、1年の3月には取得できたかな。
安福:やっぱり車はあると便利だよね。1年のとき、野球部のマネージャーでは私しか車を持ってなくて。しかも軽自動車だから4人しか乗れなくて、6人で少し遠い商業施設に行きたいってなったとき、あとの2人は自転車で行ってた(笑)。だから遊びに行くなら車がある方がいいなって思う。ご飯屋さんは結構あるけど、ショッピングするとなるとね。
西:公共交通機関を使わずに、自転車でどこまでも移動する人が結構いるよね。
安福:そう、ほんとにすごい。公共交通機関といえば、汽車の切符とか現金のみで、交通系ICが使えませんよね。
西:今度バスでは使えるようになるらしいね。
大島:そういう不便さも徳島の魅力かもしれないよ(笑)。
安福・西:なるほど、県民には分からない魅力(笑)。
オフの日は意外とアクティブ!
安福:みんな県外に遊びに行ったりはする?
大島:関西圏は近いから行きやすい!USJも近いし、夏休みは車で姫路セントラルパークにも行きました。あと、私は野球観戦が好きなので、年に3、4回は甲子園に行ってます。甲子園までバスに乗って1時間半くらいで行けるんだよね。それと、実家まで車で2時間くらいだから、2ヶ月に1回は帰ってるかな。
安福:私も家族と野球観戦によく行くかな。あと、淡路島まで出かけることもあるね!
西:僕は車の免許が取り立てで、運転するのが怖いなというのがあって、県内で遊んでるかな。アニメとかゲームが好きなので、徳島県の「マチ・アソビ」っていうイベントには結構参加しています。コスプレやグッズ販売があって、同じコースの友達とよく参加してる。
それぞれの部活動―教育大学ならではのものも!
大島:部活動も楽しいよね。私は水泳部と書道部、教職自主サークル(旧おもちゃ王国プロジェクト)に所属しています。教職自主サークルは、教育系の大学に来たからこそできるサークルだと思う。
西:教職自主サークルは僕も1年生の時に所属していました。当時は、香川県にある小学校に行って、おもちゃ王国と連携した玩具を使った取組や、避難施設の設営をして消火体験とかをする機会があったね。
安福:私は野球部のマネージャーをしてるんだけど、今は会計としてお金の管理を任されてて。高校までは先生がしてくれていたことを学生主体でやるから、お金の管理とか収支報告書の作成とか、就職してからも役立つ経験になってると思います。
西:確かに。僕も今は書道部の部長をしてるけど、予算の範囲内で何ができるか、みんなと相談して決めることが多いかな。書道部は活動のメインが年に数回の展示に向けた作品制作なんだけど、春夏冬の3回くらいできたらいいなと思ってて。それぞれの季節に合った作品を、予算を踏まえて制作しています。あと、以前までは年2回だった展示会を、僕たちの代では年3回できたから、書道部としても成長できたかなって。
大島:先輩や後輩との縦のつながりも増えていいよね。部活動だけじゃなくて、所属コース内でも。例えば、数学コースは「全体会」とか「1・2会」っていうのがあって、みんなで球技大会したりご飯に行ったりすんだよね。入学してすぐ先輩方とこんなに関われるんだっていう嬉しさがあったな。これも少人数だからできることだよね。
西:あと、これから入学する人たちに知っておいてほしいのが、やりたい人同士が集まって部活動は作れるんだってこと。僕は大学で卓球部に所属したいと思ってたんだけど、入学当時に卓球部がなくて。でも今はサークルがあるらしいんですよ。やりたいことがあれば、仲間と一緒に部活動・サークルを作れるってことを知っておいてほしいなと思います。
朝まで指導案修正…それでも「先生」になりたい理由
教員養成大学のメインイベント「教育実習」。
正直大変な一面もあったと語る皆さんですが、その先で得た学びはとても大きいものでした。
実習で学んだ、教師の「リアル」なあり方
西:主免教育実習3は、正直大変でした。僕は小学校に行ったんだけど、担任の先生から「指導案は授業当日の朝まで見直すのが普通」と聞いて、衝撃だったな。
※3「主免教育実習」:3年次9月に行う、4週間の教育実習。自身の所属専修・コースに基づいて附属幼・小・中で実習を行う。なお4年次11月頃には「副免教育実習」として2週間の教育実習もある。
安福:ええっ、当日の朝まで?
西:そう。大学の模擬授業はもう少し準備に余裕があったけど、実習中は毎日授業があるから。ギリギリまで直して提出しても、「ここは子どもたちのために、もっとこうした方がいいのでは?」と訂正が入って、結局、授業をする朝にコピーして最終提出する、みたいな。同時進行で教材も作る必要があったり、どれだけ準備をしても想定通りにいかずに思い悩むことが結構あったりして。でも、授業が終わった後に子どもたちが「授業面白かった」とか「また受けたい」って言ってくれて、「やってよかったな。子どもたちのために次はどこを改善したらいいかな」といった意欲がわいてきたよ。
大島:私は子どもと関わることが好きだから、大変以上にすごく楽しかったかな。最初はとにかく自分から話しかければ子どもは心を開いてくれると思ってたけど、あまり関わってくれなくて。どうやったらいいか考えて、子どもの様子をよく見たうえで話しかければ、子どもから声をかけてくれることも増えました。あとは、子どもの様子を踏まえたうえで「褒める」ことに意識を向けたら、「この先生はこういう人なんだ」って受け止めてくれて。最終的には心を開いてくれて、授業中もたくさん発表してくれるようになったかな。
西:現場に出ると、授業以外の業務も本当に大変だよね。持ち回りで担任をさせてもらえる機会があるんだけど、僕が担任をした日、朝の提出物を集めたり、丸付けしたりしようと思ったら「友達に泥をかけられて嫌だった」と言いに来る子がいて、話し合いになって時間がなくなったり。
大島:うわあ、リアルだね…。
西:あと生徒指導も。子どもに嫌われたくなくて優しく注意してたら、担任の先生に「それではダメ。見ててね」って先生が交代してくれて。先生は厳しい言葉も使って、その子が納得するまで話をしていて、指導の難しさを痛感しました。
「できない」より「成長」を見ることの大切さ
西:あんまり想像できないけど、幼稚園での教育実習はどういうことをするの?
安福:4週のうち、1週目は担任の先生のそばで遊びを観察させてもらって、一部水遊びや読み聞かせをして、それ以外は子どもたちの興味や関心を引き出せるように指導案を考えるって感じでした。2週目以降は担任の先生がやってるみたいに、一日の流れを自分でして。子どもと一緒に朝のシール貼りをして、外に遊びに行き、片づけをして、絵本を読んで帰るっていう流れをしたけど、全然できなかった(笑)。でも先生方の様子を見て、それを少しだけでも自分のものとして盗めたところがあったのは良かったかな。
大島:実際、大変だった?
安福:実は、実習中、辛くて先生に「ぜんぜんできません」とか弱音を吐いたりするぐらい悩んじゃって。そしたら先生が「私も最初からできたわけじゃない。出来ない部分を見るのではなく、こうしたらもっとよくできるんじゃないかという、成長に目を向けて考えてみることが大事なんだよ」って。その言葉で、マイナスばかり注目するんじゃなくて、将来の自分に向けてもっとこうなりたいとポジティブに捉えて、できなくてもつらくても頑張っていきたいな、という意識を持つようになりました。
これからの大学生活について
西:1、2年生では理論中心の学びで、実習を通してその理論を現場で確かめたり、子どもたちの実際の生活を学んだりすることができました。残りの大学生活では、実習の経験を踏まえながら、理論と実践を繋げて学びを深めていきたいなと思います!
安福:ゼミの先生に「空いてる時間にボランティアやアルバイトをして、子どもと関わる機会を増やすように」と言われたこともあって、来年の実習までの間に子どもたちと接する時間を持ちたいと考えてるかな。実習で学んだことを忘れないよう、ボランティアやバイトを通じて子どもたちの興味を観察して、楽しめる活動を考えていきたい。あと、子どもへの声かけが難しいと感じているので、分かりやすく短く伝える工夫をして、実践していきたいなと思う!
大島:サークルでの経験から自信があったものの、実際に実習で教壇に立ってみると、専門的な知識や全体を見ながら授業を進める実践力が足りないことに気づいたから、今後は大学生活でその部分を改善していきたい!教材研究を進め、なぜ小学校と中学校で教え方が異なるのかについても深く考えていきたいかな。あと、実習で行った授業では、自分の教えたいことに集中し過ぎていたので、これからは子どもたちの様子を見ながら、目的を持って進める授業づくりも考えていきたいです!
最後に、これから受験するみなさんへ
西:鳴教生へ踏み出す一歩は、未来の教師としての確かな歩みにつながります。みなさんを応援しています!
大島:鳴教大には、仲間とともに夢に向かって進める毎日があります。楽しい大学生活がみなさんを待っています!心より応援しています!
安福:みなさんが本学で充実したキャンパスライフを送れることを心から応援しています!