原麻子さんの小物入れ。五重塔の頂上を飾る装飾に似た形態になりました。

当初のデザインでは5つのケースは連なっていて、
各々の部分をあける時に上の段以上のユニットをスライドさせる形になっていましたが、
中央の円柱軸とそれを支える低部にかかる負担が大きくなるため、また形も面白いために変更しました。

アイデアの基となったデザインスケッチはこちらを御覧ください。

トップを飾る木製の球は既製品です。ボール盤で穴をあけ、セットしました。

以下の写真でもわかるとおり、それぞれの階層の底面をなすシナベニヤ材と円柱軸との接点は、
構造的強化を狙って小さな補強用チップを上下から挟んでいます。

作者はそれぞれの形に意味合いを持たせています。

一段目は「ハート」。

二段目は「雲」。

三段目は「しずく」。

四段目は「花」。

 

最下段は「葉(四葉)」。
「空から雨が降りて地に落ち、花を咲かせる。一番上のハートは生命をさす。」
とのことです。

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