鳴門教育大学大学院
芸術系コース(美術)
Naruto University of Education Graduate School
Department of Fine Arts Education
URL : www.naruto-u.ac.jp/%7eart/index.html
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ようこそ 芸術系コース(美術)へ!
芸術系コース(美術)には以下の6つの領域があり、それぞれ懇切丁寧な指導により、方法論や技法、コンセプトに関する基礎に重点を置き、技術的な初心者に対してもじっくり指導していきます。また、4つの実技領域は修了作品制作により修了できます。一方、美術教育学と美術史・芸術学の領域は修士論文を作成しますが、作品制作の必要はありません。どの分野を選択しても、落ち着いて深く専門の研究を進めることができます。(当然、実技分野でも制作と論文を共に仕上げることもできます)学部で開設している授業も受講して単位をとれますし、博士課程の進学希望者には計画的な指導を行います。
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<絵画>
絵画を専門とする領域では150号前後の作品制作スペースがあなたを待っています。
自由にのびのびと制作を進め、公募展などに入賞・入選する者も多くいます。
<彫刻>
彫刻を専門とする領域では、主に塑造と石彫及び木彫に対応しております。
近年では、オブジェ的なコンセプトを重視した制作を行うなど、従来の彫刻ではとらえきれない表現に挑むゼミの学生がでてきております。
また、彫刻のコンクールにおいて、入選及び入賞する者もおります。
<デザイン>
デザイン領域では、グラフィックデザインの他、イラスト・映像などにも対応しています。
最新のパソコンを研究室や情報基盤センター端末室で利用可能な他、写真撮影スタジオ、簡易な木工設備もあります。
<工芸>
工芸領域では特に陶芸を専門とします。
排水設備などを完備した専用室内に電気炉4基を備え、
ハイレベルな作品にも十分対応できます。
<美術教育学>
美術教育学の領域では、造形遊びや鑑賞教育等の開発や、カリキュラムの立案など実践的かつ具体的な研究が行えます。
また、研究会や学会での発表の方法を学び、修了後に役立てることが可能です。
<美術史・芸術学>
美術史・芸術学を専門とする領域では、幅広い年代から美術の歴史を研究し、人間の創造の歴史をダイナミックに探究できます。
また、造形のみならず文化全体を俯瞰して研究することができます。
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教員紹介
小川 勝 教授 美術史・芸術学専攻
西ヨーロッパ・東アジア・南アメリカを主なフィールドとして、先史岩画面の年代決定と様式展開
の研究をしている。造形芸術一般の空間性についても現象学的方法により考察を進めている。
また、民族芸術その他を参照例にしつつ近現代美術における個人の絶対性を批判的に論じることにより、
共同制作など来るべき芸術のあり方を理論的に提起している。大学院では芸術学研究等を担当。
栗原 慶 准教授 工芸専攻 専門分野は陶芸(磁器)
工芸として機能と美しさが調和した器を念頭に置き、轆轤成形を中心に石膏型成型、鋳込み成型等
を併用し制作発表している。
また、素材としての磁土の特徴を活かした表現研究と、青白磁の釉薬研究を行っている。
大学院では、工芸制作研究、陶芸制作演習を担当。
鈴木 久人 教授 絵画専攻
油絵具およびアクリル樹脂絵具をおもな材料とし、和紙や生地など複数の素材をコラージュする
ミクスト・メディアでの抽象絵画表現の実践と研究を行っている。また、実制作をもとに
現代美術における表現と素材の関係、支持体を含むそれら絵画材料と技法の研究を進めている。
制作発表は、個展・グループ展を中心として行っている。大学院では油画制作演習を担当。
内藤 隆 准教授 デザイン専攻
主にグラフィック・デザインの造形・表現研究、及びデザイン的観点からのコミュニケーション・造形に
ついて研究を行っている。 また、木材造形及び映像メディアについての教育研究も並行して進めている。
大学院では映像デザイン演習とデザイン制作研究を担当。
野崎 窮 教授 専攻領域は彫刻
主に石彫制作を中心に研究を行っている。近年では地元の海岸で収集した流木を使い、
大がかりなインスタレーションによる制作も行っている。
大学院の授業では彫刻制作研究と石彫制作演習を担当している。
山木 朝彦 教授 美術教育学専攻
研究成果をもとに、美術科教育方法研究、美術科授業研究を担当。
各種の教育文献・資料などを調査・分析し、美術教育の理念と実践的方法論について、教育思想史的観点
から研究している。特にヴィクター・ローウェンフェルド、ハーバート・リード、日本の創造美育運動など
個性に基づく美術教育論について継続的に研究している。美術科教育学会、大学美術教育学会等に所属。
山田 芳明 准教授 専門は美術科教育学
最近は、図画工作科や美術科における授業に関する教師の力量形成を中心に研究している。
そのほか、教材開発、指導法など、実践による知見に基づく研究をしている。
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本コースの各分野の教員は、
学生が取り組む作品や論文の指導にあたって基礎力の育成に努めています。研究の方法論の基礎や 上必要となる技法やコンセプトについて、時間をかけて学生と話し合うことによって、作品や論文の質的な向上を共に図ります。そして、個性と創造力を発揮する方法を共に考えます。このようにして修得した基礎力は、修了後も研究や制作を支える確かな力になるでしょう。
環境はどうでしょうか?美しい自然に恵まれた大学ですが、いわゆる田舎です。しかし街の喧騒に邪魔されること無く、制作や研究に没頭するには最適な環境だといえるでしょう。藍染め、大谷焼、人形浄瑠璃、阿波踊り等、創作の刺激となる伝統文化にも恵まれています。少し足を伸ばせば,陶板による西洋複製画を展示する大塚国際美術館があり、現代美術の宝庫ともいえる徳島県立近代美術館は、美術教育・美術史・各領域の制作研究にとって貴重な存在です。
これから大きな飛躍を望むみなさんに、わたしたちは自信を持って本コースをお勧めします。
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<修了生の言葉>
!!<ここの言葉は自分で書いて下さい(分量は現在の半分程度でも構いません)。
留学生の方は、日本人受講生に文章をチェックしてもらって下さい。顔写真も各自で撮影して下さい。
他のコースの方は、大学院パンフレットやコースのWebページから文章などを参考にしてみて下さい>!!
私が鳴門教育大学の大学院に入学したのは大学卒業後,一度民間企業に勤めてからです。それまで教師という職業に興味はあったものの,「教員免許を取るのって大変そう」「教員採用試験なんて難しくて受からないだろう」といった考えから,なかなかはじめの一歩を踏み出せずにいました。
本気で教師を目指そうと決意し大学院に入学したのは26歳の時です。授業を受けるのは数年振りでしたので,教員免許の取得も教員採用試験も決して易しいものではありませんでした。しっかりと作品を制作することも久しぶりで,日々の制作に行き詰ったこともあります。それでも最後まで頑張って乗り切ることができたのは,教師になりたいという思いがあったのはもちろん,美術と教職の両方とも熱心に指導していただける先生方と,一緒に頑張ってくれる仲間がいたからです。
「美術作品を制作研究したい」「教師としてのスキルを高めたい」「切磋琢磨し合える仲間がほしい」そういったあなたの思いに,鳴門教育大学の芸術系コース(美術)はきっと応えてくれることでしょう。
なにかをはじめるということに,遅すぎるということはないのではないでしょうか。
修士課程3年(長期履修生) 栗田 功一 (2016年3月修了)