高橋和巳氏(高松市立弦打小学校)
- 高松市では、高松市の小学校水泳記録会を行っている。市内42校と県立の盲学校が参加している。これに向けての練習が全ての学校で行われている。ただし、実施の内容はバラバラで、体育教師1人でやっているところもあれば、学校の教員1年生から6年生のまでの男女関わらず参加しているところもある。
- 水泳の苦手な子に対する特別指導について、いろいろな事情はあるけれど、実施している学校のほうが多いと思う。学校独自の評価基準というかこれに参加するための評価基準を設けて、高学年だけ実施とか、低学年のうちに実施とかいろいろあって、市で集まったときに話題にある。こちらのほうも沖田先生のデータのように、積極的に参加している先生と、おまかせしますという先生に分かれていると思う。
- 臨海学校についても、水辺活動に入ると思うが、高松市内に屋島少年自然の家があり、小学5年生で利用するシステムになっている。五色台という山に施設が1つあり、半分は海、半分は山に別れて数年で交代という暗黙の了解ができている。傾向としては海では様々な水辺活動ができるということで、子どもには海に人気がある。教員のほうには山に人気がある。
- 水泳に関する取り組みは、学校週5日制のために減少傾向にある。プール開きは実施しないという学校が多数ある。
- 水泳に関する授業研究について、水泳に関する研究会は高松市ではここ10年間行われていない。研修のレベルでも採用になって行ったのは2回だけ。しかも、その2校も県の体育指定学校が夏休みの県レベルの研修会のときに行ったもの。提案発表は行われているが授業研究が少ない。
- 学校レベルの授業研究(教科や総合学習)は多数行っていると思うが水泳についてはほとんどないのでは
- 沖田先生のアンケートにあるように子どもは水泳が大好き。水泳の授業に関しては、プール開きは減っているとあるが、プールにきれいな水が入った時点で子ども達は「今度から水泳だ。」という思いがあって体育で水泳をしなかったら小学校ではブーイングはしょうがない。授業時間は、マットはしなかったが水泳はしているというように、比較的時間を確保しやすい。しかし、内容には差があり、大きな大会に評価基準を設けて取り組まないといけない。そうでないと、ただ水になれ親しんだだけになる恐れがある。
- 近年、記録会の練習に参加する子どもが減ってきている。その原因は、保護者のほうが自分の子どもは水泳の選手にする気はないんですという理由で参加しないところがある。教師のほうは、記録会の練習なのだけど将来水泳の選手にしようというつもりでおこなっているのではなく、永力向上と生涯スポーツにつながったらいいなという思いから行っている。こういう安全教育としての水泳を前面に出すと納得してくれる。学校の授業の中でもこういった安全教育としての水泳が前面に出てきたらいいなと思う。