アナログコンピュータ 展示のパネルは1975年頃に使用していたアナログコンピュータのプログラムボードである。 現在は本体を廃棄してしまったため正確な数値は不明であるが,全体の重さは100kg前後あったと想像され,木製の実験台が長年の利用で歪んだほどであった。 アナログコンピュータは現在のディジタルコンピュータとは異なり,計算結果はオシロスコープに表示される。 通常はX座標とY座標を軸として計算結果を時間的に繰り返し表示し,結果を持続表示させる。 展示物の配線接続は,sine波形のプログラムとなっている。 正弦波関数は,2階微分すると元の関数の負の値になるため,次式が成立する。 (d/dy)(d/dy)f(t)=-f(t) これは2階積分すると負の値になることを意味しており,演算結果を積分器に2回通し,途中で-1を掛けると上式が成立する。 展示物の左下の部分が-1を掛ける演算で,中央部分が2個の積分器を通過させている演算となる。 このように,アナログコンピュータではパネル配線によるプログラミングが行われていた。