短期派遣専門家としての技術移転活動(3)

指導科目: IT訓練認証制度の開発(コースC改良)

派遣期間: 2004年 2月15日~ 3月 4日

派遣先: バンコク


技術移転の概要:

タイ王国教育省において本プロジェクトの現状と今後の研修計画の立案に関連する助言を行うとともに,IT訓練認証制度におけるコースCの開発と改良を行う。2003年10月から12月に実施した鳴門教育大学のおけるカウンターパート(C/P)研修において加筆・修正したコースCのテキスト,並びに,講習用資料などに基づき,教育省EMISC内のバンコクセンターにおいてコースCの実施準備に伴う全体研修を行うとともに,コースCの研修内容,教示方法,実習形態・方法などについて技術移転する。さらに,2004年5月を予定しているコースCのテストランの実施準備を行う。

技術移転活動の総括:

今回のIT訓練認証制度の開発(コースC改良)に関する技術移転では,(1)コースC全体研修と準備方法,(2)コースC用テキスト,プレゼンテーション,指示書の加筆・修正,(3)コースCの実施準備にかかる教示装置の設置,の3つを実施した。

(1)については,C/P17名,JOCV5名に対して,鳴門教育大学で研修を受けたC/P5名がそれぞれの担当箇所を講習する形態をとった。60時間分の研修を8日間で実施したのにもかかわらず,平均参加率91%とC/Pのモチベーションの高さがうかがえた。本研修により,参加者全員がコースCの全容を把握できたものと推測される。しかし,C/Pの技術的な知識不足から,説明不足,理解不足な点も目立ち,度々詳細に内容を解説する必要があった。また,理解が難しいといわれているネットワーク・プロトコルなどの講習では,玉やペンなどを使った演示による教示方法も技術移転した。

(2)については,執筆担当者ごとに,該当箇所を加筆・修正し,2 March 2004 VersionとしてCD-ROMを作成した。

(3)については,コースCの実施では,最大4台のPCを利用することがあるため,切り替え器の活用方法を技術移転するとともに,円滑に設置作業を行えるように技術移転した。


技術移転活動の様子:

(1) 教育省バンコクセンター

コースCを実施するために5台のPCスクリーン,キーボード,マウスを切り替え可能な機材を導入しました。(接続図PDF) この装置は,受講生用PCの操作を受講生と講師の両方から排他的に可能とするもので,特にファイヤウォールの実習時(4台のPCを使用)に威力を発揮します。

コースCの全体研修(C/P,青年海外協力隊員)

LANケーブルの製作実習

ファイヤウォールの構築実習のためのLAN接続の変更作業

 

ファイヤウォールの構築実習

コースC実施の可能性を探るためのディスカッション


修正日:2004. 9.22