【プレスリリース】大都市名古屋の城跡や神社でニホンタンポポの種は飛ばなくなるよう進化した

2026年1月14日

鳴門教育大学大学院学校教育研究科の田川一希准教授らの研究チームは、愛知県名古屋市の都市部に残る城跡や神社といった歴史的遺構に自生するニホンタンポポで、冠毛が小さくなる進化が起きていることを明らかにしました。
本成果は、都市の孤立した環境で植物の種子散布形質が減退することを示した世界で2例目の報告であり、ダーウィンが海洋島において成り立つことを提唱した「風仮説」を都市環境に拡張したものです。

本研究成果は、2026(令和8)年1月14日にロンドン王立協会発行の生物学の国際学術誌「Biology Letters」で掲載され、アメリカの科学誌「Science」のWeb版でも紹介されました。
 

 

論文

Reduced seed dispersal potential in dandelions isolated within urban historical sites

 

著者

Kazuki Tagawa, Sae Fujiki, Mikio Watanabe
田川一希(鳴門教育大学:責任著者)・藤木早恵(愛知教育大学)・渡邊幹男(愛知教育大学)

 

研究のポイント

  • 都市の歴史的遺構(城跡や神社)に生育するニホンタンポポでは、郊外に比べて冠毛が小さくなっていた。痩果(中に種子が入っている)の大きさには違いがなかった。
  • 冠毛の縮小は、生育に不向きな都市部へ種子が散布されることを防ぎ、「陸の島」である歴史的遺構にとどまる適応進化の結果である可能性がある。
  • 都市の歴史的遺構の集団では、遺伝的多様性が大きく低下していた。孤立環境での繁殖が続いた結果、長期的な個体群の存続にリスクが生じている可能性が示唆された。

 

プレスリリース資料

プレスリリース資料.pdf(1MB)

 

『Science』掲載ページ

https://www.science.org/content/article/urban-dandelions-have-evolved-stay-close-home-s-bad-news

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