海外研修報告

『学会:学校における科学(A Science of Schooling)』と

Fred. S. Keller School

 5月1日から3日までニューヨークで行われた『学校における科学(A Science of Schooling)』という学会に参加してきました。これは、Fred. S. Keller School の十周年記念に行われたもので、学校教育における行動分析学的アプローチに焦点をあてた大会でした。

 Fred. S. Keller School(以下、ケラースクール)は、ニューヨークの郊外、Yonkersという街にあり、ニューヨーク州から障害児教育の学校として公認された私立学校です。ただし、not-for-profit。つまり利益をだすことは認められていません。コロンビア大学のGreer博士を中心とした行動分析家が始めた学校で、その名前は、もちろん、スキナーと並んで行動分析学の創始者的存在であるケラー博士に由来します。今回のニューヨーク訪問で一番驚いて感動したのは、この学校についてです。子どもだけでなく、教師、スーパーバイザーまで、この学校で繰り広げられるほとんどの行動が行動分析学的にマネジメントされているのです!学校教育全般に行動分析学を適応するこの方法論は、CABAS(Comprehensive Application of Behavior Analysis to Schooling:カバスと読みます)として確立されており、ケラースクールだけでなく、幼児を対象にしたBabies Prep School、グループホームも併設し、青年以上を対象としたMargaret Chapman School、そしてなんと公立の小学校の障害児教室にも導入されています。これはCoop-Cityという巨大な公団住宅(低所得者のために政府が提供する団地みたいなもの)にあるP.S. 176という学校で、70人いる障害児のうち25人がCABASのサービスを受けています。ケラースクール、そしてCABASについては後述するとして、まずは大会のハイライトからご紹介しましょう。

オープニングアドレス:S.W. ビジュー

 応用行動分析学が学校へそしてコミュニティへ入っていくきっかけをつくった先駆者の一人であるビジュー博士ならではの歴史的な講演でした。実験条件を厳格に統制するために当初はトレーラー(キャンピングカーみたいなやつ)に実験室を設定し、学校やら施設やらに運んで実験をしていたそうです。個人的には、とても素敵で知的な奥様とお話しできて楽しかったです。

Juniper Gardens Research Group:C.R. グリーンウッド

 カンサス大学の応用行動分析学の人たち(Baer, Wolf, Risleyら)が中心になって25年以上も前に始めたプロジェクトが、応用行動分析学を使って障害児や勉強の遅れた子どもを助けるこのプロジェクトです。これまでに7000人以上の子どもが参加し、1200人以上の教師をトレーニングしてきたというから驚きです。それでも最初は教会の地下や飲み屋の2階に部屋を借りた小さな塾からスタートしたというのです。ちなみにこのお話しは「行動分析学入門」の11章にでてきます。

 成功の鍵は学問という「象牙の塔」にこもらずに地域の人と根気よく協力していくことにあると感動させられました。ポスドクを募集しているそうですから興味のある人はぜひどうぞ。Juniper GardensについてはAmerican Psychologistに参考になる文献があります。

*Greenwood, C.R., et al. (1992). Out of the laboratory and into the community: 26 years of applied bahavior analysis at the Juniper Gardens Children's Project. American Psychologist, 47, 1464-1474.

応用行動分析学は求められている:S. グレン

 ノーステキサス大学は世界で唯一「行動分析学部」が存在する大学です。そのリーダー、グレン博士の講演で印象深かったのは、行動分析学を実践できる人材が極端に不足しているという報告でした。ヒューマンサービス(障害児教育や福祉、医療など)の分野では、年々、採用条件に応用行動分析のスキルを明示した公募が、卒業生の数を上回る勢いで増えているということです。確かにメーリングリストなんかでもこうした公募がよく送られてきます。日本ではうらやましい限り...とばかりは言ってられないと思いました。

直接教授法の威力:C. L. ワトキンス

 カリフォルニア州は移民が多く、英語が母国語ではない子どもがたくさんいます。経済的に不利な家庭の子どもはどうしても公立学校に入れざるをえないから、そういう子どもは貧困地域の公立学校に集中しがちです。ワトキンス博士が学校コンサルタントとして働き始めたその学校には、なんとのべ20以上の異なる母国語を持つ子ども達が通っていました。そしてその学校の標準テストの平均点は週平均よりもはるかに低いものでした(ちなみに全国的には、カリフォルニア州の平均は最下位だそうです)。ワトキンス博士は先生方と相談の上、効果的な教授法として直接教授法(Direct Instruction)を導入し、算数や読み書きなど、標的とするほとんどの分野で成績が向上したことを報告していました。

シカゴでは行動分析学が救世主:K. ジョンソン & T.V. J. ラング

 財政悪化に伴って行政改革を進めていたシカゴの知事は、最初、教育の予算を削減しようとして教育省にプロジェクトチームを送り込みましたが、そこで眼にしたのは都市の貧困地域にある学校の圧倒的な成績の低さでした。お金の問題が絡んできますから、効果が実証されていて、コストが低く、しかもすぐに導入できる介入はないかどうか検討が始まりました。そしてプロジェクトチームが眼を付けたのが、行動分析学をベースにしたPrecision Teachingを使って成功していたMorningside Academy、そしてMarcom X Collegeでした。プロジェクトチームは公立学校に務める教師を再トレーニングすることをジョンソン・ラング博士達に依頼しました。今ではPrecision Teachingが20の公立学校に導入され、効果を上げています。発表では、半年で数年の成績の遅れを取り戻すというデータを示していました。気をよくしたシカゴ市長は一気に300の学校に導入して欲しいと要望しているようですが、人員の不足と急速に大量に始めることによるサービスの質の低下を恐れて断っているそうです。今年ABAに参加しにシカゴへ行かれる方はぜひ見学してきたらいかがでしょうか?ジョンソン・ラング博士らの論文もAmerican Psychologistの特集号に載っていますから、興味のある方はどうぞ。

*Johnson, K. R., & Layng, T.V. J. (1992). Breaking the structuralist barrier: Literacy and numeracy with fluency. American Psychologist, 47, 1475-1490.

行動分析学の天国:Fred. S. Keller School

Special Thanks to Dr. Janet S. Twyman, The Director of Fred. S. School who kindly spent a day and half to show me the school and to explain in details how she beautifully runs it. I really love your work, Janet!!

 さて、ケラースクールです。現在、60人以上の3-4才児が通学しています。この子ども達は学区内の心理学者(いわゆるテスト屋さん)によって特別なケアが必要であると判断された子ども達で、重度から中程度のいわゆる学習障害児や自閉症児がほとんどのようです。学校内に教室は6つあり、それぞれに教師が2人、助手が2人つきます。州から認可されている学校であり、障害児と認定された子どもには国から補助金が配布されますから(実際には国から8割、地方自治体が2割負担)、親はいっさいお金を払いません。学校はすべてこのお金で運営されています。

 ケラースクールも1986年に創設されたときには教会の一室を間借りした小さな教室だったそうですが、今ではこんなにきれいな建物の中にあります。入口を入ると受付があり、その両側には、誰あろう、スキナー(左)とケラー(右)の写真が飾ってあります。

 通学には午前だけ、午後だけ、一日の3つのパターンがあり、送り迎えにはバスが走ります。子どもに対するプログラムは、(1) 社会的場面での行動、(2) 感情的行動、(3) 家庭での行動、(4) 認知的行動(数字の読み書き、計算など)、(5) 身体運動、(6) 言語行動の6つの領域に別れています(ただし、これらはこれから再編成するとのこと)。興味深いのはすべてがスキナーの言語行動の理論にもとづいて開発されていることです。だから、学校では廊下を歩いているだけで、教師達の会話からマンドとかタクトとか話し手訓練とか、耳慣れた言葉が聞こえてきます(これだけでも、まるで天国にいるような気分にさせてくれます)。

 学校には独自の行動査定システムがあり、入学するとまずこのテスト(PIRK)が2-3日かけて実施されます。ここでそれぞれの子どもに欠けている行動(skill deficits)と獲得してる行動(skill assets)が明らかにされます。このテストは上記のプログラムと連結していて、テストが済み次第、欠けてる行動を獲得している行動のリストへ移行すべく、トレーニングが開始されます。テストは定期的に行われ、個々の子どもの進展が確認されます。また、プログラムがある程度完了した時点でも、それに対応するテストが実施され、deficitsはassesstsになっていきます。こうした記録はすべて子どもごとにファイルされ、誰でも(教員なら)見れるように整理してあります。

 トレーニングはロバス式の不連続試行法や、SRA社から市販されている直接教授法の教材を使った集団場面訓練、高機能の子どもにはワークシートを使った自律的な課題など、様々な課題を取り入れて使っていますが、どんな課題でも、教師はいつもクリップボードにデータシートを挟んだものを手にして、すべての行動を記録しています。ケラースクールでは、教育の基本単位を「ラーンユニット」と読んでいます。これは3項随伴性のことで、たとえば、マッチングの課題なら「A」「B」「C」のカードを机に並べて、教師が「Aはどれ?」というのが刺激、子どもが「A」のカードを指さすのが行動、教師が「そうね。おりこうさん」と言って誉めるのが強化で、これが1つのラーンユニットになります。1人の子どもに対するラーンユニットの数をできるだけ増やすのが望ましというのは直感的にも分かるし、最近のロバスらの研究からも実証されています。

 ケラースクールでは、実施されたラーンユニットの数(つまり提示された試行数)と正解だったラーンユニットの数(正解数)を、子どもごとに算出するだけでなく、教師ごと、クラスごと、教師を監督するスーパーバイザーごと、そして学校全体でまとめて集計して、そして、ジャーン壁に掲示しています。学校の廊下を歩きながらなんとなく根元的な快感を感じてしまいました(オレって変態?)。

 各グラフには提示されたラーンユニットと正反応だったラーンユニットの数がプロットされています。こうしたグラフは、もちろん、子ども1人1人のプログラムについて、その行動が獲得されたとみなすかどうか、そして次にどんなプログラムをするか、また、正答率が上がらない場合には、何が問題で、どんな介入をするのかなど、教育上の様々な意志決定をするのに使われます。まさに、行動的データに基づいた教育が行われているのです。

 ちなみにラーンユニットにおいては、誉めたり抱いたりする社会的強化だけでなく食べ物や音楽を使った強化も使っていました。特に入学してきたばかりの頃はどうしてもこうした1次的な強化子に頼らざるを得ないようです。先ほどの例なら、たとえば、子どもが正解した後で、教師は数種類のスナック菓子が入ったケースをみせ、子どもにマンドをプロンプトします。子どもがマンドしたら(指さしでも、言葉でも程度によって)、そのお菓子で強化しています。もちろん、これもすべて記録していますから、プログラムが進むにつれて、子どもがどれだけこうした1次的強化子を必要としなくなるかが分かるようになっているのです。また、教師は強化子をタクトしながら渡していました。こうして子どもが次第に完全なマンドを自発できるようにしているとのことです(指さしから、「クッキー」、そして「クッキーを下さい」と言えるように基準をかえていく)。

 教室に入っていくと2〜3人の教師がそれぞれ子どもと向き合って課題を進めています。1秒1秒、ラーンユニットがすごい勢いで消化されていくこの光景はまさに圧巻でした。パニックをおこして泣いている子どももいましたが、たいていは集中して課題を遂行していました。青年以上を対象としたチャップマンスクールでも聞いた話ですが、タイムアウトなどの嫌悪的手続きはほとんど使わないですむそうです。確かに、トレーニングの様子をみていると、かんしゃくを起こしている暇などないという感じです。

 なにしろ莫大な数の課題があり、それぞれデータの記録方法にも若干の違いがありますから、教師にとっては大変そうです。ちょっと見ているだけでも、トレーニング実施にたいへんなスキルが必要なことが分かります。データシートにしたがって刺激を提示し反応を記録し、強化し、マンドをプロンプトし、強化し、瞬時に次の試行へ進みます。その間にも教室で「待ち時間」を過ごしている他の子どもを観察し、「ジョン、本を読んでて偉いわね」とか言って強化します。ジャネットにいたずら顔で「あなたもちょっとトレーニングしてみる?」と誘われましたが、「専門が違いますんで」と丁寧にお断りしました。

 1日のプログラムが終わって、子ども達が帰ったら、その日のデータシートを集計し、子ども別にグラフを書きます。これもたいへんな仕事です。案の定、毎日グラフを書くという行動を維持するのは難しいようです。スーパーバイザーと教師との週間ミーティングにも同席させてもらいましたが、グラフを見ているうちに、プロットされていない点がいくつか発見されました。このへんは改善の余地がありそうです。

 それでも、ここの先生達はそんじょそこらの先生とは訳が違います。まず、面白いのは、ほとんどが、大学で行動分析学を学んだのではなく、ケラースクールに就職してから行動分析学を勉強し始めたということです。実践とともに。先生用にはPSI(Personalized System of Instruction)が個別に作成されています。その進み具合によって、ランクが1から、2、3、4、マスターとあがり、その上は初級行動分析家、中級行動分析家、上級行動分析家と「位」が上がっていきます。もちろん、給料はこの位によって決まってくるという職能制になっています。

 PSIのモジュールは、(1) 行動分析学についての知識、(2) データを読みとったり介入方法を考えたりする技術、(3)そして実際に子どもに訓練を施すための療法家としての技能の3つの分野に別れていて、それぞれに合格基準が設定されます。たとえば、レベル1の教師のプログラムにはCooper, Heron, & Hewardの Applied Behavior Analysisを読んで、行動連鎖の概念を理解するという項目があったりします。教師は本を読み終え、準備ができたと思った時点でテストを受けて合否が判定されることになります。これは上の(1)の1部です。(2)としては、PIRKテストの1項目を選んで、それを刺激遅延法を使って教えるプログラムを考案せよ、なんてのがありましたし、(3)には、Distar Language (SRA社が販売している直接教授法の教材)の中の指定された課題を手続きを間違えることなく実施できるという項目などがありました。どれもこれもテストによって診断されます。こうした項目が各領域に数十項目あり、それが職能を定義しています。いくつかテスト問題も見せてもらいましたが、中には行動分析学会の全会員中何人正解できるか不安になるほど難しい問題もありました。

 助手にはまったくの素人を雇ったりもするようです。それでもやはりPSIに基づいてトレーニングがなされ、数週間で子どもを相手に訓練ができるようになるというから驚きです。それから、Columbia Universityの教員養成大学院、The Teachers Collegeから、この学校の創始者でもあり、CABASの提唱者でもあるDr.Greerの研究室の学生が実習にやってきています。彼等は修士論文や博士論文の研究をここで行うことになります。まさに産学協同の体制がしかれているわけです。

 現在、いわゆる統合化教育(mainstreaming)の名の元にニューヨーク州も就学前障害児への補助金を削減しようとしているそうです(公立の通常学級に入るのだから余分なお金はいらないというオソロシ−発想です)。そのあおりを受けて、ケラースクールでも6教室あるうちの1つが閉鎖されるそうです。これはこの学区に十数ある同じ様な学校(ただし、ケラースクールは唯一の行動的学校。他はすべて子どもに「自尊心」を持たせることが重要だとするような伝統的な学校)に比べれば被害が少ないそうです。親にとってみれば、子どもがみるみるうちに言葉を覚えたりして機能的になっていくケラースクールに子どもを通わせたいのはやまやまで、よってケラースクールには空きを待っている子どもが何人もいるそうです。州もそれで派手な削減ができないのだとJanetが教えてくれました。他の学校は学校ごとつぶれてしまうところもあるそうです。(吸収合併して大きくなったらと悪魔のささやきをしてみたら、これ以上大きくなるとマネジメントしきれないと正直者発言をしていました。でも本当にそうだと思うよ)

 ちなみにケラースクールではこうした政治上の変化もあって、現在、幼児期の早期治療にも力を入れるようになっているということです。今回の訪問では直に見学する機会はありませんでしたが、早期治療は近くの保育園やあるいは家庭に教師を派遣する形で行っているそうです。18カ月から2才までという、この年齢層には3-4才の就学前児とはまた違うソースから補助金が降りるのだそうです。

 これはゴシップのようですが、実は、ロバスのプログラムが、キャサリンモリスの「わが子よ声を聞かせて(Let me hear your voice)」で全米的に有名になってから、ロバスの亜流というか、昔UCLAでロバスの授業を1コマとっただけのような人が新聞広告に週30時間のトレーニングをうたった広告を載せるようになっているそうです。もちろん、訓練には量だけではなく質が重要ですし、このような人の中にはどうやら幼児虐待に近いことをする人もいるらしく問題になっているそうです(ちなみにニューヨーク州では、フロリダ州に次いで、行動分析家の資格認定システムの確立を現在検討中だそうです)。また、ロバスのプログラムを認識した親が「効果的な治療を受ける権利」を楯に裁判を起こし、行動分析家をセラピストとして雇った場合の経費を州が支払うように要求しているそうです(これは親の勝訴になりそうです)。こうなると州や学区は裁判でお金がかかるくらいならということで、信頼できる機関の行う行動分析的早期治療へは比較的財布の紐をゆるめるということでした。どのくらいゆるめるかというと、ちょっと複雑なのですが、たとえば、行動療法1.5時間のセッションに$114、スピーチセラピーに同じだけ、また他のサービスに同じだけと、合計すると最高で週あたり千ドル近いお金が支給されるそうです。「就学前児に対しては予算削除なのにどうして?」と聞いたら「行政のやることはとにかくめちゃくちゃなのよ」とジャネットも苦笑いしていました。お国かわれど、ですね。

 それぞれの子どもの学習進展をきっちり測定しているケラースクールにとってラーンユニットあたりのコストを算出することはそんなに難しいことではありません。さらに学習目標あたりのコストも計算できます。96年度の資料をみると、ラーンユニットあたりの平均コストは$0.65、学習目標1つあたりの平均コスト(たとえば、アルファベットが読めるようにするのにかかるコスト)は$95.37だったと分かります。ちなみに学習目標は法律によって定められているIEPプログラムの学習目標です。冒頭で紹介した学会でケラースクールの創始者のグリア博士はこの値と通常の公立学校におけるコストを比較するデータをだしていました。行動分析的教育はコストがかかるというのが一般的な印象ですが、意外や意外、事実は小説より奇なりCABASのコストは通常よりはるかに低いものでした。こうした事実があってこそ、行政も動いて、公立学校へプログラムが導入されるのだなぁと納得しました。

 ケラースクールでも、公立の小学校であるP.S.176でも、親訓練は重要なプログラムとしてみなされているようです。P.S.176を訪問したときには、ちょうど、背広姿のお父さんが(会社から昼時間に抜け出してきたのでしょうか?)、子どもと教師と一緒にタクト訓練をしていました。ケラースクールの廊下の一面には、こうした親訓練の成果が、1週間あたりのラーンユニット数としてグラフ化され、掲示されています。それから親がデータをとった研究発表もポスターになっていて、やはり廊下の壁にはってあります。いくら学校で集中した訓練によって行動が獲得されても、それが家庭で消去されては意味がないので、般化・維持を考えても、親訓練は欠かせないとのことでした。

 1週間という短いながらも密度の濃い時間を過ごし、帰国する飛行機の中で、自分は、行動分析学のパワーをあらためて確認するとともに、研究室からでてコミュニティの中で実績を作ってきた人たちの努力に感動していました。そして、自分もその恩恵にあずかるべく、成功のコツを考えてみました。

1.小さなところから始める

 教会の一部を借りてでも、機能的で、結果をだすシステムをつくること。

2.徹底的に実証的である

 データを積み重ねること、自らの行動をデータによってガイドさせること。なんだかんだ言ってもそれが我々の強みです。

3.妥協しない

 拡大するのが容易なときでもプログラムの品質を保持を優先する姿勢。

 『あと10年のうちに追いつこう』 そう決意した旅でした。