うつ病の再燃・再発防止に認知療法は有効かという問いについて,成人および児童・青年のうつ病に対する「急性期および継続期・維持期治療としての認知療法」という視点から概観した。成人のうつ病の場合,複数の文献から得た平均再燃率は認知療法が29.5%であったのに対し,抗うつ薬では60%であった,という報告があるものの,すべての研究が「急性期治療としての認知療法」後の再燃・再発防止効果を支持しているわけではない。児童・青年のうつ病に関しては,臨床例を対象とした研究が少なく,薬物療法との比較研究がまだみられない。成人のうつ病であれ,児童・青年のうつ病であれ,明確な再燃・再発防止効果を得るには,「継続期・維持期治療としての認知療法」を実施することが必要ではないかと思われる。
Key words: cognitive therapy, depression, prevention, adult, adolescent