認知療法に関する文献:抄録

 

うつ病の再発・再燃防止認知療法はどれだけ有効か?

井上和臣, 久保田耕平: .精神科治療学15 : 13-20. 2000.  

 

うつ病の再燃・再発防止に認知療法は有効かという問いについて,成人および児童・青年のうつ病に対する「急性期および継続期・維持期治療としての認知療法」という視点から概観した。成人のうつ病の場合,複数の文献から得た平均再燃率は認知療法が29.5%であったのに対し,抗うつ薬では60%であった,という報告があるものの,すべての研究が「急性期治療としての認知療法」後の再燃・再発防止効果を支持しているわけではない。児童・青年のうつ病に関しては,臨床例を対象とした研究が少なく,薬物療法との比較研究がまだみられない。成人のうつ病であれ,児童・青年のうつ病であれ,明確な再燃・再発防止効果を得るには,「継続期・維持期治療としての認知療法」を実施することが必要ではないかと思われる。

 

Key words: cognitive therapy, depression, prevention, adult, adolescent

 

 

 

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