中学校教育専修理科コース 4年 三矢 菜摘

鳴門で生まれ,鳴門で育ち,鳴門教育大学に入学した私は今までに海外に出た経験がなく、ジブチ共和国が初めて訪れた海外の地となりました。緊張や不安から疲れを感じることも多々ありましたが、私にとっては何もかもが珍しく、新鮮であり、閉じこもっていただけでは得られない新たな刺激を得ることができた良い機会にもなりました。

飛行機による移動時間も合わせて約一週間の滞在で、現地の小中学校の設備や授業の視察、教育に関わる施設に訪れました。小中学校の視察では、驚きや考えさせられることが多くありました。学校の造りや構造について日本との相違点を見つけるたびに驚きや興味深さを感じました。未知の場所を探検しているかのような気分でもありました。特に驚きを感じたのは、学校によっては想像していた以上に理科教育における道具などが揃っていたことです。現地調査にくる以前に鳴門教育大学で行われていた研修では、道具や設備等がないと聞いていたため、そのように感じました。しかし、そろっている道具が生かされていないという状態も見えました。それらをうまく生かすためには教師自身の技量が向上されなければならないという課題を感じました。これは決して他人ごとではなく、自分自身にも当てはまることです。より良い教育、授業をしたいと考えるなら、環境等の要因の前にまず、教師としての技量をどのように向上させるか考える必要があるということを改めて感じました。小中学校以外に訪れた場所として、国民教育・職業訓練省や外務・国際協力省、大使公邸など、私自身だけでは到底立ち入ることが出来ない場所ばかりで、本当に貴重な体験ができました。

また、現地ではJICAの職員や青年海外協力隊の方々と交流する機会もありました。日本から遠く離れた地で、高い志を持って活動している姿には感銘を受けました。テレビなどの媒体を通してそのような方々がいるということは知識として知っていましたが、実際にその姿を見ると、本当に素晴らしい方々であると感じられ、同じ日本人として誇らしい気持ちになりました。

ジブチの人々、街並み、自然等、見るもの聞くものすべてが私にとっては新しいものばかりでした。新しい出会いや発見は良い刺激となり、私に活力を与えてくれました。不安もありましたが、このような機会を与えていただき、そして現地調査に参加できてよかったと心からそう思っています。

最終更新日:2016年12月14日