自己評価結果報告書(平成18年度版)

<まえがき>

  鳴門教育大学は,創設以来「教育に関する専門の大学」として個性あふれる大学づくりを目指し努力を重ねてきた。社会が本学に求めるものは,教育に関する高度な研究と実践的な教育活動であり,何よりも教育現場から待望される優れた実践力と豊かな人間性,そして教師としての使命感をあわせ持った教師の育成であると考えている。現在,我が国の社会ではさまざまな教育に関する課題や問題が生起しつつあるが,そうした中で本学は,教育に関する専門的かつ先導的な研究や実践的な教育活動を通して,大学としての存在感や持てる力量を社会に向かってアピールし,我が国における教育の基幹大学としての任務を果たすことが求められていると考えている。私たちは,そうした意志を「教育の一番札所,鳴門教育大学」というキャッチフレーズに託し,日本の教育はここ鳴門教育大学から始まるのであるという,意気込みで今後も努力を重ねていく所存である。

  一方,本学は教育大学であると同時に,地域に生まれ育まれた「地域の大学」でもある。したがって,本学のいま一つの社会的使命は,その持てる力を結集し地域社会の教育や文化の発展とその活性化のために貢献することにあると判断している。地域に根ざした大学として,大学の知的資源をどのように活用していくか,地域連携・地域貢献活動を今後とも一層推し進めていくことにも努力したい。

  さて,法人化に入り3年目となる本年度は,さまざまな課題について,その解決へ向け組織的に取り組んできた成果が少し見えてきた一年であった。本報告書は,平成18年度(平成18年4月~同19年3月)における本学の教育・研究活動をはじめとする諸活動を整理し,総括したものである。本年度の活動は,基本的には平成18年度「年度計画」に基づいて取り組まれた。その具体的な取り組みの内容については,本書所収の「平成18年度業務実績報告」や「各部の教育・研究活動等の概要並びに講座及び各教員の自己評価結果報告等」に譲ることとし,ここでは,本年度特に重点的に取り組んだことについて述べる。

  1. 本学の目標・課題を明確にし,それの解決に向け学長のリーダーシップを軸とする大学運営体制を整え成果を上げること
  2. 教員採用率の向上と大学院学生の充足という,本学が当面する課題に取り組み成果を上げること
  3. 科学研究費補助金採択件数の増加を目指すこと,及び,経費削減等によって財務内容の改善と充実を図ること
  4. 各種GPの採択など外部資金導入によって大学教育改革に取り組み,教員養成の一層の充実を図ること
  5. 社会的教育ニーズに応えるために大学院の新たな教育組織となる「教職大学院」について,平成20年度設置に向け構想案をまとめること
  6. 地域連携(国際交流)を積極的に展開させること

などであった。

  法人化後,大学はあらゆる面で自立(自律)が求められるようになり,そして大学は自助努力とその成果について,社会的に説明責任を負っている。そのため,大学は,その教育目標を達成するため,自らの教育・研究活動をはじめ諸活動について常に自己点検・評価することが必要である。こうした自己点検・評価をより実質的にし,かつ大学運営や教育・研究活動を活性化させていくためには,自己点検・評価だけでなく,学外の第3者による評価を定期的に受けることが求められる。

  そうした中で本学も国立大学法人評価委員会による平成18年度法人評価を受け,その評価結果は,「国立大学法人鳴門教育大学の平成18年度に係る業務の実績に関する評価結果」として本報告書に集録した。ここで示された評価及び今後の課題をふまえ,本学の教育目標の達成とさらなる大学の活性化を目指し,一層の努力を続けていきたいと決意している。ここに,平成18年度版『自己評価結果報告書』を刊行するにあたり,関係各位のご高覧に供し,本学発展のために忌憚のないご叱正,ご指導をお願いする次第である。

平成19年12月
国立大学法人鳴門教育大学長  高橋啓

目次

(1)総論

(2)法人の概要

(3)平成18年度業務実績報告

(4)大学の自己点検・評価

(5)資料

 

最終更新日:2010年02月10日

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