学長特別対談(東川勝哉日本PTA全国協議会会長)

 


 2017年(平成29年)12月26日,鳴門教育大学の山下一夫学長と公益社団法人日本PTA全国協議会の東川勝哉会長が対談しました。二人はすぐに意気投合し,まず「教師の働き方改革」について話し合います。そして,次の「コミュニケーション」のあたりから,まさに息の合ったコミュニケーションとなり,本論である「いじめ問題」へと話は展開していきました。

 保護者,教師,学生をはじめ読者の皆さんにとって,少しでも役立つ内容であることを願っています。


東川 勝哉(ひがしかわ かつや)

日本PTA全国協議会会長

1968年生まれ。2007年よりPTA活動に参加。
2013年長崎県PTA連合会会長(4年間)。2013年公益社団法人日本PTA全国協議会理事,以降,同副会長,専務理事,副会長を経て,2017年6月より現職。
公益社団法人日本教育会理事,いじめ防止対策協議会委員(2016年度),中央教育審議会学校における働き方改革特別部会委員などを兼任。

 

山下 一夫(やました かずお)

国立大学法人鳴門教育大学長

1953年生まれ。1977年京都大学教育学部卒業。1986年京都大学教育学部助手。1988年鳴門教育大学講師,以降,同助教授,教授,理事・副学長を経て,2016年4月より現職。徳島県スクールカウンセラー,京都大学客員教授をそれぞれ約10年間兼務。
著書に『カウンセリングの知と心』(日本評論社),『生徒指導の知と心』(日本評論社)など。
 

 

(1)鳴教と日P

 

BPプロジェクト

山下 お忙しいところ時間をとっていただきまして,ありがとうございます。

 社会全体の喫緊の課題である「いじめ問題」の改善に寄与するため,2015年度(平成27年度)に,鳴門教育大学が取りまとめ大学となり,宮城教育大学,上越教育大学,福岡教育大学の4大学は「いじめ防止支援プロジェクト(BPプロジェクト)」を立ち上げ,国立教育政策研究所,日本生徒指導学会,各地の教育委員会と協力し,教育,研修,研究,支援などの事業に取り組んでいます。そして,2016年度から公益社団法人日本(にっぽん)PTA全国協議会(以下「日P」)に協力団体として参画していただきました。

 今回,日Pの東川勝哉会長との対談を通して,お互いの活動を深く理解し,更なる連携強化につなげ,いじめ問題の改善に寄与していきたいと考えております。

 つきましては,東川会長から忌憚(きたん)のないご意見を頂戴し,本学の取組に生かしていきたいと考えておりますので,どうぞよろしくお願いいたします。

 

東川 よろしくお願いいたします。

 

教師教育のリーダー大学

山下 東川会長には鳴門教育大学にお越しいただいたこともあり,本学のことをよくご存じですが,始めにごく簡単に紹介いたします。

 本学は1981年(昭和56年)10月に創設された,国立の教員養成大学として一番新しい大学です。キャンパスは瀬戸内海国立公園に隣接し,非常に美しく,落ち着いて勉学に励むことができます。大阪市内から車で2時間,大学周辺には鳴門の渦潮,大塚国際美術館,四国八十八ヶ所霊場の第一番札所(りょう)(ぜん)()などがあります。

 1984年に大学院修士課程の1期生を,1986年に学部の1期生を迎えました。大学院には,日本全国から現職教員が毎年60名ほど入学します。

 “教師教育のリーダー大学”として教員養成の充実,現職教員の研修,教育に関する高度な研究,教育に関する社会貢献を目的としています。

 当時は世間の人達に,鳴門教育大学という名前も,あるいは国立大学であるということも余り知られていませんでしたが,学部卒業生の教員就職率が7年連続全国第1位,教職大学院修了生の教員就職率が3年連続全国第1位を達成し,また国際協力機構(JICA)による開発途上国教員研修の受入れ件数も全国の大学の中で第1位を達成し,かなり知られるようになってきました。

 続きまして,日Pについてご紹介いただけませんでしょうか。

 

日本PTA全国協議会

東川 1952年(昭和27年)10月に「日本父母と先生の会全国団体」が結成され,翌年の1953年に団体の名称が「日本PTA全国協議会」となり,2013年(平成25年)4月には公益社団法人となりました。正会員は各都道府県及び政令指定都市に設けられた64の協議会又は連合会であり,全国の公立小学校・中学校を中心にPTA会員800万人以上を擁する日本で一番大きい社会教育関係団体です。

 特に子どもたちの健全育成に関し,時代とともに変化する社会環境に対応し,必要な措置を適切に施すとともに,子育てに必要な知識,家庭教育のあり方などを学び,より議論を深めるために,実践と研究を進めてきました。

 私自身,近年,学校現場において求められる様々な課題に対し,これまで以上の取組と,社会総がかりでの取組を実践することが急務であり,特に保護者の意識改革と学びが必要だと思っています。すべての教育の出発点として家庭教育の重要さを今一度認識し,家庭・学校・地域のそれぞれが有する教育機能を理解し責任を分け合いながら協働していくことが強く求められています。

 皆さんの身近なものでは次のような事業を通じて,いじめ問題をはじめとする様々な課題に対し,家庭・学校・地域が連携し取り組めるようにしたいと考えています。例えば,公立の小学校・中学校の多くが災害時の防災拠点になることから平時からの対応として『PTA防災事例集』,全国のPTAの優れた取組を紹介する『となりのPTAの実践・このPTAがすごい!』などの出版事業。一般の保護者とPTA,学校を繋ぐ広報紙を表彰する「全国小・中学校PTA広報紙コンクール」や,サラリーマン川柳のPTA版みたいですが,「家庭で話そう! 我が家のルール・家族のきずな・命の大切さ」をテーマとする三行詩を募集し入賞者を表彰するなどの表彰事業です。

 

教職大学院のモデル校

東川 私は日Pの会長になってから,教員養成評価機構の認証評価で,2つの教職大学院を訪問したのですが,大学教員,現職の教師や学部から進学・入学した大学院生が,教育に対して真摯(しんし)に取り組んでいることに非常に感銘を受けました。鳴門教育大学は,教職大学院のモデル校になるのですね。

 

山下 そうなんです。2008年(平成20年)に教職大学院を設置して以来,現職の先生は,大学院の1年目は本学を拠点に学び,2年目は定期的に派遣校に戻り,派遣校の教育課題の解決に取り組むという“(なる)(きょう)(だい)モデル”を打ち出し,教職実践力の形成に努めています。

 さらに,2019年(平成31年)からは,他の大学に先駆け教職大学院の重点化を行い,新たな“鳴教大モデル”をスタートさせますが,一貫して本学は,学生・大学院生にとって教師として役立つ教育を行うのは当然であり,さらに学校現場や教育委員会などにも役立つ教育を心掛けています。

 

東川 全国レベルで本当の意味での地域貢献になっているんですね。

 

 

(2)教師の働き方改革

 

教師の長時間労働

東川 私は,中央教育審議会の「学校における働き方改革特別部会」に出席しています。全国の教員養成系大学・学部,大学院において,子どもたちを健全に育成し,そして社会に資する人材を育成していく日本型学校教育を実践する教師を養成されていますが,学校と社会が複雑に絡み合っていることが,働き方改革を難しくしているのかなと感じることがあります。

 社会からの学校や教師に対する多様な期待が,学習指導の充実に対する要請とも相まって,長時間労働という形で表れています。

 

山下 おっしゃるとおりです。私は今,非常に危機感を持っています。この1,2年のことですが,本学において非常に優秀で当然教師になるだろうと思っていた学生が,教師にならず最終的に他の職業を選択するということが起こってきています。

 教師になる夢を持っていたのに,教師をブラックな

仕事と思い,進路変更をする学生が増えてきました。学校が抱える課題が複雑化・多様化するに従い,

学校の役割が拡大し,長時間労働になり,労働環境に不安があるということです。

 

東川 民間の就職のプロセスと若干違い,教育実習で現場を体験して,教師としての適性を感じる部分もあると思うのですが。

 

山下 今,多くの国立の教員養成系大学・学部では,1年生のときから教育実習を取り入れており,実習を非常に重視しています。そして,ほとんどの学生が実習に行って良かったと感じ,自分の足りない部分に気づき,“reflection・省察(せいさつ),熟考,内省”をして,これからも頑張ろうとなっていきます。大学としても,このように学生が成長するような教育をしています。

 しかし,課題として2点あります。1点目は,どうしても教師としての適性が疑わしい学生をどのように教育するかです。本学では,教育実習の単位認定を厳格にするよう努めています。さらに,本学では教育実習前に筆記テストを実施していますが,医学部で実施されているような臨床実習を行う前の“CBT(Computer Based Testing)”の開発に取り組んでいます。つまり,教師としての適性や能力に問題があるとなれば,単位を与えないということです。

 2点目は,先ほど言ったことですが,適性があり優秀な学生が,いざ就職の段になると,企業が3月4月という早い時期に内定を出すので,企業に就職し教師にならない場合が増えてきています。

 

東川 特別部会の中間まとめにも出ているように,教師は魅力ある仕事であることが再認識され,教師自身も誇りをもって仕事ができるようになるよう,日本全体が総がかりで取り組むことが,ひいては子どもたちの人格形成も含めた教育に資することになるだろうなと思います。

 

グッドイナフ,ほどよい

山下 私もこの問題は,総がかりで考えていく必要があると感じています。臨床心理学では,育児において,“perfect mother・完璧な母親”より“good enough mother・ほどよい母親”のほうが,親も子どもも心理的に安定し,みんなが幸せになっていくというのが基本の考えです。

 学校の先生方もパーフェクトを目指しながら,省察し,適度に息を抜いてグッドイナフになることを期待しているのですが,難しい。子どもの心に寄り添おうとせず教師としての能力や適性に欠ける教師もなかにはいるでしょうが,ほとんどの先生方は真面目だからどんどん仕事をしてしまう。私は教師に「良い意味で手を抜くこと」を勧めています。例えば,新人の教師に「1年目は必死で働いて手の抜き方がわからず大変だけど,2年目になると良い意味での手の抜き方がわかってくるから」と励ますことがあります。もっとも,1年目から平気で手を抜くようないい加減な先生では困りますが。

 しかし,先生方は真面目だから良い意味でのいい加減で手を抜くことがなかなかできない。長期にわたりパーフェクトを目指し,ついには燃え尽きダウンしてしまうこともあります。

 そこで,国や社会もグッドイナフという考え方を理解し,「いじめ対応は教師の日常業務の最優先事項であるが,それ以外の何々の業務は思い切ってカットしていいですよ」とか,さらには「カットして休日を確保しなさい」などと命令しなければ事態は変わらないのではないかと思います。

 

東川 今,働き方改革で,長時間労働がよく取り上げられています。現場の教師の話を聞くと,確かに長く働いている。それは多くの教育課題に対応しなければいけないし,調査も多い,色々な業務がある。しかし,それらがカットされたとしても,たぶん教師は同じぐらいの時間,仕事をすると思います。その理由としては,「カットされた時間を,子どもたちに向けた教材研究や授業準備に費やすことは,本来あるべき姿だから構わない」という意見でした。

 その辺がグッドイナフという部分に近づけるのであれば,やはり総がかりの一助となるべきは家庭教育です。まずはその出発点である家庭教育の部分が十分ではないところが保護者側にもたくさんあるという認識は私どもにもあります。

 

山下 教師には,どこかで休みをきっちり取ってもらい,自分自身のため,そして教師自身の家族のために過ごしてもらいたい。教師に限らず,休むことが悪いという社会ではいけないと思います。

 

東川 それに対しては,やはり保護者の理解が必要ですね。

 

(3)コミュニケーション

 

ふわふわ言葉

東川 もう一つ,これは時代の背景もあるのでしょうが,保護者が教師を敬うと言いますか尊敬する気持ちが,随分少なくなってきているように思います。サービス業的な「なぜこれをやってくれないのか」とか,どうしてもクレーム的な対応や,学校及び教師が担う業務を超えた要求への対応に追われることが,以前より多いような気がいたします。私達としては“まずは家庭から”といったところを,もっと発信しなければいけないと思っています。

そこで日Pでは,社会教育関係団体として様々な事業を行っていますが,そのうちの一つとして,出版物を出して啓発活動に取り組んでいます。社会教育と直接的には書いていなくても,結果的にやっていることが社会教育であれば良いのかなと思っていまして,そもそもPTAとはどのようなものなのか,なぜPTAができたのかとか,家庭の役割はなど,書籍やパンフレットを使いながら啓発をさせていただいているという状況でして,結構評判が良いです。

 

山下 私も読ませていただいています。例えば,日Pでは,「おはよう」「おやすみ」「ありがとう」「大丈夫,どうしたの?」など,言われるとうれしい“ふわふわ言葉”を,家庭で使うように啓発活動をされていますね。これは,とても素晴らしいことです。

 もともと臨床心理学の用語で“stroke・()でる”ということですが,限られた人間関係で用いるのではなく,広く家庭や社会において積極的に使おうということはとても意義のあることです。

学校においても,言われると傷つく“チクチク言葉”ではなく,“ふわふわ言葉”を使うよう,例えば小学校低学年の道徳の授業で教えています。

 

東川 様々なことを()していく時に必要なのは,どのような社会であってもまずはコミュニケーションが一番です。そして,コミュニケーションが上手くいっている関係において,自己肯定感や自己有用感が育ちます。きちんと相手に受け止めてもらったという実感を与えることは,先生と保護者,保護者同士や先生同士で,あるいは子どもと先生の関係においても大事であり,コミュニケーションを学んでいるかどうかで,少し差があると感じています。

 

山下 子育てにおいて,注意や厳しいことを1つ言う時,その前に3つ4つ()めることがコツだと言います。そもそも“褒める”とは“一緒に喜ぶ”ということであり,自己肯定感や関係性を築くのにとても重要です。

保護者の方も教師と話されるとき,教師を尊敬しろとは思いませんが,お互いが相手のことを人間として尊重し,良い人間関係を築いていこうとすることは大事でしょう。そのために,教師や学校の良い所を見つけて,日頃からふわふわ言葉で「先生,ここはありがたいです」とか「ここは本当にご苦労様です」と話しかけ,ある程度の

関係が作られていると,「先生,これちょっと

何とかなりませんか」と気軽に言える。そうしたら

先生方も気持ち的にいつも以上に「ヨシ!検討しよう」となるのでは。

 

東川 本当に学長がおっしゃるように,私がコミュニケーションのあり方を勉強したとき,後で答え合わせをしてみると,今のやりとりってふわふわ言葉を使っていましたとか,まずきちんと受け止めて共感して,きちんと褒めて,その上で指摘をしていましたということになるのですが,実際はなかなか難しいですね。

 

 

心の振り子を意識し,まずは聞く

山下 教師こそコミュニケーションを学ばなければなりません。例えば,「モンスターペアレント」という言葉が流行したこともあり,保護者からの言葉を真摯に受け止めずに,「何を言われるのか」と身構えてしまう教師がいるんですね。

 そもそも,人の悪口を言ったり,愚痴ったりするのは,人間ですから当然のことです。攻撃性・アグレッションを外に向けて他人の心を傷つけたり,内に向けて自分自身を責めて傷ついたりするのが人間です。人の悪口を言ってはいけないし,人を傷つけてはいけませんが,それが過度になり,いい人でいようとしすぎると,うつ状態になったり,どこか場違いな所で感情を爆発させたり,聖人君子

すぎて融通(ゆうずう)()かず周りの人に面倒がられたりすることがあります。

 つまり,人間はだれもが攻撃性・(とげ)をもっており,人間関係において傷つけあうことをできるだけ少なくし,温かい人間関係を築けるかです。

 脱線ですが,我が家では夫婦でお互いの悪口を言い合うのではなく,テレビに向かって一緒に悪口,チクチク言葉を言います。例えば,高校野球 なら三打席連続三振のバッターがチャンスで打席に立ったとき「神様,何とか打たせてあげて下さい」と応援しますが,プロ野球ですと,同じ場面で「交代,代打を出せ!」と叫んでいます。そして,ホームランを打とうものなら,高校野球ですと夫婦で涙しますし,プロ野球ですと夫婦でテレビ画面の選手に向かって「ごめんなさい」と謝ります。(笑い)

 話を戻しますと,私は,教師が保護者と面接するときに,保護者の心を振り子にたとえて考えるようにと学生達に教えています。

 攻撃性が適度に外に向かったり,内に向かったり揺れ動いているのが普通です。しかし,それが激しく外に向かい,学校や教師を痛烈に批判することがあります。このとき,保護者の話にすぐに反論すると,意見が衝突し,関係がこじれます。あるいは,モンスターペアレントではないかと防衛的になり身構えてしまうと,保護者を苛立(いらだ)たせます。また,カウンセリングの応答をまねして「なるほど」「ご心配ですね」などと表面だけ相づちを打ち,心の底では早く帰ってくれなどと思っていると,真剣に聞いていないということは保護者に感づかれてしまいます。

 教師にすごい攻撃性を向けてくる場合,実は保護者自身,攻撃性が内に向かって傷つき非常に落ち込んでいたり,持って行き場のない困惑(こんわく)や怒りの感情をもっていることが多いのです。また,本当は別の所に向けるべき攻撃性を,そこではなく学校や教師が代表してぶつけられていることがあります。

 意見が異なるときは,すぐに反論するのではなく,こちらの意見を保留し,言いなりにはならないが,保護者の気持ちを()み感情をわかろうとして,一所懸命に話を聞くことです。

 教師に気持ちがわかってもらえた,感情面で受け入れられたと保護者がある程度納得すると,例えば「言い過ぎました。先生も大変でしょう」と,自然と攻撃の(ほこ)を収め,心の揺れ動きが適度な範囲に落ち着いてきます。この段階に来ると,保護者の心の揺れに教師は共振するようになり,子どものために保護者と教師は協力し,対策を考えていこうということになります。

 

心臓と心臓を重ね合わせるように

山下 人の話を聞くことなんか簡単だと思っている方もおられるでしょうが,決してそうではありません。訓練がいるんです。実際,大学院で自分が生徒や保護者と話しているという設定でロールプレイ(役割実演)をして,それをビデオで見て自分の対応の仕方をチェックすると,ほとんどの人が自分が上手く聞けていないことにショックを受けます。良き聞き手は,何が違うかというと,何よりまずうなずきや相づちが上手で,話しやすい 雰囲気をもっています。

 そこで,生徒指導やカウンセリングのトレーニングの授業で,私は学生達に「相手の心や気持ちに寄り添うように聞く(聴く)ためには,相手の心臓に自分の心臓を重ね合わせるようにイメージして話を聞くのがコツである」と指導しています。頭であれこれ考える前に少しボーッとしてもいいから,そのようにしていると,自分の心臓がドキドキしてきて,相手の心や気持ちが何かしら感受され,「へぇー」とか,「はぁー」とか,「なるほど」,「へぇーそうなんですか」などなど,そのような相づちが出てくる。これが大事なんです。

 このように“温かい心で対応する”つまり“感情的理解をする”とともに,“冷静な頭で考える”つまり“知的理解をする”ことが相まって,“共感的な理解”となっていきます。カウンセリングの教科書の表面だけをまねして,心を込めず「うん,なるほど,そうなんですか」とうなずいていたら,すぐに口先だけだと相手にわかってしまいます。

 

東川 よく“心”と言いますが,リアルに“心臓”なんですか。それは初めて聞きました。

 

山下 そうです。リアルに自分の心臓を相手の心臓に重ね合わせるようにイメージして聞いていると,自分の心臓がドキドキしてくる。それが共感ということの最初であり,その後で頭で考えれば良いのです。

 

東川 分かりやすいですね。現在の大学を卒業して教壇に立つ若い教師は,そこまで学習しているものですか。

 

山下 それが,残念ながら教師になるためには学ぶことが多くて4年間では足りません。大学の授業では,子どもや保護者とのコミュニケーションの方法として“心の振り子”などの話をしますが,具体的なトレーニングは大学院の授業になります。

 

同僚と協働

東川 教師は4月1日からプロとして見られる。それだけのものを求められているということですけど,大変な職業だなと思いますね。

 

山下 現在では,新任ですぐに周りの教師と同じようにと言われても,それは大変だろうということで研修制度や周りの教師がサポートする体制になっています。

東川 “(なべ)(ぶた)”と言われる学校組織は,校長先生・教頭先生が鍋のつまみで,各教師が横並びの組織です。現在は,学校運営のため校務分掌の仕組みが整えられているようですが,その移管はうまく機能していますか。

 

山下 鍋蓋型や教師が一人ひとり“個業”でやっていける時代ではありません。教師が“協働”して学校組織として教育に取り組んでいかねばならない時代です。しかし,その制度がうまく機能するためには,教師同士が“同僚”として一緒に働こうという人間関係が築かれているかどうかがとても大切です。つまり,教師同士のコミュニケーションです。

 例えば,いじめ対策において,教師同士のインフォーマルな話し合いや定期的なセミフォーマルなミーティングなどがあるからこそ,実際何かあった時に協働してフォーマルないじめ防止対策組織が機能するのです。

 

(4)いじめ問題

 

いじめと疑われるものすべてに対応

東川 文部科学省の「いじめ防止対策協議会」(2016年(平成28年)6月~翌年2月)に,日Pから私が委員として参加し,実効的な対策を講じるよう提言を行いました。この協議会の座長が,鳴門教育大学特任教授の森田洋司先生でして,2017年(平成29年)3月に出された「いじめ防止基本方針の改定」と「いじめの重大事態の調査に対するガイドライン」を審議してきました。

 また,日Pでは,鳴門教育大学やBPプロジェクトのご意見も頂戴しながら,『今すぐ! 家庭でできるいじめ対策ハンドブック(改訂版)』を今年度(2017年度)リリースしました。いじめ問題に対して,絵空事にならずに,実行性・再現性があり,今すぐできることはないかということで,日Pという日本で一番大きい社会教育関係団体がこの冊子を出すというアクションに意義があると考えています。

 

 

山下 ものすごく意義があることですね。

 

東川 改訂版のポイントとして,いじめの定義といじめ認知件数の変遷を紹介していますが,これが保護者になかなか浸透していない。特に認知件数の増加は,「いじめが増えてとんでもないことになった」と捉えられがちですが,違うのだと。

 

山下 教育機関も報道機関も社会総がかりで,いじめ認知件数の増加は,いじめ事案に対してネットワークの網目を細かくして,いじめで悩む子ども達を救おうとしている対応の表れだと, 繰り返し啓発していく必要があると思いますね。

 

東川 日Pでも,全国の各代表者や会長たちにしっかりと知ってもらおうと,パラダイムシフト,意識の転換に取り組んでいるところです。

 

山下 私は,以前から『ドラえもん』を授業や研修で取り上げて,のび太とジャイアンとの関係について「あれっ,気になるな」と思わないかと問いかけてきました。かつては「いや,一緒に遊んでいるので,大丈夫では」という意見もありましたが,最近ではほとんどの人が問題だと感じるようになってきました。さらに,少なくともいじめかどうか判断するのは置いておいて,とにかくいじめと疑われるものはすべてに対応し,教師集団で情報を共有しましょうという意識になってきました。そうなってきたのは非常に大きい

ことだと思いますね。

 

東川 いつの頃から変わり始めたという社会的な背景がありますか。

 

山下 「いじめ防止基本方針の改定」を契機に,いじめの定義を拡大し,いじめの認知件数が多い県や学校はいじめ問題に真摯に取り組んでいるんだと文科省が積極的に旗を振るようになったことが非常に大きいと思います。

 従来の研究者のいじめの定義や社会通念上のいじめの考えより,今回の法律では,一定の人間関係における行為によって「児童生徒が心身の苦痛を感じているもの」といじめを最も広く定義しましたが,非常に大きな意味があります。いじめが疑われるものに対応した後,「あぁ,いじめではなかったんだ」となっても構わないし,むしろ喜ばしいことです。

 

東川 そうですよね。いじめに気づく目を持つということが重要だと思います。そのためには,事例をたくさん学び,日頃からいじめに対する意識を高めておくということが一番重要なのかなと思います。

 全国64名の各PTAの代表者とともに社会教育に関わっている者として,保護者目線ですが,法的,実践的,スキル的な意識をもっと高めていかなければならないと努めているところです。

 

いじめ問題が最優先

東川 中央教育審議会の委員としての提言や,家庭教育での学力向上などやるべきことはたくさんありますが,一番問題の中心にあるのはこのいじめの問題だと思いますので,いじめ防止に向けて本気で発信をすることを継続的にやるつもりでいます。

 

山下 いじめ問題は,人間としての尊厳に関わる問題であり,是非みんなで協力して取り組みましょう。

ところで,私自身,分かったような口を()いていますが,BPプロジェクトを起ち上げてから最近になって反省するようになったことがあります。それは「いじめっ子・いじめられっ子」という言葉です。特に「いじめられっ子」と言われた子どもにすると,いじめの被害を受けたうえに,あなた自身に何か問題があるのではというニュアンスを感じて,傷口に塩を塗られるようで辛いと思います。いじめの被害者の子どもの心臓に自分の心臓を重ね合わせるように想像すると,「あぁ,『いじめられっ子』と言われたら,心臓がチクチクするな」と感じますね。このような感性が大切でしょう。「いじめの被害者」とか,「いじめを受けて」とかを使うと,少し客観的になってくるのではないでしょうか。

 また,子育てや生徒指導において叱るとき,子どもに「あなたはダメです」とは言わず,「あなたのその行為はダメです」と行為について話し合うのが定石(じょうせき)です。それと同様,「いじめっ子」は「あなたは卑劣で性格的に問題がある」というニュアンスがあり,子どもが大人と話し合うのを防衛的にさせる恐れがあり,大人も偏見を持ってその子どもと接する恐れがあります。

 ですから,最近では,文脈によっては「いじめっ子・いじめられっ子」を使うことがありますが,できるだけ「いじめの加害者・被害者」を使うようにしています。

 

 

テレビ番組

東川 子どもたちの目線から社会を見た時に,色んなところでいじめの構図が見られます。例えば,芸人さんがテレビでバチバチ叩きながら受けようとしている。それはお笑いの世界のことでしょうが,我々大人の世界でも,イジる・イジられるとか,いじめの構図としては同じようなところがあります。受け取り方によっては,それをいじめと感じる人もいれば,サッと流せる人,むしろ楽しんでいる人,様々でしょう。自己主張は大切ですし,受け取り方も人によって様々ですが,その表現方法として「それはあまり良くないんだよ」と指摘していくことは大事だと思います。

 

山下 ものすごく大事ですね。いじめが社会問題化した第二の波といえる1994年(平成6年)頃,いじめが暴走した大きな要因の一つが“とんねるず”だと私は思っています。毎週『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』とういテレビ番組で,とんねるずの二人が,ある芸人を毎回いじめて楽しむというコーナーがありました。保護者や教師が「いじめはダメ」と教育しているのに,それを毎週子どもたちは見ており「いじめって楽しいんだ,いじめてもOKなんだ」と思っていくわけです。

 

東川 日Pの活動の一つに,「子どもに見せたくない番組」のアンケート調査をしていたことがあり,『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』は常にランキングのトップを争っていました。

 

山下 それに1980年代,90年代は,テレビで女性のヌードがどんどん出てくる時代でしたね。そして,1994年(平成6年)愛知県で大河内清輝君のいじめ自殺事件,1997年(平成9年)神戸連続児童殺傷事件など,20世紀末には世の中を震撼(しんかん)させた本当に痛ましい子どもの事件が起こりました。

 1998年(平成10年)の中央教育審議会(第16回),2000年(平成12年)の教育改革国民会議では,子どもの心に影響を与える有害情報の問題が取り上げられ,教育の原点は家庭であると提案されました。そして21世紀に入り,テレビのいじめ番組やヌード番組などは急激に減少しました。しかし,未だにきついイジりとか,人の頭を叩くとか,あるいは最近でも『ドラえもん』の中で子どもたちがバットで何度も頭を叩く場面があり,びっくりしました。

 この第16回の中央教育審議会と教育改革国民会議に,当時の日Pの今井佐知子会長が委員として参加されているんですね。

 

東川 はい,そうなんです。それから,NHKと一般社団法人日本民間放送連盟(民放連)によって設置された「放送倫理・番組向上機構(BPO)」とも,日Pは,年に1回,懇談会を行っています。

 そもそも,日Pによる子どもたちの健全育成事業の大きな柱の一つに有害環境の浄化があります。1978年(昭和53年)には,文部省や民放連等へ申入書を提出し,テレビの俗悪番組の調査を行い,その改善に取り組みました。

 かつて『クレヨンしんちゃん』が,お尻を出して“ケツだけ星人”とやっていたのはちょっとどうかということで,日Pとして問題提起をさせていただいたところ,それが一つのきっかけとなったのかもしれませんが,それ以降,お尻を出さなくなったそうですね。

 

山下 日Pがテレビ番組などをチェックすることは,大きな意義がありますね。どんどん指摘し,話し合えばいいと思います。ただ,私は『クレヨンしんちゃん』の良いところも認めないといけないと思うんです。何かというと,やはり夫婦仲が良い。そして,周りの大人達も良い人なので,安心して“しんちゃんのおバカぶり“を見ていられる。だから良いところもきちんと認めたうえで「問題点はこれこれなので改善してもらえないか」と

放送関係者と話し合われればどうでしょうか。

 ところで,『ドラえもん』に対し,私は厳しいことを言っているようですが,たいていの人がいじめ被害にあっており,のび太に対し自分自身と重なり合うところがあると思います。それに,映画ののび太はここぞという時にはしっかりするし,ジャイアンも乱暴だけどいい奴です。さらに,作者の藤子・F・不二雄さんは子どもの頃いじめられっ子で,自分がそれを乗り越えてきたという背景があるから,不甲斐ないかもしれないけれど相手のことを思いやるのび太のやさしさが,私たちに伝わってくるのでしょうね。

 

話を聞いてほしい

山下 20年以上前の話ですが,私がスクールカウンセラーに行っていた時に,非常に勉強になったことがあります。その中学校でいじめに関するアンケートを取り,アンケート結果を基に,教師,保護者,生徒会の子どもたちが集まって話し合う会を持ちました。アンケートは「いじめを見ましたか?」とか「いじめられていませんか?」などで,「いじめゼロを目指して,これからも人権教育を頑張りましょう」という感じで終わるかのように思えました。

 しかし,アンケートに「保護者に対して何か要望はありませんか?」という自由記述の欄があって,そこで圧倒的に多かったのが「私たちの話を聞いてほしい」というものです。

 この結果を見て,あるお父さんが怒り出して「これはおかしい。『いじめられていないか?』とか『悩みはないか?』と我が子に尋ねても,何も答えてくれない」と言うのです。

 そこで,生徒会長の子どもが言うには,「『いじめられていないか?』とか『悩みはないか?』と急に尋ねられても,答えられない。私たちが話を聞いてほしいのは,家に帰ってきたときや,食事のとき,あるいは食後のくつろいでいるときに,何気ない話を聞いてほしいのです。ところが親は『つまらないテレビばかり見ていないで,早く勉強しなさい』とか言って,話を聞いてくれない」と。保護者も教師も一同,大いに感心しました。

 

東川 ハッとさせられますね。確かにストレートに「いじめられていないか?」とか「悩みや問題はないか?」と尋ねても,あったとしても「実は」とすぐ出て来る話ではないですよね。唐突感もありますし。

 シンガポールの小さな子どもが書いた作文を もとに『ママのスマホになりたい』という歌が あります。お父さんもお母さんもスマホばかり見て,全然自分の相手をしてくれない。だから,ママとおしゃべりするには自分がスマホになるしかない。神様お願いします,私をスマホにしてください。

 “いるのにいない”のは,衝撃的ですね。同じ部屋にいても,親が子どもに寄り添っていない。先ほどの心臓と心臓を重ねあわせるようにして 話を聞くというのに通じますね。

 

 

ボーッと楽しむ

山下 “ボーッと楽しむ”というのかな。食後,親は後片付けや家事で忙しいことはわかりますが,少しの時間でいいから,親子で一緒にテレビを見るなり音楽を聴くなり何でもいいから,我が子が休んでいる横で,ボーッとしていればいいんですけどね。

 

東川 そうですよね。もしかしたらそのボーッとしている間に,「(言おうかな,どうしようかな)あのね…」とポロっと出るかもしれないですね。

 

山下 一緒にテレビを見ながら,たわいない話をするとか,あるいは話しかけなくても,子どもの横でのんびりと新聞を読んだり,編み物をしたり,ちょっとした家事をしたりして,要は話しやすい雰囲気にしていて,子どもが話しかけてきたら聞く。間違っても「今,新聞を読んでいるから,後で」はダメです。

 それに,子どもが10歳ぐらいまでなら,親子で一緒にお風呂に入るのは,体ほぐしと心ほぐしになって,一緒に楽しめてコミュニケーションをとるのに最適です。

 お風呂は,湯船でボーっとしたり遊んだり,体を洗ったりして,お互いすることがあるからいいけれど,子どもの横でボーッとしているのは,意外と難しいことかもしれません。余裕を持ってボーッとするには,時間を決めればいいんです。理想は30分ぐらいでしょうが,10分~15分でいいんです。横にいるだけで,子どもの心はすごく安らいでいます。

 

東川 子どものそばにいて余裕を持ってボーッと楽しんでいるというのは,見方を変えるとコミュニケーションのスキル的なものとも言えますが,すべての家庭教育に関わることとしてすごくヒントになりました。

 

山下 赤ちゃんが夜泣きしたときの対応と同じですね。抱っこしても「早く寝てくれ,寝てくれ」と思っていたら,泣き止みません。「よし,10分間,我が子とつきあうぞ」と根性を決めると,心に余裕ができて赤ちゃんに集中できます。そして,ゆったりとボーッとしながら赤ちゃんにやさしくささやきかければ,赤ちゃんも安心感が伝わるのか泣き止みますね。

 

東川 伝わるんですね。

 

山下 この話をするとき,うちの嫁さんから必ず話すようにと言われていることがあります。それは,「子どもが夜泣きしたとき,ほとんど私があやしていたのであり,あなたはたまにあやしただけだ」と。(笑い)

 

学校いじめ防止基本方針

山下 東川会長は「いじめ防止対策協議会」に委員として参加されていましたが,私は「学校いじめ防止基本方針」は非常に大事なものだと思うのですがいかがでしょうか。

 

東川 2013年(平成25年)10月に「いじめの防止等のための基本的な方針」が文部科学大臣決定され,2017年(平成29年)3月に改定されました。その中で「学校いじめ防止基本方針」に関しても,より実効性があり,みんなのものにするために見直されました。

 例えば,学校いじめ防止基本方針を点検し,必要に応じて見直す,というPDCAサイクルを,方針に盛り込んでおく「ことが望ましい。」から,「必要がある。」に改定されました。また,この方針を「学校のホームページなどで公開する。」であったのが,以下のように書き加えられました。「各学校のホームページへの掲載その他の方法により,保護者や地域住民が学校いじめ防止基本方針の内容を容易に確認できるような措置を講ずるとともに,その内容を,必ず入学時・各年度の開始時に児童生徒,保護者,関係機関等に説明する。」

 

山下 大事なことは,学校いじめ防止基本方針を作っただけではダメで,いかに中身のあるものにし,学校の本気度を子どもや保護者に示すかだと思うのです。そして,「本校では,今年度,学校いじめ防止基本方針をもとにいじめ問題に対しこのようなことに力を入れます」という訴えを子どもたちや保護者にしている学校は,改定されてまだ時間的に余裕がなかったかもしれませんが,それほど多くないのではないでしょうか。そもそも,学校いじめ防止基本方針のPDCAサイクルに,保護者はどの程度参画しているのでしょうか。

 

東川 私も同感です。直接ヒアリングしていないので何とも言えませんけれども,学校いじめ防止基本方針について,無作為に全国の色んな小学校・中学校のホームページを見てみました。ほぼ同じですね。「いじめの防止等のための基本的な方針」の中で,「各学校は,国の基本方針,地方いじめ防止基本方針を参考にして」定めることになっているので,骨格はほぼ同じになるんでしょうが,そこに血が通っているかが大切ですね。

 

山下 その通りです。イギリスでも,1980年代末頃からいじめが大きな社会問題となりました。

そのとき,イギリス教育省の解決策の1つとして,各学校がいじめ防止の基本方針を立て,それを子どもたち・保護者に公表周知し,年度終わりにチェックして,また新年度に新しい基本方針を公表周知する。まさに,PDCAサイクルです。

イギリスで国を挙げて行ったことを,今,日本でやろうとしているのです。

 保護者の方,PTAが,学校と一緒になって,年度の終わりと始めに,いじめ問題はこの1年間どうだったかを振り返り,方針として3つか4つぐらいで何か実行性のあるものを打ち出せるようになればいいのですが。

 

東川 なるほど,毎年,チェックすることは,マンネリに(おちい)らず,大事ですね。それは私どもの方から,先生方に一緒にしましょうと申し出ることはできると思います。

 いじめを防止するための方針を学校が出しても,それを知らないということが実は結構多いんです。そもそも学校の教育目標も知らない方も多い。その点,全国のそれぞれの協議会の中で指導者研修を率先して行い啓発していますが,PTAの課題でもありますね。

 

社会総がかり

山下 本日は長時間にわたり,対談いただき,ありがとうございました。私にとって,とても充実した時間であるとともに楽しい時間で,あっという間でした。

 

東川 こちらこそ,ありがとうございます。全く同じで,充実した楽しい時間でした。私自身だけでなく日Pにとっても,活動していくうえで多くのヒントをいただきました。そして,それぞれの立場の皆さんが社会総がかりで取り組むというイメージ,その中心に子どもたちがいて,その横で大人たちが座っているようなイメージを思い浮かべていました。

 

山下 子どもたちのために,いじめ問題はもちろんのこと様々な教育課題に対し,社会総がかりの一員として,日Pと鳴教は連携協力していきましょう。今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

最終更新日:平成30年6月28日

 

 

お問い合わせ

教務部入試課入試総務係
電話:088-687-6460