研究発表/口頭発表のためのマニュアル

このマニュアルは自分の経験を中心に、様々なホームページ等に書かれた発表マニュアルを参考に書かれています。このマニュアルを使って準備を行い、発表をするのは自由ですが、あくまで参考程度にお考えください。

注意:本ページに従った発表の結果、失敗したり、単位を落としたり、不合格となっても責任は一切負いません。
また、各ゼミによってそれぞれの方針があるので、まずは各々の指導教官の指示に従ってください。




----- Index -----

1、発表内容を簡単にまとめる(自己紹介、一分発表等)
2、パワーポイントの目安・注意点
3、発表のまず最初に(卒業・修士・博士論文の発表時)
4、発表のアウトライン(目次)のページ
5、問題提起/先行研究紹介
6、研究内容
7、考察
8、まとめ
9、練習について
10、レジュメについて



1、発表内容を簡単にまとめる(自己紹介、一分発表等)

自己紹介、そして1分で自分の研究内容を紹介する場合、発表の概要を絞り込むことが大事です。そこで、まずは自分の研究の目的、そして結果だけを簡潔にまとめよう。

私は、「     」を知りたくて「     」の研究を行いました。
そして「     」を調べ/行い、「     」という結果が得られました。


2、パワーポイントの目安・注意点

パワーポイントは「1ページ=1分」が目安。
 → 15分発表の場合はパワーポイントを約15枚にまとめる。
 → ただし、パワーポイント全体の枚数はもっと多くなる(下記参照)

小さすぎるフォントは使わない!!
 → 1ページに8行くらいがちょうど良い。(9行以上書くと文字が小さくなりすぎる!!)
 → 事前に教室のスクリーンで確認すると良い。(モニター上とスクリーン上では見え方が変わるので注意!)

専門用語/略語には説明を
 → 聴き手は専門用語が分からない、という事を忘れずに。
 → 英語の略語は必ず最初に元になった言葉全部を書き出す事。例えば、「〜におけるワークショップ(work shop: 以下WS)では〜」など

重要な記述はページの上半分で!!
 → スクリーンの下半分は教室の後ろに座っている人からは見えにくいのを忘れずに。
 → ページの下半分は図表や写真等で使うと良いかもしれない。

アニメーションを多用しない!!
 → アニメーションを調整するのは時間がかかる。(発表内容の整理時間以上かかる場合も、、、)
 → あまりにアニメーションが多すぎるとみている方が飽きるので注意。
 → アニメの種類を統一、または限定し、動作にかかる時間も早すぎず、遅すぎないように調整する。

予備のスライドも必ず準備する!!
 → 通常、与えられた発表時間で研究内容の全てを発表する事は不可能である。そのため、実際の発表では概要・要点だけを発表する事となる。そのため、質疑応答では必ず研究内容についての質問が出る。その時、省いた説明を補足できるように論文に書いた内容の全てをパワーポイントでまとめておくと便利。
 → 参照:田村の博士論文の発表は68ページ(60分発表)だが、パワーポイント全体では138ページであった。


3、発表のまず最初に(卒業・修士・博士論文の発表時)1〜2ページ

重要:指導教官、主査、副査、そして協力してくれた人々、友人への謝辞を忘れずに。


4、発表のアウトライン(目次)の制作1ページ

簡単で良いので、1ページで発表の構成が聴き手に分かるように簡単な目次を作る。
ページ例:
アウトライン

 ・問題提議/先行研究紹介
 ・研究内容
  - 研究方法
  - データ
  - 結果
 ・考察
 ・まとめ



5、問題提議/先行研究紹介2〜3ページ

まず、どうしてその研究トピックを選んだかを説明します。

1) 私は「   」に関心がある。
2) この事に関しては今までに、「   」という研究結果が得られている。
3) 一方、「   」という問題は現在、未解決のままである。
4) これを解決する/調べるために、私は「   」を調べた/行った。
注意:問題提起ではパワーポイントのページ数を少なめに、簡潔に終わらせるようにする事。
ただし、詳しい先行研究の紹介用のパワーポイントもきちんと制作して、予備スライドに入れておくこと!(質疑応答で聴かれる可能性は大)


6、研究内容8〜10ページ

発表の中核となる部分で、自分が行った調査、実験、アンケート等を詳しく説明する。
最初に調査の方法や対象、データの取り方や所在、またはアンケートの対象者や内容等をまず説明。次に、どのような分析を行ったかを記し、最後にどのような結果が得られたか説明をする。この時、図や写真等を使って説明をすると大変分かりやすい。

重要!!:自分の研究内容/調査内容の全てを15分で発表する事は不可能である。ここでは特に重要である「研究手法」と「結果の要点」だけを発表し、詳しいデータや途中の分析結果等のスライドは予備スライドに忘れずに入れておくこと。


7、考察2〜3ページ

研究の結果を元にしてそれが何を意味するかを簡単にまとめる部分。

1) 私は「   」を知りたくて「   」を行った。
2) その結果、「   」という結果が得られた。
3) これは「   」という事を示している。
4) しかし、これだけでは「   」の部分がまだ分からない/「   」の部分がまだ未解決のままである。
5) 今後の研究として「   」や「   」を調べる事が重要である。


8、まとめ1ページ

発表した全てを1ページに簡潔に、文字だけでまとめる。

以上、これで15枚〜20枚(タイトルページを除く)のパワーポイントとなる。

9、練習

発表前に練習する事は大事である。練習をしないで本番発表する事は絶対にしないこと。
また、発表はパワーポイントを見ながら行う事。読み上げる原稿は絶対に作らないこと!

一人で発表の練習をする
発表用のパワーポイントが完成したら、まずは自分一人で発表の練習をしてみよう。一通り発表をやってみて、
 → 発表の時間(最初から終わりまで合計何分か?)
 → 文字の見やすさ(教室の後ろからも見えるか?)
 → 発表の流れ(問題提起〜先行研究〜研究内容〜考察〜まとめ、が繋がっているか?)
を確認する。また、一回だけではなく、何回でも繰り返し行う。

友達に発表を聞いてもらう
本番前にはできるだけ聴き手(友達、家族、教員、誰でもOK)がいる状態で練習を行う。この時、その人達が、
 → 言葉が分かるか?(難しい専門用語は説明できているか?)
 → 発表のスライドが読めるか?(文字が小さすぎないか?)
 → 発表の内容が分かるか?(問題提起からまとめまで、ちゃんと繋がっているか?)
を確認してもらう。また、実際に質疑応答もやってみて、説明が足りない部分、余分な情報があれば修正する。
修正したら、また聞いてもらい、今度はちゃんとできているか確認してもらう。
納得がいくまで繰り返す。


10、レジュメ

レジュメはあくまで発表(修士論文)の概要であり、発表原稿ではない!!
原稿を配付してしまっては聴き手は原稿を読む事に集中してしまい、せっかく作ったパワーポイントはほとんど見なくなってしまいます。(ならば、発表を行わず単に原稿を配付し、各自で読んでもらった方が内容が伝わります。)

本来、レジュメとは「履歴書」の事であり、1ページに自分の経歴を簡潔にそして正確にまとめたものである。修士論文のレジュメも1ページ(場合によっては数ページ)に研究内容と結果をまとめたものである。ようするに、「レジュメ」とは発表用のパワーポイントをA4一枚、または二枚にまとめたものと考えられる。もし、内容をもっと詳しく知りたい人がいれば、修士論文のコピーを贈呈しましょう。(後日、図書館で公開もされます。)




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