はじめに

高校生物T「カエルの発生過程」では,教科書,図表等にきれいでわかりやすい図や写真が載っている。
しかし,生徒は受精卵を立体として,また,連続した形態形成運動としてはなかなか捉えにくい。
そこで,生徒の理解の助けとなるような授業で使える教材を目指して,カエルの発生過程のコンピューター・グラフィック・アニメーション(CGA)に取り組むことにした。
1つは,グラフィックソフトを用いて,カエルの発生過程を立体的に捉えさせることを目的に外観をつくった。
もう1つは,グラフィックを動かすため,モーフィングを用いて,陥入が起こって原腸ができる過程を一連の形態形成運動であることを理解できるよう動きのあるものにした。
この方法は,実際に授業中に見せるのが難しい材料や変化していく時間が長いものなど,幅広く利用できると考えられる。例えば,化石でしか見られない生物をCGAにして,生きているように動かすような場合にとても有効だといえる。