パナマについて



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パナマについて

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パナマと運河地帯(拡大図)



 パナマといえば、パナマ運河で有名ですが、日本ではあまりなじみがないかもしれません。アメリカ大陸の中央、中米の一番南に位置し、いわゆるパナマ地峡といわれる細い部分にある国です。そして、その最も細い部分の最も平らなところを利用して作られたのが、パナマ運河なのです。

 パナマ運河は、当初、スエズ運河のように水平式に作られる予定でしたが、水平式に掘るには標高差がありすぎて計画が頓挫し、水門によって船を上下させて太平洋と大西洋の間を行き来させる現在の方式に変わったのです。そして、太平洋側に2ヶ所、大西洋側に1ヶ所の水門が作られました。また、その際に作られた人工の湖がガツン湖で、巨大な船がここを通って移動していきます。

 パナマは北緯10度前後にあって、国全体が熱帯に属しています。パナマ運河周辺の運河地帯やコスタリカとの国境付近をはじめ、その多くは熱帯雨林に覆われています。

 首都はパナマ市で、特にパイティーリャと呼ばれる地区を中心に、近代的なビルが林立しています。パナマは、アメリカ軍の駐留やパナマ運河公社による運河経営などによりアメリカナイズされていますが(実際、紙幣はアメリカドルが使われている)、クナ族というインディオの原住民の文化や、スペイン征服時代あるいはコロンビアによる支配の時代の文化などがそこここで混ざり合っています。公用語はスペイン語で、人種的には、白人系とインディオの混血であるいわゆるメスティーソが主流ですが、運河の掘削に従事した黒人や中国人との混血も進んでおり、肌の色も外見もさまざまです。

 1999年暮れにパナマ運河がアメリカからパナマに返還されました。今後、パナマがどのように更なる発展をしていくのか、楽しみです。






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